不法投棄って? ~ 「ポイ捨て」があなたに及ぼす影響
ふほう とうき
不法投棄とは・・・
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(主に、廃棄物処理法、廃掃法と略される)に違反して、同法に定めた処分場以外に廃棄物を投棄することをいう。
つまり「ポイ捨て」。
「不法投棄」なんて堅苦しい四字熟語を使うと、自転車やテレビ・冷蔵庫、または工場から出た産業廃棄物など、イメージ的に大きな連想をしがちですが、とどのつまりはそういうことです。
ポイ捨て行為に罰金を科す「ポイ捨て禁止条例」がある自治体もあり、秋田県や広島市などでは、罰則(2万円以下の過料)が適用されます。
2万円・・・「ちょっとそこらに捨てただけ」と考えると、結構大きいですよね。
イラストやマークが描かれたポスター・看板などを設置しても、正直、啓発ぐらいの効果しか期待できないのが現状なのです。
仕方なく、罰則という対策に乗り出すしかない・・・それほど多くの人が頭を悩ませ、後世にも大きな爪痕を残すことが明らかである、重要かつ深刻な問題だということです。
「ポイ捨て」は軽犯罪のうちに入ります。
罰則があり、社会的に禁止されている・・・疑いようもなく「悪いこと」です。
では、なぜ「ポイ捨て」=「悪いこと」なのか・・・考えてみたことはありますか?
・景観が悪くなる (治安が悪くなる)
・人工物は自然に分解されない (動植物・環境破壊)
・悪臭が発生する場合がある (近隣住民の迷惑)
・人やバイク等が転倒する恐れがある (傷害・交通事故)
・発火物の場合、火事になる恐れがある (最悪、人死にも)
・土地所有者に迷惑がかかる (片付ける費用も手間も所有者持ち)
ざっと上げられるだけでも、これぐらいはありますね。
「まぁよく聞く話だよね」と、どこか人事なあなた!
特に最後の「土地所有者」に関して、よく考えてみてください。
民家や畑など、誰が所有者かはっきりしている場合はまだマシです。
(その人にとっては迷惑極まりない話ですが)
でももし、ポイ捨てされていたそこが、国道や山間部だったりしたら?
そこは自治体、ひいては国が、代表所有者です。
それでは、その「国が片付けるための費用や手間賃」は、どこからまかなわれるのでしょうか?
そうです、税金・・・私たち国民からです。
ポイ捨てされたゴミは、ほぼ毎日目にします。
あまりに私たちの生活に溶け込みすぎていて、「そこにゴミなんてあったっけ?」と、捨てられている物を認識すらしていない人がほとんどでしょう。
「 ゴミはスロー&スルー 」が日常になってしまっている今日では、ポイ捨てスパイラルは止められません。
あなたがそのまま見過ごしていると、あなたの今住んでいる地域は犯罪多発地域になってしまうかもしれませんよ? → 割れ窓理論
一度ゴミがそこに捨てられてしまうと、それが引き金となり、その一帯が「ゴミ箱」になってしまう傾向が強いようです。
「やっている人がいるから」という妙な安心感のある気のゆるみですね。
ポイ捨てをしたことがある人は、あなたなりの「ポイ捨てした理由」を、一度、よく考えてみてください。
本当にそれ、理由になってますか?