No.699:U16女子代表「日本vsオランダ」(モンテギュー2024;決勝)

2024年3月25日~31日の日程で、フランスで行われている「モンテギュー国際大会」は、ユース年代(U16を対象)を対象とした国際サッカー大会である。この大会の女子の部に日本U16女子代表が参加しており、グループステージを1位で通過、決勝戦としてオランダU16女子代表との試合が行われた。

GROUP STAGE の順位
GROUP A         G    GS    GC    PTS
1    Netherlands    2     4     3    4
2    France            2     3     2    4
3    Mexico            2    1      3    0

GROUP B          G    GS    GC    PTS
1    Japan         2    2     0    6
2    Sweden        2    4     1    3
3    Portugal         2    0     5    0

グループの1位のオランダと日本で優勝決定戦

グループの2位のフランスとスウェーデンで3位/4位決定戦

グループの3位のメキシコとポルトガルで5位/6位決定戦


モンテギュー国際大会@Montaigu 優勝決定戦
日本U16女子代表vsオランダU16女子代表
日時:3月31日 18:30KO(現地時間)
  (日本時間:4月1日 02:30KO)
会場:Montaigu
試合時間:80分(前後半40分)

日本U16女子代表のスタメンは以下。
GK    01    熊澤 果歩
DF    13    清水 和楽
DF    03    森 結愛(Cap.) 
DF    04    佐藤 百音
DF    12    根鈴 花李
MF    16    岩田 琳香
FW    09    梶 結南
MF    05    佐野 杏花
MF    11    中村 心乃葉
FW    08    牧之瀬 歩
FW    10    髙橋 佑奈

日本U16女子代表のシステムは4-4-2。
FW:10、08
MF:11、05、09、16
DF:12、04、03、13
GK:01

日本U16女子代表のSUBメンバーは以下。 
GK    18    関口 明日香
DF    02    宮崎 優那
DF    06    松岡 瑛茉グリーンハート
DF    19    北村 礼
DF    20    四本 帆夏
MF    14    飯田 雫瑠 
MF    15    式田 和グリーンハート
MF    07    須長 穂乃果グリーンハート
FW    17    吉野 心


オランダU16女子代表のスタメンは以下。
GK 01 Megan Brugge
FP 12 Marit Noom
FP 05 Kim Rietveld
FP 04 Maud Thomassen(Cap.) 
FP 03 Leah Fuite
FP11 Lina Touzani
FP 06 Vera Sweers
FP 08 Mila Wegerif
FP 17 Liv Pennock
FP 10 Tess Van Der Vliet
FP 09 Rochelity Dap

オランダU16女子代表のシステムは4-3-3。
FW:17、10、09
MF:06、08、11
DF:05、04、03、12
GK:01


前半1分、日本:D1左サイド、#12根鈴さん前方へ大きくクリア⌒>A2左ハーフ、オランダのディフェンスラインの裏に抜け出した#10高橋さんワンタッチして~>PA中央やや左寄り、GKと1対1となり#10高橋さん左足S⌒>シュートはGK正面でキャッチされてしまう。
※日本、いきなりの大チャンスに決め切れず...。
前半2分、日本:PA左、#10高橋さんがボールを奪って反転しマイナスの優しいパス―>PA左角、#11中村さんワントラップ右足S?クロス?⌒>右サイドから#16岩田さんが走り込むも、GKが先にキャッチ。
前半6分、日本:M2右サイド、#16岩田さん前方へ大きく蹴り―>M1右ハーフ、オランダのディフェンスラインの裏に抜け出した#10高橋さん―>A2右ハーフ、#10高橋さんワンタッチして~>PA左、GKと1対1となり#10高橋さん右足S⌒>ボールはGKの左横を抜けてゴール左隅のポールを横切ってゴールラインの後ろへ。
※日本、またも先制の大チャンスに決め切れず...。
前半9分、日本:A1左サイド、#12根鈴さんドリブルでオランダのディフェンダーをかわし~>GA左、#12根鈴さん右足S?クロス?⌒>ゴール前中央、オランダのFPがボールをかき出し―>ペナルティアーク左、#09梶さん左足S⌒>ゴール左に外れる。
前半12分、オランダ:A2中央やや左寄り、#こぼれ球に合わせて#08Wegerif右足S―>GA左、GK#01熊沢さんがキャッチ。
前半15分、日本:A2右サイドFK、#08牧之瀬さん直接狙って左足S⌒>ボールはゴール右上隅に飛んだが、GKがジャンピングパンチではじきキャッチした。だがゴールラインの外で、CKへ。
前半20分、日本:M1右ハーフ、#05佐野さん右前に―>A2右サイド、#16岩田さん縦に運んで~>PA右、#16岩田さん右足S⌒>GA右、GKが弾いてボールはゴール前でこぼれ球になるもオランダがクリア。
前半34分、日本:M1右ハーフ、#05佐野さん縦に―>A2中央やや右寄り、混戦から―>ペナルティアーク内中央、#11中村さん左へ―>PA中央やや左寄り、#09梶さん左足S⌒>ゴール左上を越えて後ろへ。
※日本、先制の大チャンスにまたも決め切れず...。
前半35分、オランダの選手交代:OUT #05Kim Rietveld→IN #15Noah Bloem
前半36分、日本:オランダGKからのクリアボールをM1中央で#05佐野さんが落として―>M1中央、#09梶さん縦に―>A2中央、#10高橋さんポストプレーー>A2中央やや左寄り、#08牧之瀬さん縦に運んで~>ペナルティアーク手前、#08牧之瀬さん左足S⌒>GA中央でGKがキャッチ。
前半38分、オランダの選手交代:OUT #12Marit Noom→IN #02Naomi Van Der Linden
前半のATは2分。

