九州は雨が降ったり止んだりのゴールデンウィークだった
そんな感じだったので外灯採集には行く気になれず家でおとなしく標本整理
ブログ更新を全くしてませんでしたがどこにも行っていないだけです

糞抜きと消毒を終えたセンチコガネが大量に冷凍庫にあったので一部を解凍して展足


平均台を使ってちゃんと高さは揃えるが

展足自体は適当(笑)

そして色揃えも適当(笑)
一応産地毎に分けているけどね
色はこの標本箱がいっぱいになったらちゃんと揃えようと思っている

ヘラクレス幼虫のマットもついでに追加
アトラスは蛹化していたのでそのままに
結局多頭飼育で蛹化してしまったなぁ
ミニアトラス誕生確定(笑)

そんなこんなで待ちに待った休み
今週は連休ではなく飛び石なのでどこへ行こう
センチコガネの調査も良いが行きたい地域の天気は良くない様子
あれこれ天気を見ていたら平戸島あたりは天気が良いようなので平戸島と生月島の固有亜種オサムシ採集に決定
今回は一晩中仕掛けられないのがネックだが夜はまだ気温が低いのでオサムシは夜の早い時間に活動するはず
そしてこの時期は日中活動する個体も多い
淡い期待を胸に採集に行ってみよう

数ヶ月ぶりの大橋
今回も渋滞を避けるために早朝に到着した
島々は朝霧で霞んで見える

気温は18℃と悪くない
良い香りがすると思ったらクスノキが満開だった

先ずは最奥の生月島へ
とにかくトラップを仕掛けていこう

 
前も見た山中の廃船
スルーして一気に北部へ

途中もちろん側溝もチェック
そして日中行動してくれると信じてトラップを仕込む

ダ◯ソー様々です

今回は夜に回収するのでサナギ粉メインで
イノシシにやられないことを祈る

トラップを埋め込むだけではつまらないので景色も楽しもう


アザミがいたるところで見頃


あれこれは、、、
あのカミキリのしわざかと思ったがただ萎れていただけのようだ


ここのムサシアブミは異様に大きくて少し怖い
葉1枚が60cmは優にある

これは巨大なノキシノブかと思ったらどうやらミクロソリウムのようだ

その近くではジャコウアゲハ(Byasa alcinous)が乱舞
スレや欠けている個体が多かった

今日は風が強く風車がなかなかの勢いで回っていた


生月島の高原
放牧地になってるようだが散策路もあり入れた
天気が良く風が気持ち良かった

トラップ仕掛けていかないといけないのだが景色が良すぎてなかなか動けない


重い腰を上げて高原から離れトラップ仕掛けに戻る
だがここで寄り道
田植えが終わったばかりの水田
水生昆虫がいないかチェック


いたのはアカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)




帰宅後に撮影
いくつかいたので確認すると生月島の個体群は腹面に模様が入らないようだ
1ペアのみ採集してきた

採集も撮影もしなかったがトノサマガエルもたくさんいた
後で知ったがトノサマガエルって長崎県だと絶滅危惧ⅠAなのね
全然そんな気配なし

近くの側溝にはサンショウウオ幼生
場所からして恐らくカスミサンショウウオだろうが幼生だとまったくわからない
第二種希少動植物種で採集は可能だが採集はしなかった


水田の石垣にこれを見たらチェックせざるを得ない

ラミーカミキリ(Paraglenea fortunei)


アカガネサルハムシ(Acrothinium gaschkevitchii)

期待通りこの2種がいてくれた
トラップはというと寄り道ばかりしていたが生月島では100個ほどコップを仕掛けた


次は平戸島へ急ごう!!

