バルサミコ酢など | 翠日記

翠日記

イラストレーションを描いてます。本を読んだり映画を見たり走ったり食べたりするのが好きです。
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最近バルサミコ酢に凝っている。凝っているというほどでもないけど、甘酸っぱくてサラダなんかにかけるだけでおしゃれな味。普通の米酢は、モロに酢酸です!CH3COOHです!というような濃ゆい純粋な、舌をさすようなチクチクしたすっぱさがありますが、バルサミコ酢は甘酸っぱくて美味しい。高いんだけど…。まあ酢と思うから高いんであって、ちょっと高級なドレッシングと思えばそれほど高くないかな。いいバルサミコはホント高い。良いワイン並みのお値段。外国行くとぜんぜん安く売ってますが。チーズと良いバターとバルサミコだけは日本で普通の値段で調達できない。


週末、サガンの「悲しみよ今日は」を読んだ。コンペの課題になってたので。いままでサガンはなんかナヨナヨとしたイメージがあって今まで読んでなかったけど面白かった。いかにもフランスの小説という感じがする。とても文章が良かった。まあ全然違うとは思うけど、綿矢りさの「蹴りたい背中」を思い出した。若い感受性の豊かな文才のある容姿の美しい女子が書いた文章、というかんじ。少女少女してないし甘すぎないところもよい。綿矢りさのほうが緻密な文体だけど堅くて、サガンはもっとしなやかで文章自体に艶がある。会話も自然でほどほどに気が利いている。主人公のセシルがおきぬけにコーヒーとオレンジを食べるところなんて、臨場感があって瑞々しくてはっとする。たまには自分の守備範囲じゃないものも読んでみるもんだな-。


あとコンペの課題図書になっている、半七の捕物帳を読んだけど、コレどうやって絵にすればいいんだろ…と途方にくれた。私の絵柄とコレをどうやって組み合わせればいいんだろ・・・無理だろ・・・。和製シャーロックホームズという人もいるらしいが、これは純粋な推理モノじゃないかんじ。推理のロジックとかは全然普通だけど(というか作者もそこを突き詰める気もないんだろう。推理小説というジャンルがそもそもこの時代にそれほど確立していなかったのかも) でも江戸の風俗がとても詳しく書いてあるのでそこは読む価値ありかも。江戸時代って結構特殊な時代かもなと思う。意外と進歩的なんだなという部分もあったりする。戦争で封建的に傾く以前の社会だから、意外とリベラルなのかも。 あと江戸社会はすごくエコらしいです。色々と振り返る価値のある時代なのかも。


というわけで、普段あまり読まない本を読んでます。面白いです。