自分の起こした失敗に泣いてしまう人
同じ失敗を繰り返してしまう人の傾向に、失敗という事実に感情的になってしまうというのがある。
怒られて思わず泣いてしまったりしてないだろうか。頭の冷静な部分は止めているのだけど。
私もそうだった。今もこっそり涙をにじませることもある。
ただ、私たちは何も注意した人の怒りを止めたいわけでも、困らせたいわけでもないのだ。自分ではどうにも止められないのだ。泣いたって駄目なのは本人が一番わかってるんだけど。けど。
でも失敗した瞬間、あんなにもカーッとしたのに、どうして同じ失敗をするのだろう。もうしない、とあんなに後悔しているのに。
ではもう一度、失敗した後のことを思い出してほしい。羞恥と後悔が身体を覆っていたと思う。
他には?
もう失敗しないようにしよう、と思った。
そこから?
そこまで?
どうすれば失敗しなかったかまでは考えられた?
感情が邪魔をしなかったか?失敗した理由、原因、次回それを回避する方法まで考えることができたか。
失敗すると泣いてしまう人はここができていないと思う。激情を抑えるのに精いっぱいだから。もっと問題なのは、その事実に気が付かないことである。
私はもう呪われているとさえ思っていた。こんなに要領が悪いのに悪いタイミングでこんなことが起こるなんて、呪われているとしか考えられなかった。
母はそんなことない、そんなこと思ったって仕方ないでしょ、と言い続けた。私は、そんな母を分かってくれないと思った。
やっと目が覚めたのは就職してから。母の言い分はやっと私に通じたと思う。我ながら恥ずかしくてしょうがない。
ただ、それでも母が私の気持ちを分かったわけではないし、その呪いを解決したわけでもなかった。ちょっと冷静になっただけだ。
なぜなら、母は要領の悪い人間でも、同じ失敗をする人間でもないからだ。
これに関しては、同じ悩みを抱えた人間同士でないと解決の糸口は見つからないと思う。どうしてその人が同じ失敗を繰り返すか、原因と心理が理解できないはずだから。
冷静さを少し取り戻した自分は、自分がなぜ同じ失敗を繰り返すのか、ネットで検索をかけた。すると、
出るわ出るわ。同じような悩みをかかえた人達が。それに対して、同じ失敗をしないようにするにはまずルーチンワークを覚えること、細かなことでもメモをとること。など解決方が答えてあった。
まず希望が見えた。私以外にも、こんなにも同じ悩みを抱えている人がいる。
そして はっ、 と思えるところにたどり着いた。
「同じ失敗を繰り返す人は、失敗したときに感情だけになって、原因や解決方法まで考えていない」
そうだ。羞恥と悔しさだけが前面に押し出て、涙をこらえることに精いっぱいになっているから、こういう思考に神経を傾けられないのだ、と。
それからは、泣いても(泣くのは止められなかった)、涙を止めたいと思う冷静な頭の部分を使って(だれでも頭の一部では冷静な自分がいるはず)、原因、考察、改善方法までを考えていった。別に後回しになってもいい。どうせ感情が抑えられないなら、今は泣いてもいい。そのあと冷静に考えられる時間をもつこと。
以降、失敗はぐっと減った。
泣くことも減ったが、なんというか失敗に慣れた、という感じだ。悩みを共有できること、解決に導けることが分かって不安が減ったのかもしれない。
失敗するとないてしまう人は、ちょっと心の隅にこのことを置いていて欲しい。言えない悩みに手を差し伸べてくれるのは、近しい人だけでないことも。
