監督:ロバート・ロドリゲス
主演:ベン・アフレック、アリシー・ブラガ、ウィリアム・フィクトナー
ベン・アフレックと「アリータ バトル・エンジェル」のロバート・ロドリゲス監督がタッグを組み、行方不明になった娘を探す刑事が“絶対に捕まらない男”を追い、事態が二転三転していく様子を描いたサスペンス。
公園で一瞬目を離した隙に娘が行方不明になってしまった刑事ロークは、そのことで強迫観念にかられ、カウンセリングを受けるようになるが、正気を保つために現場の職務に復帰する。そんなある時、銀行強盗を予告するタレコミがあり、現場に向かったロークは、そこに現れた男が娘の行方の鍵を握っていると確信する。しかし男はいとも簡単に周囲の人びとを操ることができ、ロークは男を捕まえることができない。打つ手がないロークは、占いや催眠術を熟知し、世界の秘密を知る占い師のダイアナに協力を求める。ダイアナによれば、ロークの追う男は相手の相手の脳をハッキングしていると言う。彼女の話す“絶対に捕まらない男”の秘密に混乱するロークだったが……。
アフレックが主人公の刑事ダニー・ロークに扮し、“絶対に捕まらない男”を「クラッシュ」「ブラックホーク・ダウン」など様々な大作・話題作で活躍するウィリアム・フィクトナー、占い師のダイアナを「エリジウム」「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」のアリシー・ブラガがそれぞれ演じる。(映画.com)
2023年製作/94分/G/アメリカ
原題:Hypnotic
配給:ギャガ、ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2023年10月27日
どんでん返しがスッと入ってこない件について
「どんでん返し系の作品で久しぶりに本命が来た」
みたいな宣伝でこの作品を煽ったもんだから、
蓋を開けてみた時の物足りなさが、
レビューの低さにそのまんま現れていると思った。
グッときた点
①素材はよい
催眠がテーマ
現実と構造世界の行き来があること
主人公は刑事
娘が誘拐された
謎の組織がうごめいている
みたいにそれぞれの要素は良い。
途中まではそれがいい感じで機能していた。
②画像の雰囲気は好き
ざらついた荒い感じの雰囲気は好き。
その雰囲気は最後まで続いていたので良かった。
③時間がシャープ
90分なのが良かった。
これ、ダラダラやっても結果は同じ気がしたので、
90分くらいでサクッと終わらせた潔さは良かった。
惜しい点
①真相がわかりづらい
実はロークとダイアナは夫婦で、
その子供(娘)がとんでもない能力者。
そんなもんだから、
娘が謎の組織によって兵器にされそうになった。
娘を組織から守るために、
ロークが娘をかくまっていた。
で、組織は娘の居場所を探るために、
ロークを囲って娘を捕まえようとしていた。
結局、ロークは娘の元に行き、
そこに集まった組織が娘の力で壊滅させられるというもの。
やっぱ、催眠とかが絡んでくると、
分かりづらいよね。
どっちが現実で、どっちが虚構かとか、
特に説明が必要な場面で説明が足りないから、
肝心なところで何が何だか分からなくなる。
最後の最後もそう。
組織のボスのデルレーンが催眠を使って他の人物に成りすましていて、
実は生きてましたーってやつなんだけど、
「え?」どういうこと?って感じだった。
②デジャブが過ぎる
途中、地平線がめくれ上がって街並みが空に行ってしまうシーンがある。
これ、完全に「インセプション」じゃん。
クリストファー・ノーランから指摘が入ってもおかしくないレベルのパクリ。
しかも、ちょいとCGがしょぼくて、
10年以上前の本家に負けているのも残念だった。
感想
どんでん返し系の良い映画って、
材料がすべてそろっている中で、
ちゃんと勝負してきている事なんだと思う。
「真実の行方」「ユージュアル・サスペクツ」「ソウ(一作目)」とか、まさにそれ。
全て材料はテーブルに出ている。
そこでいうとこの作品は、
テーブルに全部出ているのかどうかがわからず、
いつの間にかどんでん返しっぽい感じになって終わっていた感じ。
要するに分かりづらいのだ。
それがこの作品の評価を下げてしまった原因だと思う。
何でもそうだけど、
わかりやすさって大事だわぁ。