前日の懇親会でのワイン、そして時差ぼけも少し解消できたのか、昨日よりはよく寝ることができた。
教室の前にあるバース市内から大学行きバスの終点。
○高等教育の国際化4
・カリキュラムの国際化
・講師: Gina Wisker
・事前購読文献:Introducing critical perspectives on internationalizing the curriculum Wendy Green and Craig whitsed (2015) ch 1 of Critical perspectives of internationalising the curriculum in the disciplines sense publishing Netherlands 2015
・概論と議論:
(1)「カリキュラムの国際化」の要素と学修成果
1)留学生受入・学生の国際教育・大学内部の国際化・カリキュラムの国際化について議論
・大学のミッション等に基づく特定の国・機関とのパートナーシップに基づく国際活動
・奨学金・スポーツといった大学の提供する価値に基づく留学生の受入
・語学プログラム
・国・地域に根ざしたカリキュラムのローカライズ
・多様性・倫理等の反映
・留学生支援のための課程外活動(extra curriculaの充実)
・カリキュラムの脱植民地化のための歴史・文化的・民族的経緯のカリキュラムへの反映
・ウクライナ留学生の受入と地域との共生の両立
・国際連携教育プログラムの実施による学生の受入・派遣・国際カリキュラムの実施
・カリキュラムの国際化の要素は学生のためではなく大学自身のため
・カリキュラムの国際化と現地学生の関係
・国際化ではなく共通の文化圏の価値の反映
・「グローバル市民」に必要な知識・技能と文化・価値等の教授
(2)なぜカリキュラムの国際化なのか
・相互交流の度合いを強める世界で活躍するため
(3)教育・研究に対する学生の持つ背景の影響をどう考えるか
・何が問題になるのか
・大学はどのような支援を提供できるのか
・教育・研究の実施において学生自身の価値観をどこまで配慮するのか
(4)国際化されたカリキュラムの学修成果
Rizvi (2000), McTaggart (2003), Leask (2005) and Whalley et al. (1997), Jones and killick (2007, p. 112)
1)地球規模の経済・政治・文化交流の本質
2)異文化の受容
3)変化を積極的なものと認識すること
4)知識が異なる文化において醸成されることの理解
5)民族的な考え方・価値観の同定
6)国際的な次元での問題に対する批判的思考の獲得
7)一つの問題に対する異なった文化的見解の認識
(5)文化と大学の在り方に関する議論
・ビジネスの観点ではあらゆる学生を受入が大学の収入につながるが、特定の国籍に偏る可能性
・ジェンダーの多様性と部族の信念との衝突
・「脱植民地主義」の考え方が「植民地主義」を含むという矛盾
・自分自身の判断を過信しないこと
・学生の文化的背景と大学の学問的支援は分けて考えるべき
・指導教員のバイアスの学生の学問成果に影響する可能性
○高等教育の国際化5
・高等教育と社会正義
・講師: Gina Wisker
・事前購読文献:
(1) Marginson, S. (2008). Global field and global imagining: Bourdieu and worldwide higher education. British Journal of Sociology of Education, 29(3), 303–315.
(2)Gina Wisker and Rachel Masika ( 2017 ) 'Creating a positive environment for widening participation: a taxonomy for socially just higher education policy and practice'. Higher Education Review. Vol 49, No 2.
・概要と議論:
(1)Pierre Bourdieuの社会学
1)経済的資本・文化的資本・社会的資本
2)有する資本の違う学生に対する教育(機関)の役割
(2)教育(機関)の役割についての議論
・資本の少ない学生に対する文化的支援と多様性の実現
・問題の同定と共有の難しさ
・大学の取組へのKPIの設定と学生の現状調査に基づく評価の実施
・少ない「不平等」への予算投入は「非正義」ではないか
・階級の固定化に高等教育は影響を及ぼしているのか
・環境により「不平等への対応」は異なる(例えば戦争・災害など)
・博士課程、学士課程による違い
・「取り残されている」「失敗している」という感覚を減らすこと
○博士課程ライティング
・講師:Dan Davies and Justin Allam
・事前資料購読:Stance and Voice, Your voice integrated with sources
・概要と議論:
(1)ユニット1「高等教育の国際化」の課題の分析
1)「高等教育における地球規模の傾向の批判的分析の展開」
・「傾向」:近年に展開されている事象・概念
2)「地球規模の傾向の主要な推進力、仕掛けそしてその傾向が高等教育のシステムと組織に対して示唆するもの」
・推進力:現象(例:COVID19)
3)現象と理論の違い
・地球化、国際化:現象
・理論と主義の違い(新自由主義、脱植民地主義、世界システム
※モデル≒理論
・推進力→現象 根拠・概念→理論
4)批判的分析であること
・単なる研究と分析の報告ではない
・文献分析と引用についても著者の主張の文脈等に留意して行う
5)結論で示唆または提案
6)議論
・「傾向」についてコロナの2年間はどう考えるか
・欧州の地域主義は地球規模の考え方に含まれるのか
・個人的な観察は用いられるべきか:根拠・証拠を伴う必要がある
(2)ライティングにおける論証
1)主張と根拠
主張の根拠を示し議論において真であることを証明
2)議論
・文献、データは過去に確立されたものであり、これらに基づくことで論証を導くことができる
・根拠に感情や主義主張が入ることもあり得るのか
・個人の経験は事例としては記載することができるのでは
・対立意見のどちらに与することができない状態で、質的データや文献分析によりどのように論証を展開するか。
・根拠として使用する理論はそれが真であるかどうかではなくある事柄を論理的に説明できるかどうかで採用する。
・すでに確立されている論理・真実を批判することは考えられるのか(例:カント・ヘーゲル・アインシュタイン)
(2)ライティングにおける主張の展開
1)方法:三段論法など
2)前提は必ず真である必要性
3)批判的論証を進めるための考え方
・自身の専門分野や業務における課題を反映していること
・ある事象の前提となるデータ等の解釈に間違いがないか
4)上記の事例について発表
・とある国からの留学生が優秀であったため、次年度以降積極的に受け入れたがドロップアウトが発生した。当該国からの受け入れは大学の方針として適切かどうか:同様の事例が他国や他大学で発生しているかどうかの比較により論証
・学内の暴力事件等においてCOVIDの影響が考えられるかどうか
(3)根拠となる考え方・データの収集と整理
・購読、注釈、ノート取りの方法を目的に応じて使用
(4)文献のエッセイでの表現
・引用、言い換え、要約
