粗大ゴミと不法投棄についての現状 -159ページ目

「ポイ捨て」の旅 ~ そして海外へ・・・



「ポイ捨て」の及ぼす影響は、なにも陸地だけではありません。

「漂着ゴミ」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?

その名の通り、プラスチック・発泡スチロール片・空き缶空きビン・花火など・・・海を漂い、海辺に流れ着くごみのことを言います。

中にはドラム缶やテレビ、注射針なんかも流れてくることがあるとか・・・

これらの全てが海から漂着する訳なのですが、当然、海の上に人は住んでいません。

ではいったい、どこから流れてくるのか?

「川」からです。

さらに言うなら「ポイ捨てした人」からです。

「川には物を捨てていない」とは言っても、風に吹かれて人に蹴られて、雨と一緒に排水溝から川→海へ・・・いろいろな可能性が考えられます。





そして実は「漂着ゴミ」なんてほんの一部・・・

海全体を漂っている「漂流ゴミ」と合わせて言えば、日本だけでも推定・年間約15万トンと言われています。

アホウドリやイルカ・ウミガメ等の海洋生物の死因、環境破壊の要因になっていることは言わずもがな。

注射針等の医療廃棄物には病気感染の恐れが、ハングルの書かれたポリ容器には塩酸などの劇薬が残留しており爆発・皮膚のただれを引き起こす恐れがあり、人体にも直接的に、多大な影響を及ぼす可能性のあるものが潜んでいます。


加えて漂流・漂着ゴミには、

①塩分・水分・付着物が多い
②そのため炉を傷める可能性があり、焼却処理にも不向き
③汚れが激しく絡まった状態の場合が多い


といった理由により、分別・リサイクルは困難とされます。

誰が捨てたかもわからないため、処理費用はもちろん自治体持ち。

莫大な費用(西表島では総額1億円以上と想定ビックリマーク)がかかるので、ほとんどの海岸では「手もつけられず」の状態です。


小魚が小さなプラスチック片を飲み込んでしまった場合、それがそのまま食卓に上がるのではないかと懸念する声もあがっています。

自分がポイ捨てしたゴミが、巡り巡って自分の元へ・・・なんて奇跡も、もしかしたらあるかもしれません。





川は海へ、海は他の島や大陸へと繋がっています。

先ほど出てきた「約15万トン」という数字の内、医療廃棄物・ポリ容器など含み、約6%が海外由来のものと推定されています。

迷惑ですよね。恐ろしいですよね。

これと同じ思いを海外の方々がしています。

日本のゴミも海流に乗りグアム、ミッドウェー諸島に至る北西ハワイ諸島にまで中部太平洋周辺に広く漂着している事が確認されおり現地では日本からの漂流ゴミが問題になっています。

これは仕方がないですが、今回の震災でも多大な被害を被っているようです。

こんなものまであります 右矢印 テキサス州の2倍の海域、太平洋ゴミベルト









2006年の海岸漂着ゴミの個数調査において、最も多かったのはタバコの吸い殻・・・

海岸漂着ゴミの12.8%、陸起源の漂着ゴミのみを総計した場合の割合としては27%(約四分の一)にものぼりました。



あなたは「タバコのポイ捨て」したことありませんか?