昔々、国を追われて海を渡った王族の兄妹がいた。
怖がる妹に兄は語りかける。
「昔々、桃から生まれた桃太郎がいた。
桃太郎は優しいおじいさんとおばあさんに育てられて立派に成長しました。そして悪い鬼を退治したんだ。」
数奇な運命が兄と妹を引き裂き。
歴史に刻まれた物語は悲劇を生む。
この物語は二人の桃太郎の物語。
この物語は桃太郎を愛してしまった鬼の物語。
(あらすじ原文もろぱくり)
22~24日の3日間ソワレ公演を全て観てきました!
本当に何度も見てやっと魅力が伝わる、そんな作品のように感じました。
なかなか一度ではと………。
二人の桃太郎のお話。
それはとても深くて残酷で……。
私たちが小さい頃に読み聞かせてもらった、あんな夢いっぱいのお話じゃない。
初代桃太郎こと温羅(うら)とその妹は、3人の仲間と共に吉備(きび)の国で平和に静かに生きていた。
5年前、吉備に攻め入った大和より派遣されし一人の男、吉備津彦(きびつひこ)。本名イサセリヒコ。
三種の神器を手にし、神をその身に宿し、温羅に襲いかかる。
なぜ吉備津彦が襲いかかってきたのか分からないまま、二人は激しい戦いを繰り広げる。
しかし神を宿した吉備津彦には到底太刀打ちできないと知った温羅は禁断の呪文を唱え、異国の神、九天玄女(きゅうてんげんにょ)を呼び寄せる。
愛する妹に温羅は桃太郎の名と吉備の国の未来を託す。そして、その魂と引き換えに吉備津彦を滅ぼした。
二人がいなくなったあとも、大和の兵士達は襲いくる。温羅から託された想いだけで、桃太郎は仲間と共に戦い続けた。
5年後、平和ではないが無事である吉備の国に、突如死んだはずの温羅が帰ってきた。
誰もが願っていたこと。
誰もが待ち望んでいた奇跡。
しかしそれは、さらなる悲劇を生む始まりでもあった。
これは
吉備と大和の戦い。
吉備津彦と温羅の想いの戦い。
大切な仲間と家来たちを守るため。
自分の大切な国を、家族を守るため。
分かり合えたはずの二人の友情はどこでどう狂ってしまったのか。
新しい桃太郎の物語。
書いてるだけでムズいわ(笑)
さあ!お写真タイムだ!(笑)
といっても全然撮れてませんけどね(笑)
立部さん!温羅の妹で桃太郎役!
5年前突如、温羅から桃太郎の名と吉備の平和と未来を託された。
争いを好まず、ただ吉備が無事であることを願う人。
5年後の再びの争いでは、大切な人たちを殺され、大和国征伐を掲げる。
今回めちゃくちゃかっこいいです!
惚れる!いや惚れた!
優しくて豪快に笑う立部さんが私は大好き!
志水さん!吉備の国の者達に命を狙われ、武器を持つおじいさんとおばあさんを殺害してしまった温羅たちを責めることなく、温かく迎え入れた翁(おきな)役。
毎回言うてるんですけど、志水さんの声が好きなんですよ(笑)今回はびっくりした!おじいちゃんやん!Σ(ΘДΘ;)鳥肌立ちました!
ゆきちさん!どんな神をもその身に宿すことができる口寄せの力のようなものを持った巫女、壱与(いよ)役。
壱与としての声と最後の神としての声が違いすぎてビックリ!
終演後にはニコニコして話してくれる方!
いつもありがとうございます!
私も、ゆきち過激派になりたい!(笑)
小林さん!温羅と桃太郎の仲間の一人、犬彦(いぬひこ)役。どんなときも命懸けで仲間を守る、仁の心を持った人。
小林さんは手先が器用なのか、おわサタ公演では毎度小道具を作っている方です!
今回も全部なんかな?すごいわ!ほんまに!
