こんばんは!

 

お盆も終わりそうですね。

休みはわりと自由に取れる身ですが、みんなが休んでいる日に休むと、心なしか愉しい気がします。

どうもちっちゃく罪悪感があるみたいです。

 

さて、所用があって久々にFacebookを開いたら、「久しぶりだね!学会で会って以来じゃないか」というメールが届きました。

そのページを開くと、「マイク・カツミ・タケシタ」という日系人の医療関係者っぽい男性が写っていました。

これはもう、恋愛詐欺に間違いなく、3年くらい前に見た、NHKのクローズアップ現代で見た手口にびっくりするほどそっくりだったので感動してしまいました。

そんなもの、さっさと切ってしまえば良いのですが、どんな風に引っ掛けるのか気になってしまい、つい相手してしまいました。

恋愛詐欺師が、甘い言葉やすてきな殺し文句を繰り出す様子を、つらーっとした目で眺めながら楽しんでやろう、という意地悪な気持ちからでした。

 

まずは、「ドクター・タケシタ、あなたは人違いをされているようです」とお返事しました。

このあとのコースは明々白々で、きっと

「おっと、人違いですか!申し訳ない」→「いいんですよ」→「ところであなたはどんな方ですか?」→「日本の東京に住んでいるイモムシです」→「なんて魅力的な女性なんだ、君のことをもっと知りたい」→そして恋…

 

という流れを辿るのだろう、と思っていました。

 

最初は、詐欺師の日本語がカタコトだったので、「ほれほれ、英語で口説いてみぃ」と思ってコミュニケーションを英語に切り替えると、相手は急に流暢に自己紹介を始めました。

「自分は34歳の整形外科医である」「妻は5年前に亡くなり、6歳の息子を育てている」「イラクに駐在している国連軍の従軍医師なので、あまり生活については詳しく言えない」

といったことでした。

 

恋愛詐欺師の常套手段として、細かいことを聞かれないために、イラクにいる、と説明するのは、NHKの番組で見て知っていました。

こういう場合、警察がGPSでメッセージの発信源を辿ると、大抵は戦地からかけ離れた場所にいるそうで、詐欺師の対応を見て、「なんてテンプレ通りなんだ!」と感心してしまいました。

 

もう一つ、マイク・カツミは整形外科医だというのに、詐欺師のページのトップ画像は、アジア系の医療関係者が血管・循環器外科学会の大きいハート(心臓)マークの前で笑っている写真でした。

これは詐欺師としてスキル不足だし問題だよ、と思いながら、笑ってしまいました。

ただ、写真で微笑んでいるお医者さんは、写真を詐欺に使われている無実の人なので、気の毒だなぁ、と思いました。

 

「軍医さんなの?タフですね。」

わたしはそう打ち込みました。

「ありがとう。メンタルが辛くなる日もあるから、君と日本語の練習をして、気を紛らわせたいんだ」

どんな顔の相手なのでしょうか。ブラジル人?アメリカ人?肌は白?アジア系?それとも黒人?

「同情します。いいですよ」

返事はこうでした。

「じゃあ、ミッションをクリアしてくれるかな?(笑)。まず君のLINEを教えてくれ」

個人的な連絡先は教えたくなかったので、「ごめんなさい、Facebookで会話を続けられないかな?」と返事をしたのですが、どうやらこの詐欺師は主にLINEで仕事をしているらしく、「LINEのアカウントを教えて欲しい」の一点張りで、話が進まなくなってしまったので、「まあ、そんなに暇じゃないし…」と思い、Facebookの事務局に通報してチャットを終えました。

 

「イラクの地にいるあなたのために、支援金を送らせてくれないかしら」と言っていたら、もうちょっと続いたでしょうか。

 

Facebookの恋愛詐欺師って、わりと失礼な感じだし、そんなに面白い感じの人じゃないんです。

色々な日本人女性アカウントに、手当たり次第にメッセージをばらまいておいて、「妻をなくして子育て中の外国人医師」に夢を抱く人、というラッキーカードが回ってくるのを待っているのでしょう。

そういうレアな出会いに賭けて、メッセージを送りつづける職業なわけです。

まるで3年土の中で過ごして、数週間だけ地上に出るセミみたいな存在なのだな、と思いました。

 

では、また。