生け花のお稽古場の掛け軸
1月は・・
「寿無涯(じゅむがい)」
「寿無涯」は中国のことばで、「寿は涯(はつ)ること無し」の意味があり、
長寿と共に家の末長い繁栄を喜びます
縁起の良い言葉ですね
床の間には、炭飾りが設えてありました
白米の上に胴炭3本を奉書で包んで、水引を掛けて置き、伊勢海老の飾り物が添えてあります
この伊勢海老、昔は本物が置いてあったこともありました・・と、先生がおっしゃっていました
それにしても、よく出来た伊勢海老ですね~
茶家では、茶を点てる時、炭は湯を沸かすのに欠かせないもの、
更に香を香らせて茶室を清浄化する大切な役割があり、
炭への感謝を込め、縁起物も盛り込んで炭を床の間に飾るようになったものだそうです
そして・・こちらも飾られていました
結び柳
初釜の飾りで、柳の枝を長く垂らし、たわめ曲げて輪に結び飾ります
輪になっているでしょう~
昔、中国では人と分かれるとき、送る者と送られる者が、双方柳の枝を持って、
柳の枝と枝を結び合わせて別れる風習があったそうです
柳の枝がしなやかでよく曲がるので、柳を結ぶとは、曲げて輪にすることをいい、
無事に回転し帰るように旅中の平安を祈るという意味があります
この故事から、千利休が柳を結んで茶席で用いたのが最初ではないかと言われています
先生は、この結び柳を行うために、庭に柳を植えたと言っていましたね~
生け花の先生は、茶道の先生もされているので、季節にあった掛け軸や飾り物などの風習を見ることが出来て、とても勉強になります
1月最初のお稽古場は、新年を寿ぐ空間に満ちておりました
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1月の縁起の良い和菓子、「花びら餅」をご存知ですか
花びら餅
ごぼうと白みそ餡と、ピンク色の餅を、餅もしくは求肥で包んだ和菓子です
近所の和菓子屋さんで購入し、頂きました
モチモチしていて、中のごぼうが柔らかいけれど歯ごたえもあり、美味しかったです
なぜ和菓子にごぼうが・・と、疑問が沸きました
この花びら餅は、平安時代の新年行事「歯固めの儀式」が由来となっているそうです
「歯固めの儀式」では長寿を願い、餅の上に赤い菱餅を敷き、その上に猪肉や大根、
鮎の塩漬け、瓜などをのせて食べていました
それが、だんだんと簡略化され、餅の中に食品を包んだものになり、江戸時代にそれを模した菓子が広まったのが、花びら餅の原型なのだそうです
ごぼうは、この鮎に見立てて置かれたものです
土の中にしっかり根を張るので「家の基礎がしっかりしている」ことや
「長寿」を願う意味が込められています
花びら餅と言う名も、可愛らしくて良いですよね~
機会がございましたら、是非食べてみて下さいね
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くーちゃんのお昼ねタイム
眠くなる~く~ちゃん
ゆっくりと・・お休みなさい・・