五月二十五日

 『されば兄弟よ、汝らの中より御霊と智慧とにて満ちたる令聞(よききこえ)ある者七人を見出せ、それに此の事を掌らせん』(使徒行伝、六ノ三)

 『七』はユダヤ人の聖数であるからでもあつたであらうが、會計の任務に當り施濟の事を掌る者『七人』を要したのは初代當初の教會の物質的豊富を語るものであつて、数千人の信者が物資を以て奉仕せんとする心の盛んであつた事を示すやうに思はれる。

尚ほ此らの會計が使徒等の指名によらないで全會衆の意志によつた事も興味深い。

どういふ方法を採ったかは知る由もないが、兎に角一般信徒の選挙によつたのである。

使徒等の謙遜な、そして公明な心が偲ばれる。

『祈ることと御言の奉仕』とは自分等の使命として何處までも之を他人の肩に負はせない。

が、事務と物資の問題は信者全體の総意に任せた。

責任は盡したいが権力は持ちたくないといふ気持ちが窺はれて床しい。

  (祈禱) めぐみに満てる神よ、初代教會に於て汝の使徒等の尊き姿を示し給ひしを感謝し奉る。願くは彼らの如く謙虚に、彼らの如く誠實に、彼らの如く賢明なる心を我らに與へ給へ。ア-メン