五月三十日

 『斯くて神の言ますます弘まり、弟子の数エルサレムにて甚だ多くなれり』(使徒行伝、六ノ七)

『神の言ますます弘まり』と譯してある句は次の句の『弟子の数甚だ加はり』と同じ事を繰返したやうに見えて面白くない。

直譯すれば『神の言増し加はり』である。

『神の言』それ自體が増加したのである。

換言すれば『神の言』の力が益々現れて来たのである。

或は人を醫す力に於て、或は靈魂をすくふ力に於て、或は教會の親しい愛に於て、『神の言』は其の實力を愈々示して来たのである。

そこで次の句にあるやうに『弟子の数が多くなる』と云ふ結果を生じたのである。

教會発展の順序は此れで無ければウソである。

教會への加入者を勧誘するが如きは沙汰の限りである。

神の言の實力が『増加はり』さへすれば『弟子たちの数』は自ら多くなる。

現代の教會の病は茲に存する。

  (祈禱) 神よ、願くは汝の言の其の力を現はさんことを。願くは汝の御言の書物の中より抜け出でて我らの生活の中に働き給はんことを。かくて人々御言の空手形に非ざるを知らんことを。ア-メン