今回は写真が多め、内容も多めなので容量が重いかもしれません。

待ちに待った休み
初日は晴れで翌日は大雨の予報
これは初日に採集に行くしかない

何を採集するか何処に行くか
カエデの花掬いは前回散々だった
まだあまり開花していないし望みは薄いだろう

そういえばまだ試していない採集があるのを思い出す
それは野焼き後の石起こし採集
平原や高原、湿原といった草原地帯は定期的に人の手が加えられて維持されている
人の手により維持しないとやがて木が生えて森になってしまう事が多い
その維持する方法が野焼き
春の風物詩にもなっている
関東にいた頃は渡良瀬遊水地に行ってみたいなぁと常々思っていたのだが気が向かず実現することはなかった
九州は高原や湿原がたくさんある
時期的にも野焼きが終わった所も多いだろう
折角の機会だし野焼き後の石起こしをしてみようではないか

残るは場所
面白そうと思ったのは嬉野市にある平原
だがここは大部分が自衛隊演習場になっているようで立ち入り禁止区域もイマイチわからないのでトラブルは避けたいのでパス
そうなると熊本県〜大分県にかけての大平原地帯
特別保護地区やラムサール条約指定地区、原野地区といった採集や侵入禁止な場所は多いがこれらの指定地区はしっかり明記されているのでその点は安心
問題ない場所で採集できる
それにまだ植物もそんなに芽吹いていないだろうし植物の盗掘と勘違いされることも少ないだろう

下道で外灯巡りをしながらゆっくり行って明るくなったら石起こしをするというやや無謀なプランを立てて出発


先ずは外灯巡り
気温は深夜にもかかわらず15℃と高め
期待できそうだ

いつものオオアオシャチホコ(Syntypistis cyanea cyanea)


星型をしたシャチホコガ(Stauropus fagi)
幼虫の姿はエイリアンだが成虫はスター


チャイロコガネの一種も飛来していた

ヤモリは日に日に個体数を増している
昆虫にとってはたまらないだろうな

初めて来た外灯
周囲の環境が良くわからないが期待できる

フトフタオビエダシャク?(Ectropis crepuscularia?)

ハスオビエダシャク(Descoreba simplex)

スカシエダシャク(Krananda semihyalina)

他にも多数飛来してきておりガの数は多めの良自販機
その中にお目当てのガも来てました

エゾヨツメ(Aglia japonica)
スプリングエフェメラル、春の三大蛾の1つ
最初はエゾヨツメだと全く気づけなかった
今年も出会えて良かった
外灯巡りはここまでにして少し仮眠

夜が明けていよいよ石起こし採集
採集地とは全く関係ないので写真を載せれるがあたり一面焼け野原



※ここも採集地とは関係ありません
野焼きの時は圧巻なんだろうな
火入れして環境を保つとは大胆な発想だが効率も良いし燃えた草木も肥料になる



さて石起こし採集は行うのも初めて
どのような石をひっくり返していけば良いのかわからないので適当にひっくり返していく
ちなみにひっくり返したあとは必ず元に戻しましょう

先ずはあたりの植生を確認

あたりにはゼンマイがニョキニョキ
山菜採集と勘違いされないと良いが、、、


アザミ類
もしかしたらあの幻のカミキリもいるのかも

意外にも焼きムラはあるようで焼け残った場所からはハルリンドウがたくさん咲いていた

良く似たフデリンドウやコケリンドウとの見分け方
ハルリンドウ→根生葉がありロゼット状に広がる
フデリンドウ→根生葉は無く葉は対生
コケリンドウ→花の萼片が反り返り花自体もかなり小さい、超希少種
ネットでも良く間違えてるとを見るので注意
わからない専門用語は検索して下さい笑

キスミレも見頃を迎えていた

絶滅危惧種に指定されているらしいので踏まないように歩こう
絶滅危惧種でないなら踏んでも良いもいう訳ではないが笑
そして盗掘と間違えられたくないので離れよう笑

本題の石起こし採集は

ヤマナメクジとニホンアマガエルのコラボ
九州産のヤマナメクジは亜種になりそうとの噂が
しかしこんな平原にいるとは驚き
山の中の生き物というイメージだ


ニホンカナヘビの集団越冬
3匹まとめて石の下に越冬禍を作っていた
そろそろ目覚めなくて良いのか

昆虫が出てこないがしっかり昆虫も採集してますよ

ヒトツメアオゴミムシ(Chlaenius deliciolus)
初採集
東日本だと殆ど見られないらしいがここでは普通にたくさんいるらしい

オオヨツボシゴミムシ(Dischissus mirandus)
渡良瀬遊水地では普通種らしいがそこ以外ではかなりの珍種


オオセンチコガネ(Phelotrupes auratus)
低空飛行していたのをはたき落として採集

その後も石起こし採集を粘ったが思うような採集結果は得られなかった
でも初めてにしては良かったと思う

採集結果

オオヨツボシゴミムシ
ニッポンヨツボシゴミムシ
アトボシアオゴミムシ
ヒトツメアオゴミムシ
ゴミムシ未同定