気がつけば11月の学修スタートから5月10日のエッセイ提出まであっという間に時間が過ぎ、4月からゴールデンウィークをほぼ費やしてエッセイを仕上げました。

 

エッセイのテーマはグローバル化と大学の国際化について、国際化を促進する要因を各種の理論を使用して説明・分析の上、高等教育(機関)の国際化について示唆を示しなさい、というお題でした。

 

テーマに対して、ナイトが示したIPPM(International Program and Provider Mobility)の枠組みに含まれる国際ジョイント・ディグリープログラムと海外分校がグローバル化によって出現した知識経済への貢献の効果を測定する指標の作成は可能か、というテーマでエッセイを提出しました。

 

評価は4段階で「優」「良」「可」「不可」の4段階。スーパーバイザー二人による評価です。その結果は…

 

1)分析と論述の一貫性:可

2)トピックの妥当性:良

3)既存文献の考察:可

4)分析と批判的洞察における理論の活用:良

5)結論および/または提言の質と独創性:可

6)アカデミック・ライティングと参考文献:可

 

総合評価は「可」でした。書いている途中から手を広げ過ぎた感は薄々感じてたんですけど、締切5時間前の午前3時にギリギリでなんとか提出。初めての英語論文ということでスケジュール管理もあまりうまくできず、また引用のルールや体裁などにも時間がかかってしまい、反省の多い課題提出となりました。どこかで文献分析を切り上げて、テーマを自分自身で書きながら深く考察していくことが次回の課題となりました。また、以下のようなフィードバックを踏まえて、もう少し日本の高等教育のIPPMをナイトのフレームワークで分析しつつ、実際にInternational Student and Staff Mobilityと比べてIPPMが知識経済への貢献という点において有効な高等教育の国際化の方策なのかについて、掘り下げていきたいと感じました。また、英語でのエッセイの記載も時間をかけて学術的な記載にできるようにしていきたいと考えました。

 

フィードバック1

 

これは独創的なトピックである。エッセイの構成は、より明確に示された方がよい。序論の最初の段落は、情景をうまく設定し、重要かつ関連する理論に言及している。JDPとIBCを含むIPPM(International Program and Provider Mobility)は、分析すべき重要な国際化の包括的概念または現象であるが、Knight and Liu (2019)に照らして、文脈をより明確にし、何が含まれるのか、または含まれないのかをさらに拡大する必要もある。表はその助けとなるだろう。日本の高等教育のさらなる国際化を推し進める上で、国際ランキングがどのような役割を果たしたのか、また、日本政府も大学もランキングのプレッシャーに応えて国際化を進め、より上位にランクインできるようにしているのかどうかを知ることは興味深い。この意味で、トピックを日本という国設定に限定し、日本の大学のIPPM活動を調査することは有益であったかもしれない。リサーチ・クエスチョンをもう少し明確に定式化することができたはずで、良い質問であり、その後に緊張感が広がるものの、読者を少し驚かせてしまう。論文の目的は序文の最後に示されているが、もっと効果的に提示する必要があると思うし、IPPMと知識経済の関連性をもっと明確にする必要があるかもしれない。グローバリゼーションに関するあなたの議論はかなり漠然としており、トピックに最も関連するグローバリゼーションの具体的な理論的視点をもっと掘り下げてもよかったでしょう。マレーシアに焦点を当てたのは良いことですが(おそらくケーススタディとして-これは明確ではありませんが)、これをもっと効果的に示すようにしてください。マレーシアのセクションで、日本によるIBC設立の取り組みについてもっと取り上げるべきであり、その動向の説明にもっと時間をかけるべきでした。IPPMの知識経済への貢献を測る指標(あるいは指数?)の確立に関するセクションは意欲的だが、すべての情報をより効果的に視覚化するために、表や図の形式でもっと多くの情報を提示したほうがよかっただろう。ここで提示された情報は少し迷走しており、Gaoから選択した指標にはさらなる正当性が必要である。比率の欄が何を表しているのか不明です。データが入手できない場合は、通常、データが入手可能なケーススタディを進めるか、選択するのがベストです。

 

フィードバック2

あなたがこの課題で分析しようとしている国際的なトレンドは、ISSMに代わる国際化のモードとしてのIPPMの成長です。しかし、この問いの背景には、日本やマレーシアのような政府、そしてJDPの場合はヨーロッパのHEAが、知識経済に貢献するためにこのアプローチを採用しているという大きな前提がある。あなたは、知識経済への高等教育の貢献を主張するために、グローバリゼーションと新自由主義理論に言及しましたが、確かにこれは、ISSMを含むすべての形態の国際化のケースです。この仮定を回避するためのよりオープンな質問としては、「世界の様々な地域で、ISSMよりもIPPMが国際化の形態として選択されるのは、どのような要因によるのだろうか?このような選択の説明として、新自由主義理論を動員することもできるだろう(実際には政策的選択なので、このテーマは課題2の方が適切かもしれない)。学術的な文章の書き方は、生き生きとしているが、もう少し洗練する必要がある。修辞的な質問が多すぎるし、段落が短すぎる。そのため、ややぎこちなく支離滅裂な読み取りになり、あなたの議論の流れを追うのが難しくなっています。この後の課題では、もっとスタイルを改良できると思います。

 

次回の課題に向けて、現地学修が始まる前に、1学期の評価も受けて、気持ちも新たにといったところです。