トミーさん!(左)と美穂さん!(右)
トミーさんは犬彦と同じく桃太郎の仲間の一人、雉丸役。幼少期に親を目の前で殺され、復讐の気持ちを持ちながらも、弱き者達、とくに子供たちを命懸けても守り抜こうとする、勇の心を持った人。
トミーさんはほんまに立ち姿が美しい!んでカッコいい役がほんまに似合う!
美穂さんは大和の国の人間で、どんな遠くの未来も細かく見ることができる先読みのチカラをもった巫女、鳥飛姫(ととびひめ)役。自分の力でこれから起こる争いに終止符を打つ大切なお役目。
ほんまにキレイ!まじでキレイ!
舞台では優しく美しいだけでなく、思い切り弾けるところもあって堪りません!(笑)
この2人のツーショが撮れてもぉ感無量!
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為房さん!初代桃太郎こと温羅役。
優しくていつもみんなのことを想う人。
吉備津彦と誓い合った、吉備と大和との和平の約束はとあることで消え失せ、怒りと憎しみが心を蝕み鬼と化す。誰にも止められない、悲しい鬼に。
今回は吉備津彦役の平宅さんとの打ち合いが見どころの一つ!為房さんの殺陣はいつ見ても圧巻ながら、やはり美しくてそれはただ剣を振るうことだけでも、物語に厚みを持たせるだけでもない気がします。上手く言えないけど為房さんの殺陣シーンからはいつも言い表せない感情が生まれます。
三浦さん!大和の国の王、大王(おおきみ)役。5年前の争いのきっかけとなる人。その争いで大事な息子である吉備津彦を失うも、大和の国の未来と民たちの幸せを願うためには致し方ないと覚悟した。しかし、人の親であるが故の感情もあり、気持ちに戸惑いが生まれる。
王として失格だと嘆くも、国と民、そして家族をも一番に考える偉大な人物。
今回もマイムが見れた!嬉しい!!
そして第一印象からは想像つかないほどのはっちゃけ具合!一発芸してくれるなんて!(笑)
お写真も「一緒でなくてもいいのですか?」と気遣っていただいて、その言葉に甘える私(笑)
ありがとうございます!めっちゃ嬉しかったです!
和中さん!吉備の国の者で、いつも多々良彦とケンカしている火之女(ひのめ)役。
子供たちを守り、桃太郎を慕う、勇敢な人。
Twitterで「お話したい!」とリプいただいて、舞い上がった私(笑)
千秋楽ということもあり、たくさんの人達と写真やら何やらしてたらご挨拶遅くなってしまったのに、めちゃ良い笑顔で待っていてくださってて(*´ω`*)
しかもメガネニカナウアフターパーティーでのことも覚えてくれていて嬉しい!!
ほんまにありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しかったです!
今回はたくさんのお客さんが入っていて、めちゃくちゃ私も嬉しくて♪♪
たくさんの演劇関係者も見かけました。
一日目はDOORプロデュースの円さんに終演後声をかけてもらった。
二日目は推し劇団のMousePiece-reeの丈二さんが来ていて軽く挨拶できたし、挨拶できなかったけど白石さんも来てた。
三日目はメガネニカナウプロデューサーの逸平さんが来ていて挨拶できたし、終演後はすてらさんやきくざきさんも来ていてお話できた。
豪華な役者が出演した今回の作品、たくさんのお客さんと演劇関係者が観に来るのもうなづけます。
でも、出ている役者だけを抜き取って観てはほしくないと思った。
ただ今回は難しかった。
あまりにも佐竹さんの書きたいことやりたいことが詰まり過ぎていると感じたから。
それでもやはり、佐竹さんの描く物語は壮大で、
温かくて優しいだけじゃない。
残酷さも醜さも、悲しみも怒りもたくさんある。
たくさんの感情が湧き上がって、たくさんの想いを受け取れるのがお笑いサタケ道場、佐竹仁さんの作品だと私は思うのです。
私は6月に初めて佐竹さんの作品に触れました。それから毎月の月刊公演観に行くくらい、佐竹さんの作品が大好きです。
どうか、少しだけでもいいから、佐竹さんの作品の良さが伝わっていてくれていたらと思う。