五月二十八日

 『ステパノ及びピリポ、プロコロ、ニカノル、テモン、パルメナ、またアンテオケの改宗者二コラオを選びて、使徒たちの前に立てたれば、使徒たち祈りて手をその上に按(お)けり』(使徒行伝、六ノ五、六)

 七人ともギリシヤ名前であつて、へブル名前の人は一人も無い。

最後に挙げられた人は明らかに『改宗者』と書いてある。

此れは異邦人であつてユダヤ教に入つたものであつて、而して更らにキリストを信ずるに至つたのである。

されば二コラオはギリシヤ名前であつたのみでなく、全くの異邦人であつた。

他の名前の人々も何人が異邦人で、何人が名前だけ外国語をつけたのかは全く不明であるが、兎に角全部ギリシヤ語であるのは面白い。

元来施濟不公平を呟いたのはギリシヤ語を用ゆる人々の中から起つたのであるからヘブル語のユダヤ人等は自分等が此の教會の本流であつたにも拘らず委員を選ぶに當つて全部を譲歩したのである。

私はかかる寛容の態度に出たヘブル語のユダヤ人に心から尊敬を感ぜざるを得ない。

  (祈禱) 神よ、汝の力は大なるかな。汝はへブル人もギリシヤ人をも打つて一丸となし給ふ。願くは我らの世界にも此の大なる力を與へ給ふて、性格の異なれる者も、国境の異なれる者も、人種の異なれる者も、愛の一丸となる時を速かに来らせ給はんことを。ア-メン