ダーウィンの進化論が現代では正しくないという人が多いのはご存じだろうとは思う。

ダーウィンの進化論では、染色体の増減を説明できない。突然変異で染色体の増減した個体が生まれても、同様の個体がペア以上いないと子孫が残せないわけだ。
そんな不利な個体が自然淘汰で優位に子孫を残すとは考えにくい。

 

ウィルス進化論というのがあるが、これは、キリンの首が長いのは、自然淘汰の末にそうなったのではなく、ある時キリンの原種に首の長くなる病気、いわば「進化病」というウィルス性の病気が蔓延したのだと。つまり自然淘汰で優位だったからではなく、ただ仕方なくそうなったのだという説だ。
ウィルスかどうかはともかく、それくらいに劇的で急激な変化が同種全体に同時期に起きなければ進化は説明できないのである。
ダーウィンの進化論では、小さな進化は説明できても、大きな進化は説明できないのである。

また、DNAなどの研究が進むにつれ、従来の進化論では説明がつかなくなったのも事実だ。
DNAはそれほど緻密に設計されており、何か知的にデザインされているように見えるのである。
確かどこかの国ではダーウィンの進化論は教科書からも削除されたとか?、まあ宗教的な背景があるにせよ、それくらい現代ではあまり有力な説ではなくなっている。

ダーウィンの進化論が常識的に正しいことと思っている日本人は多いのだが、もともと確定的に教えてはいなく、あくまでも有力な説として、仮説として教えているはずなのだが、
それしか教えないとそれが正しいと思ってしまうのだろう。それはそれで教育の欠陥だろうとは思うが。

もともとアメリカなんかだと、キリスト教原理主義的な思想が強くて、いわゆる創造論しか学校で教えていないところもあるらしく、これはこれでどうかとも思うのだが、
現実として、現代では、人はサル(と同じ原種)から進化したのではなく、突如、人は人として誕生したのだという説は案外否定できないのだ。

 

だからと言って、創造論が正しいとはならず、まして創造論などは宗教であって科学ではなく、全く根拠のない話ではあるのだが、
「進化論は間違い=創造論は正しい」となる人は多いわな。「科学ですべては解らない=オカルトは正しい」となるわけだ。この思考こそ大問題なのだが。

進化論は正しくない、などと書くと、やっぱり知的宇宙人がDNAを操作して、とか、それこそオカルトめいたことを言う輩も出てくるんだが、無論そんなのは論外だ。
創造主が神だろうか宇宙人だろうが、仮にそうだとするなら、その神は、その宇宙人は、どうやってそれになったのか?という問いになるだけだ。
その神や宇宙人は、さらに先人たる偉大な神や宇宙人に創造されたというのかね?宇宙誕生以前から存在したのだとかいうのかな?
大元にたどり着かないじゃないかと。何の答えにもなっていない。

ダーウィンの進化論では、人の誕生を説明できない。というのは一応事実なんだが、だからと言って創造論などの宗教的な安易な解決をすべきではない。
とはいえ、進化論に代わる何か代替の有力な説があるかというと実はなかったりもする。
結局、現代科学では説明できないというだけで、だからこそ科学は進歩するのだし、科学とはもともとそういう物。現時点で解らないことは解らないとすればよいのだ。

僕は現代の進化論に欠陥があることは理解したうえで、それでも進化論をとりあえず支持する。それでも創造論よりは科学的だと思うからね。
そのうち修正なり補足されてゆけばいいわけだ。もっと全然違う有力な説が出てくるかもしれないけどね。
少なくとも、創造論とか、まして宇宙人説とか、そんなのを支持する人の気が知れない。