監督:土井裕泰、山本剛義、足立博

主演:柳楽優弥、松村北斗、池田エライザ、町田啓太、音尾琢真、後藤剛範、長谷川忍、香椎由宇、光石研、生田斗真、ムロツヨシ

 

半グレにヤクザ。厄介な依頼人の案件を請け負う弁護士・九条間人は、法の力を武器に自らの正義を追求する。バディとなった烏丸は、その型破りな手法を疑問視しながらも、共に社会の闇に迫っていく。(Netflix)

 

 

公開日:2026年4月2日

制作国・地域:日本

 

 

闇の中の救済 

 

ずっと見たいと思って楽しみにしていたドラマシリーズ。

 

九条がただの悪徳弁護士でないことがわかると、

そこから一気に面白くなっていく。

 

闇と病みだらけの社会を描きながらも、

希望を持たせる展開が良い。

 

期待通りの部分と、

物足りなさが交錯するシーズン1だった。

 

 

 

  グッときた点

 

①九条の正義

 

表面的には九条(柳楽優弥)は悪徳弁護士として見られているが、

実は誰にも救えない弱者を救おうとする正義の男という設定がグッときた。

 

そりゃあ、世の中は綺麗事だけでは済まされない。

 

そんな綺麗事の代表例が女性の権利を主張する弁護士、

香椎由宇演じる亀山。

 

亀山はAV女優になって生きる希望を見出していた女性を救うどころか、

結果的にその女優を人生のどん底に突き落としてしまった。

 

いくら表面的に正しそうなことを言っていたとしても、

生きる世界が違えば、その人の本当の気持ちなんてわからない。

 

九条の元に助手として入った烏丸弁護士(松村北斗)も、

九条と行動を共にし、彼の考えに触れることで、

次第に九条の正義に心を奪われていく。

 

正義とは何なのか?

 

確かな正解がない世の中で、

その正解めいたものの一端を九条から教えられた気がした。

 

 

 

②すぐそばにある闇

 

闇が深けぇ。

 

有難いことに、今のところ僕は、

闇との遭遇を回避できているが、

ちょっとしたきっかけ一つで穴に落ちる。

 

ドラマだから、

多少は抑えている部分もあるのだろうけど、

裏社会の一片を垣間見れる意味では、

ドロドロして救いのない現実を晒し、

腹を括って作品を作っている気がした。

 

 

 

③悪役の深み

 

配役がいい!

 

特に菅原(後藤剛範)、小山(長谷川忍)、

そして、京極(ムロツヨシ)が輝いていた。

 

菅原を演じる後藤さんに関しては、

全裸監督のラグビー役とは全然異なるダークサイドっぷりに痺れた。

 

そして、ムロちゃんよ。

 

これはハマり役!

 

キャスティングを担当した人も、

ニヤニヤしてるんじゃないかな。

 

そのくらい激ハマり!

 

いつものムロさんがコミカルだから、

余計に闇が深いし、小声で淡々と話し、

目をぎょろっとする京極の所作が、

とにかく怖ぇ。

 

絶対に関わりたくない人間の匂いをプンプンさせてた。

 

やはり、悪役が良いと話が盛り上がるわ。

 

 

 

④壬生の周到さ

 

第10話で、壬生(町田啓太)がピンチに追い込まれる。

 

菅原にはめられ、

3億円を要求され、

絶対的ピンチになったかと思いきや、

そこにいた菅原サイドの人間が全て壬生側の人間で、

逆に菅原を返り討ちにする。

 

シーズン1では壬生の背景まではわからなかったが、

彼は彼なりの正義で行動をしており、

1手2手先の手を打つ壬生のムーブに惚れた。

 

 

 

  惜しい点

 

①そこで終わりかい!?


このシーズン1では話は完結しない。

 

どころか、「これからが超面白そう」

まさにそんなタイミングで終焉を迎える。
 
オーマーガーッシュ!!
 
この消化不良感はいただけない。
 
もう少しスッキリと終わる内容だったら良かったのに、
いつ公開されるかわからないシーズン2まで待たされるとなると、
結構しんどい。
 
せめてもっと一区切りついたところで終わらせて欲しかった

 

 


②描写がマイルド


この作品の評価がイマイチ上がらないのはここかもしれない。

 

原作は、暴力、性描写においても、

直接的な表現により、

読者に「痛み」や「逃げ場のない現実」を突き付ける一方、

本作は良くも悪くも大衆向けに作られている。

 

これがいただけない。

 

僕がNetflix作品に期待するのは、

地上波では決して見れない作品の「濃さ」と「衝撃」なので、

このように描写を薄めたごまかしは刺さらず、

作品のインパクトに欠ける印象を持ってしまった。

 

描写が過激であれば良いということでは無く、

作品が本来持つパワーが削がれてしまっていること自体に課題があると思った。

 

 

 

③画面が明るい
 

この手の作品にしては、

全体の画面が明るい気がした。

 

扱っている題材が題材なだけに、

もっとダークで、陰鬱な印象を持たせた画が見たかった。

 

それこそ地上波向けのTVのような質感なので、

もっと、こだわりを感じる、

Netflixでしか見れないようなクオリティに仕上げて欲しかった。

 

 

 

  まとめ

 

作品自体のパワーは感じるものの、

その本来のパワーを100%発揮できていない印象を持ってしまった。

 

制作側の意図はわからないが、

とにかくマイルドに仕上げたという印象だった。

 

後半2話くらいから、

登場人物の様々な思いが錯綜しだして、

「さあ!ここからだ!」というところで終わる。

 

これによってシーズン2を見ないわけにはいかなくなってしまったが、

次のシーズンはさらに凶悪な仕上がりになって、

視聴者を驚かして欲しいと思う。

 

それにしても無知というのは残酷だ。

最初のエピソードで片足を失ってしまった子供。

 

保険会社と示談が成立して、

ある程度のお金を母親は受け取るのだが、

別の手続きをして入れば、その何倍ものお金をもらえたそうだ。

 

この知っている知っていないで、

未来が全く変わってしまう現実。

 

なるほど、

だから世の中の制度は馬鹿にはわからない複雑な仕組みなっているわけだ。

 

こういう作品を観ると、

勉強の重要性が良くわかる。

 

むしろ、こうした現実的な生きる力を学校で教えてくれた方が、

何倍も社会で役に立つのに、なんて思った。

 

 

シーズン2、早く始まんないかなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 
 

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