足の裏の痛み=足底筋膜炎なの?
「足の裏が痛い」この症状を整形外科や接骨院で訴えると、たいていの場合、いや、必ずと言っていいほど「足底筋(腱)膜炎」と診断されます。
本来、足底筋膜炎は毎日スポーツをやっているような運動部員や、足を酷使する長距離ランナーのような方以外には起こりません。
普通の生活の中で足底筋膜炎になることはありえないはずです。
何故なら、足の裏というのは毎日体を支えているものであり、体の中でもかなり丈夫にできているからです。
なので、そこそこハードに、それこそ毎日運動をしているような人しか足底筋膜炎にはならないはずなのです。
しかし、実際の医療現場ではまったく運動をしていないような方でも「足裏が痛い」と訴えれば足底筋膜炎と診断が出されています。
世間一般では「足の裏の痛み=足底筋膜炎」になってしまっているようです。
それで本当にいいのでしょうか?
その考えに問題はないのでしょうか?
1.足底筋膜炎ではダメなのか?
「足の裏の痛み=足底筋膜炎」
足の裏側が痛いんだから足底筋膜炎でしょ?
名前なんてなんでもいいのでは?
そういったご意見もあるかもしれませんが、それではダメです。
何故なら
「足底筋膜炎」と「普通の足の裏が痛い(足底筋膜炎もどき)」では、治療方針がまったく違うからです。
実は両者、痛みの原因がまったくと言っていいほど違うのです。
2.間違った足底筋膜炎の治し方
ではまず、足底筋膜炎は、どういった治療をすればよいのでしょうか?
サポーターでしょうか?
違います。
確かにサポーターは患部への負荷を和らげて、痛みを起こさないようにしてくれる場合もあります。
しかし、それは痛みがでない状態にしているだけで、自然に治るのを待っているのと変わりません。
ではテーピングでしょうか?
それも違います。
テーピングもサポーターと同じように患部へ負荷が掛からないように筋膜をゆがませ固定して、自然に治るのを待っているだけだからです。
自然に治るのを待たなくても、足底筋膜炎は施術で治ります。
3.正しい足底筋膜炎の治療方法
足底筋膜炎の最後についている炎(えん)は、炎症の炎(えん)です。
つまり、足底筋膜炎というのは、分かりやすくいえば足の裏の筋膜に炎症があるということです。
なので痛みの原因は、患部もしくは患部に近いところにあります。
当然、治療は患部である足の裏、あるいは足周辺を施術します。
サポーターやテーピングで自然治癒を待つことなく、施術にて積極的に痛みを改善していきます。
他の炎症でも治療方針は基本的に同じで患部に施術します。
しかし、足底筋膜炎もどきの場合、痛みの原因は足裏や足の周辺にはありません。4.足底筋膜炎もどきによくある症状
例えば、他院で足底筋膜炎と診断された方がこんなことをおっしゃってました。
「歩き始めは痛いが少し歩いたら痛みがひく」
あれ?
歩いていると良くなる?
炎症による痛みだったら、長く歩いたり走ったりしたら痛みが増すはずです。
分かりやすく言うと、足底筋膜炎は、捻挫や打撲と同じように炎症を起こしているということです。
捻挫や打撲をした場所を繰り返し使ったとしたら、とても痛いと思いませんか?
また、こんなことをおっしゃる方も、たくさんいらっしゃいます。
「朝起きたら足の裏が痛くなっていた」
ん?
寝てる間に炎症をおこしたってこと?
睡眠中に打撲や捻挫になるような強い力が足の裏にかかることがあるのでしょうか?
痛みで飛び上がってしまうのでは?
先に申し上げたように、足の裏は毎日体を支え鍛えられているとても丈夫な場所です。
寝ているだけで強い力がかかり炎症になるというのは、なかなか考えにくい話です。
ということは。。。
その診断は間違えていて、本当は足底筋膜炎ではなく足底筋膜炎もどき、つまり誤診ということです。
当院の経験上、他院で足底筋膜炎と診断を受けた方の大半が「足底筋膜炎もどき」です。
そうなると、今まで他院でおこなっていた治療も間違っていたわけで、場合によっては悪化したり余計な時間が掛ったりなんてことも...
5.もどきの原因は患部にない
何度も申し上げますが「足底筋膜炎」と「足底筋膜炎もどき」は治し方が違います。
本当の足底筋膜炎の場合は、患部や患部付近を施術します。
当院の場合、独自の手技で最短1回、長い方でも3~4回で改善に向かいます。
しかし、これまでの経験上、本当の足底筋膜炎の方はとても少なく、ほとんどが「足底筋膜炎もどき」なので、運動部に入っている学生以外は、まず患部でないところから治療していきます。
それだけで痛みがなくなってしまうケースがとてもたくさんあります。
6.もどきの具体的な治療方針とは
当院の考えはこうです。
例えば「朝起きた時から足の裏が痛い」という足底筋膜炎もどきの場合、寝ている姿勢が足裏によくない状態だと考えます。
寝ている状態といえば仰向けか横向きです。
その時に圧迫される部分はどこかというと、骨盤です。
なので、このケースの場合、
足裏に原因がないのですから、いくら足の裏を揉んでも治るわけがありません。
骨盤周辺の筋肉や筋膜を緩めて、骨盤を自然な位置へ戻してあげることが必要です。
その他にも、最初に痛みが出始めた時の状況や、痛みが出るときの動作を確認して、施術方針を決めていきます。
7.まとめ
足底筋膜炎と診断されたけど、
「そんなに歩いたり走ったりしてるかなぁ?」
「ぜんぜん運動していないのになぁ?」
なんて思っていませんか?
それは「足底筋膜炎もどき」かもしれません。
足の裏の痛み=足底筋膜炎ではない!
これだけは覚えておいたほうが良さそうです。
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