平戸島へは船で
というのは嘘です(笑)
普通に橋を渡ってきました

先ずは砂浜にトラップを仕掛ける
目当ての昆虫はいないが何がいるのかなと
海浜トラップとしては時期が早いかな

コウボウムギがたくさん生えていて環境的には良さそう

砂浜と草原の境目にどんどん埋めていく

ハマエンドウも見事でしたよ


ここでもぼーっとひと休み


かと思えば磯遊び
心はいつも少年です
見た目はおじさん中身は子供でコ◯ン君とは真逆

山に戻ったと思ったら早々に脱線して廃田のチェック
ダメだ本題に入らないと日が暮れてしまう

それでも絶賛脱線中
林道の脇に主のようなマムシグサを見つけて

カンアオイを見つけた
そして林道を歩いていたら何かが飛び立ったので飛びかかる

正体はニワハンミョウ(Cicindela japana japana)
タダハンミョウを最近見てないなぁ、、、

トラップを仕掛けている最中に見つけた羽化したばかりのミズアオ
翅が伸びていないのでこのまま採集して車内で翅を乾かしてもらおう
クヌギが近くにあったし最初はオオミズアオかなと思って特に気に留めず採集したのだが

翅が伸び切ってよくよく見てみると何とオナガミズアオ(Actias gnoma)だった
そういえば近くにヤシャブシも生えてたな


林道を走らせていると良さそうな水たまりを発見

やはりサンショウウオの卵塊と幼生があった
これはカスミサンショウウオ
卵塊があるとわかりやすい


開けた一帯にアザミが群生
そこにたくさんのアゲハが飛んでいたので翅が綺麗なのを厳選してネットイン
楽しくて夢中になってたら巡回中のパトカーが通過
お巡りさんに白い目で見られてたな
趣味は人それぞれです


寄り道しまくりやっと仕掛け終わったのは夕方
あとは夜を待つだけ

また海岸でのんびりしていたら
ミカドアゲハ(Graphium doson)2024.5.12訂正アオスジアゲハ(Graphium sarpedon)が遊んでくれた
南方系アゲハなので関東では見られない


実は今回も何気にセンチコガネトラップを仕掛けていた
夕方確認してみるとセンチコガネ(Phelotrupes laevistriatus)が数匹入っていた


夜になりトラップ回収へ
無事に入ってくれてるだろうか
ちなみに行動開始したのが21時過ぎ
明日は朝から仕事だからとっとと回収して帰宅しないと
というわけで写真はこれから殆どありません

トラップは総数200個以上
全て回収しないとならない
このようにオサムシが入っててくれてれば嬉しいのだが入ってなかったり獣害にあったりしてどっかへふっ飛ばされているとは回収が面倒
ちゃんと回収しないと環境に悪いからね

砂浜のも回収
夜の砂浜って山以上に不気味と感じるのは山に慣れてしまっているからだろうか
ちなみに砂浜のトラップにはゴミムシ類は全く入っておらず
時期が早いのかここには何もいないのか検討が必要だ



全てのトラップを回収し終えた時点で深夜1時半
帰宅するのは3時をまわるだろう
明日(今日)仕事なのにやってしまった

というわけで帰宅後は直ぐに寝てしまい昆虫の整理と道具の片付けは仕事から帰ってからした
どうせ今夜も風が強くて気温も低いしね

では採集の結果をどうぞ笑

実は平戸島でもアカハライモリを採集していた
平戸島産は背中にラインが入る個体が多かった

腹面は少し模様が入る
地域によって特徴が出るのがアカハライモリ

トラップに入っていたサワガニ


生月島産センチコガネ
ノーマルカラーオンリー

ヒメオサムシ平戸島亜種(Carabus japonicus hiradonis)
今回は大量でした
トラップの中で死んでいた個体を含めると二桁

ヒメオサムシ平戸島亜種
基亜種に比べるとやや大きめ
未採集の唐津のカラツヒメオサムシとも比べてみたい


ヒメオサムシ生月島亜種(Carabus japonicus chotaroi)
ヒメオサムシの中では壱岐亜種と並び最大亜種
平戸島亜種よりもカラーバリエーションが豊富なのも特徴


こちらは生月島亜種の通常色


ハマヒョウタンゴミムシダマシ(Idisia ornata)
海浜トラップはこれとハマダンゴムシだけが入っていた
リベンジかな

採集結果
ヒメオサムシ生月島亜種
ヒメオサムシ平戸島亜種
ハマヒョウタンゴミムシダマシ
センチコガネ
ラミーカミキリ
アカガネサルハムシ
ナミアゲハ
ジャコウアゲハ
モンキアゲハ
ミカドアゲハ
カラスアゲハ
オナガミズアオ

アカハライモリ
サワガニ