前半を終えてゼロ対ゼロ。
先制点を奪うチャンスは、回数的には間違いなく日本の方が多かった。だが、決め切ることができずに終わってしまった。これまで、シュート数は多いが、ゴール数で負けてしまう試合を数多く見てきたが、この試合もそうならないように願いたい。その理由としては、日本は、まだ、ディフェンスラインが頼りなく感じる。ボールの扱い、判断力、パスの精度など、改善しなければならない点は多いと思われた。
だが、攻撃陣は、日本の方が、足元の細かい技術、判断のスピード、前からボールを奪いに行く寄せの速さは上回っている。しかし、その分、体力的に消耗していると思う。後半も同様なスタイルで前からのディフェンスができるかが一つのカギとなろう。
オランダは、日本と同様にディフェンスラインからボールをつないで運ぼうとするが、日本の寄せが早く、なかなか前に運べない。

HT、日本の選手交代:OUT #09梶 結南→IN #05式田 和グリーンハート
HT、日本の選手交代:OUT #08牧之瀬 歩→IN #14飯田雫瑠
HT、オランダの選手交代:OUT #17Liv Pennock→IN #07Lotus Meekelenkamp

後半2分、日本:オランダ#06から#08への横パスを、日本陣内中央で#15式田さんがカットして高速ドリブルで縦に運び~>オランダ陣内中央、#15式田さん左前に―>PA左、#10高橋さんクロスー>デイフェンダーに当たってゴールラインの外へ。
後半3分、日本:左CK、#14飯田さん⌒>ニアサイド、オランダ#08が頭でクリア。やり直しのCK、#14飯田さん⌒>PA左で混戦~>日本の最終ラインで右へつないで~>A2中央、#03森さん左へ―>A2中央やや左寄り、#14飯田さん右足S⌒>ゴール右外へ。
後半5分、日本:センターライン左ハーフ、#14飯田さんがパスカットして縦に運び~>M1中央やや左寄り、#14飯田さん右サイドへ―>A2右ハーフ、#15式田さん縦に運んで~>PA中央やや右寄り、#15式田さん右足S⌒>ボールは枠内に飛んだがGKが両手を上に伸ばし当ててからキャッチ。
後半7分、日本:オランダが自陣のPA付近でボールを回すも前線へのパスの出し所が見つからず~>オランダ#03から#04へのパスを―>A2右サイド、#15式田さんがパスカットして縦に運び~>PA右ゴールライン手前でクロスー>ゴール前中央に、#10高橋さんが走り込み―>GA中央、オランダ#03が足に当ててボールはゴール右外へ。
後半8分、日本:右CK、#14飯田さん⌒>PA中央やや右寄り、#04佐藤さんが落として~>PA中央、#12根鈴さん右足S―>ゴール手前右、オランダ#08がブロックー>最後こぼれ球をGA左で#11中村さんが右足でゴール内へ蹴り込む⌒>ゴールネットは揺れたが、その前に日本のファールでゴールは取り消し。
※日本のファールの理由は不明。確かに、GKは座っていたが、自分でシュートブロックにいって倒れていただけと思うのだが...。リプレーが流れたが、日本の選手とGKとの接触は無かったように見えた。幻のゴール。
後半14分、オランダ:A2左サイド、#11Touzani内に切れ込んで~>A2左ハーフ、#11Touzani右足S⌒>ゴール上を越えて後ろへ。
後半16分、日本の選手交代:OUT #12根鈴花李→IN #20四本帆夏
後半19分、オランダ:ペナルティアーク内、#09Dap左足S―>GA中央、GK#01熊澤さんがキャッチ。
後半22分、オランダの選手交代:OUT #03Leah Fuite→IN #14Lena Van Der Ven
後半33分、オランダの選手交代:OUT #11Lina Touzani →IN #20Isa Korteweg-Maris
後半35分、日本の選手交代:OUT #11中村心乃葉→IN #17吉野 心
後半のAは4分。
後半43分、日本の選手交代:OUT #04佐藤百音→IN #19北村 礼


