前回のつづき。
「オジサンの足首に、由紀の体重が加わりゆくのを感じながら下山するオジサンでした。」
オジサンの背中に由紀の身体の温もりが伝わり・・「オジサンを信頼しきっている由紀」の温もりが・・・・。
重たい・・足が縺れる・・。
とにかく・・下る、下る、それしか考えられないオジサン・・。
下ること3時間・・由紀は自分の足で、確りと歩ける元気を取り戻し、下る足取りも確りと・・。
やがて、登り始めた場所まで下山してきた二人に・・お疲れさま・・と鴨が出迎えてくれる明神池で一休み・・。
由紀もオジサンも澄み切った冷たい池水で・・何度も何度も顔を洗い、由紀の顔が冷たい池水で、ホンノリ、と、赤く染まり、愛くるしい顔になっていました。
オジサンは「由紀が女」であることをすっかり忘れていました・・・東壁を見せてあげたい・・その思いしかなかったオジサンでしたから。
明神池で暫し静寂な時を過した由紀は、もう、別人のように元気を取り戻し、さぁ行くか・・と声かけると、河童橋で待つご両親と有崎に向かって足早に進む「由紀の後ろ姿」に・・・満身の喜びを見たオジサンでした。
