2024年3月30日(土)に、鈴木さん、ひーらぎさん、瓢(ふくべ)さん、そしてヨダさんと私で、映画『ロンドンゾンビ紀行』(原題『Cockneys vs Zombies』/2012年)をアマプラのウォチパで見ました!
(アマプラのリンク)
私は普段ゾンビ映画はまったくと言っていいほど見ないです。
ですがこれはコメディ映画で皆で見るのにはピッタリな映画でした。
アクション、コメディ、ゾンビ、(それとちょっと感動も)をしっかりと見せ、お約束はきっちり行って、それを1時間28分とコンパクトにまとめた、よくできたB級映画でした。
それと劇伴と歌も良かったです。
予告編
早速ここからネタバレ感想になりますのでご注意下さい。
あらすじ
あらすじは、主人公が祖父のために銀行強盗を企む中、ゾンビが出てきてさあ大変! という簡単なもの。
こういうのはプロのお力をお借りしましょう。
登場人物
アンディ・マグワイア - ハリー・トレッダウェイ
テリー・マグワイア - ラスムス・ハーディカー
この二人の兄弟が銀行強盗の首謀者。おじいちゃん想い。
レイ・マグワイア - アラン・フォード
「おじいちゃんと呼ぶなボケー!」
アンディとテリーのおじいちゃん。老人ホームに入っている元軍人。
とっても強い、怒ると怖い、未だ行動力とバイタリティに溢れている。
銃をもたせたら無敵、なんなら素手でもすごい。
超かっこいい!
ペギー - オナー・ブラックマン
老人ホームにいるおばあちゃん。
存在感あるなとは思っていたけど、調べたら元ボンドガール。
そして2020年に亡くなられていました。
R.I.P.
ケーティ - ミシェル・ライアン
アンディとテリーの従兄弟。躊躇いなく銃をぶっ放すしゾンビに近接格闘すら辞さない。
鍵開けのプロ。スタイルもいい。
カッコいいその2!
エマ - ジョージア・キング
銀行員。人質にされちゃいます。
「ゾンビダメー無理ー」から、だんだんゾンビに容赦なくなっていく変わりようが面白かったです。
デイヴィー - ジャック・ドゥーラン
いろいろとズレてるおマヌケな男。途中で命を落とす。彼は悪いやつじゃぁなかったのだけど、ね。
クライヴ - トニー・ガードナー
Mr.ビーン似の人質その2。分かりやすく死亡フラグを立て、きっちりとそれを回収しました。
ミッキー - アシュレイ・トーマス
ウサイン・ボルトの様なマッチョな身体に、怒らすとすぐ銃をぶっぱなす、ヤバいの筆頭。武器調達員。
頭に金属プレートが埋め込まれている。
そしてゾンビの犠牲者。
感想
まずはテンポが良かったです。開始早々ゾンビが出てきてゾンビ映画だと主張します。
そして怖い感じがない。コメディだってことも分かります。
オープニングは、劇画イラストというか半世紀以上前のイラスト調で登場人物とロンドンの街並みを描き、カッコいいロック音楽が流れます。
スタイリッシュでカッコいいです!
車のエンジンが掛りにくい等、序盤から伏線を折り込みながら、主人公たちの銀行強盗の準備の様子と、同時に徐々にゾンビが増殖していく様、そして老人ホームで入居者たちが楽しく過ごしている様子が描かれます。
老人ホームのおじいちゃんたち、ビートルズよろしくカッコよくバンド演奏しているのが日本では多分ほとんど見られない様子だなあと思いました。
銀行強盗のシーンではあっけなく警察に通報され包囲されるのですが、ミッキーが警察に向け銃を容赦なく撃ちまくる(威嚇射撃)。
分かりやすくてテンポが良くていいぞ。
で、少し経ってまた外を覗いたら、今度はゾンビパラダイス!