得点シーン(動画で確認できたもの):
後半24分、日本:オランダが自陣PA内でボールを右左に横パス―>日本#10高橋さんがGKにボールが入ったところに体を寄せて―>オランダGKが縦パスー>A2左ハーフ、#14飯田さんがボールを奪って縦に運び~>ペナルティアーク左、#14飯田さん中央へ―>PA中央、#10高橋さんポストプレー落として―>ペナルティアーク付近、#11中村さん右足S⌒>ゴール左に突き刺さった。1対ゼロ。
※待望の先制点を日本がゲット!
後半33分、日本:A2右サイドで#15式田さんがファールのあとのオランダFKから、オランダが自陣PA内でボールを右左に横パス―>日本#16岩田さんがGKにボールが入ったところに体を寄せて―>オランダGKが縦パスー>ペナルティアーク付近で#11中村さんがボールを奪い縦に持ち出したところを、オランダ#06Sweersが押し倒して、PKとなる。PK、#11中村さん左を狙って右足S―>ゴール左に突き刺さった。2対ゼロ。
※先制点と同様の前からの寄せで相手のミスを誘い、自分達の得点に結びつけた。
後半40+5分、オランダ:日本陣内PA内からのクリアボールをA2左ハーフ、#09Dap頭で中央へ落として⌒>ペナルティアーク付近、#10Van Der Vliet右へ⌒>A2右ハーフ、#07Meekelenkamp縦に―>PA右、#10Van Der Vliet右足S―>ボールはGKの横をすり抜けてゴール内左ネットの当たる。2対1。
※日本にとっては、防げた失点であった。ペナルティエリアの外での寄せが甘かったように思えた。もっと厳しい寄せが必要であろう。
※動画

得点者:
後半24分、日本:MF11中村心乃葉
後半33分、日本:MF11中村心乃葉
後半40+5分、オランダ:FP10Tess van der Vliet
試合結果:2対1で日本U16女子代表の勝利
※情報の出どころ


グループの1位のオランダと日本で優勝決定戦、グループの2位のフランスとスウェーデンで3位/4位決定戦、グループの3位のメキシコとポルトガルで5位/6位決定戦が行われ以下の順位となった。
1. 日本
2. オランダ
3. スウェーデン
4. フランス
5. ポルトガル
6. メキシコ

決定戦の3試合、いずれもグループBのチームが勝利している。グループBの方が、レベルは高かったということが証明され、その高いレベルのグループ戦を勝ち上がった日本U16女子代表のレベルは高く評価すべきであろう。だが、米国、ドイツ、スペインなどの強豪国が入っていないだけに、まだまだ、レベルを上げておかないと、ワールドカップでの上位進出は難しいだろう。

最優秀選手:高橋佑奈(三菱重工浦和レッズレディースジュニアユース)
得点女王:中村心乃葉(セレッソ大阪ヤンマーガールズU-15)
最優秀ゴールキーパー:アレクサンヌ・ランベール(フランス)
フェアプレー賞:フランス

優勝!おめでとう!
やったね!