茶道雑誌を購読して、巻頭の写真など拾い読みであるが目を通すことは楽しみです。
4月15日の而妙斎宗旦宗匠のご奉仕による国府宮神社献茶式の千葉茂十三氏の濃茶席の掛物は玉室和尚筆の「松老雲閑曠然自適」であり、良いお軸なんだろうなと素直に感動しました。他のお道具も歴史を感じさせる素晴らしいものですよね。「松老い、雲は閑にして曠然として自適す」は臨済義玄禅師が隠居した時の心境を述べた言葉とあります。穏やかで、憧れますよね。
また、禅の言葉に「古木龍吟」があります。「古木龍吟、消えゆるも未だ乾かず」、河野太通は床の間の禅語で話しています。死んでいるようであるが、そこに生気がある。死中の生です。古木に花が咲くような消息であると。
ひるがえるに、半端もの故に落ちこぼれたのか、落ちこぼれた故に半端ものであるこの私、流木となり海のもくずとなってしまうのか?心して生きていかなければいけませんね。雅号(屋号)翠青を名乗りたまには気取ることもある私、松柏の世界を生きてみたいものです。
8年前のNHK趣味悠々の茶の湯表千家一期一会で、而妙斎宗匠は、茶の湯は奥が深く幅が広いので探せば楽しみはいくらでもあるので楽しみなさいと挨拶しています。人生にも当てはまる言葉として教えていただいています。この9月に茶の湯表千家が放送されます。