展開が急。とにかくテンポがサクサク。
この作品内では、ゾンビ物が世の中に溢れかえってゾンビのこともその対処法も常識となっていました。
メタをサラッと入れてくる。
で、ゾンビの対処法を思い出している老人ホームの一人が、
「十字架、にんにく、クリストファー・リー」
それは吸血鬼ー!!!
ついでに言うと『ロード・オブ・ザ・リング』の悪い方の魔法使いサルマンの人ー!
一方で老人ホームも大変なことに。ゾンビに囲まれてしまっています。
そんな中、一人外に残っていたおじいちゃんがピンチ! 逃げろー!!
歩行器のおじいちゃん対のろのろゾンビ、MOV2のチェイスが始まった!!!
生死を賭けたのろのろ逃走劇が面白すぎる!!!
ゾンビと戦う時の武器は何も銃だけではありません。
キッチンにあるありきたりのものやスコップ(使い勝手が良くて強い!)など身近なものを活用していました。
それと終盤では2階建てバス(いかにもロンドン)で撥ねていくなんてのも。
筋肉ムキムキのミッキーがゾンビ化したときは、手榴弾を彼の口の中にインしてドカン!!
クトゥルフ神話TRPGでの参考になるな―と思いながら見ていました。
サッカーのフーリガン?同士がゾンビになってもやり合っているシーンがありました。
あれは母国だと爆笑ポイントなんでしょうねー。
そんなことをウォチパで話していました。
それにしても、この映画の中で登場人物たちが何十回と「Fu◯k」言ってました。
日本人が「ヤバい」とか言っているノリなんですかね?
言語のことでもう2つ。
自分はアメリカ英語よりイギリス英語のほうが聞き取りやすいみたいです。
もっとも、聞いて内容を理解できるレベルではなく、あくまで単語を聞き取るというレベル。
それと主人公たちはロンドンのイーストエンドに住む労働者階級なのですが、銀行員が話す英語とはちょっと違うと感じました。
何故かは分かりませんが、銀行員のほうが上品で流れるような英語って感じ。
この作品のWikipediaによると、”原題のCockneysはイーストエンド地区でロンドンなまりの英語を使う労働者階級の人を指す。” だそうです。
終盤は、大量の銃を調達した主人公たちが老人ホームのおじいちゃんたちの救出劇。
おじいちゃんもおばあちゃんも、誰も彼もが銃を持ち、撃って撃って撃ちまくれ!!と痛快アクションの連続。
銀行強盗での250万ポンドもの大金をおじいちゃんが見つけるシーン。
激昂するのですが、それを怒るかと思いきや「思いやりの気持ちが嬉しい」と許してくれます。
おじいちゃんカッコいいポイント。
更に更に、船を出発させるため一人残ってゾンビの群れに飲まれるおじいちゃん。
おじいちゃーーーん……!!
と心の中で叫びました。
がしかし、おじいちゃんはゾンビの群れの中から銃を乱射して無傷で立ち上がるのです。
おじいちゃーーーん!!!
おじいちゃんが最高にカッコいいポイントだった!
最後はなーんもゾンビの蔓延は解決していないのですがおしまい!
エンディングは物語はハッピーエンドだよばりに明るく陽気な曲でした。
これも良かった。
『ロンドンゾンビ紀行』エンディング曲 Head To Head (With the Undead) (feat. Chas & Dave)
https://www.what-song.com/song/210491/head-to-head-with-the-undead-feat-chas-and-dave
『ロンドンゾンビ紀行』はゾンビ物だからグロいところはあるのですが、そこまで過激な描写ではないと思いました。
そしてゾンビを銃で撃ちまくるシーンはスカッとしました。
とってもテンポが良くてお約束はきっちりしていて、面白いネタ(イギリスやロンドンの人なら大爆笑してそうなもの多し)も満載。
多種多様なジャンルで時にはお遊び要素も入った劇伴が映画にとてもマッチしていたし、主題歌もカッコよくて音楽も良かったです。
滅多に見ないゾンビ映画でしたが、面白かったし学ぶことが多かった良作という印象でした!
最後に、
おじいちゃんカッコ良かったぞ――――!!!