監督:リチャード・シェパード
主演:アリソン・ウィリアムズ、ローガン・ブラウニング
天才チェロ奏者を襲う悲劇を二転三転する展開で描いたNetflixオリジナル映画。チェロ奏者としての将来を嘱望されながらも、母の介護のため夢を諦めたシャーロット。母の死後、かつての恩師アントンを頼って上海を訪れた彼女は、アントンのもうひとりの愛弟子である人気チェロ奏者リジーを紹介される。すぐに意気投合した2人は、一緒に中国各地を巡る旅へ出かけることに。しかし出発の直後、バス車内でリジーが異常なほどの体調不良を訴え始める。言葉が通じない中、必死で周囲に助けを求めるシャーロットだったが……。シャーロット役に「ゲット・アウト」のアリソン・ウィリアムズ。「ハンティング・パーティ」のリチャード・シェパードが監督・脚本を手がけた。Netflixで2019年5月24日から配信。(映画.com)
2018年製作/90分/アメリカ
原題:The Perfection
文字通りデュオなんだけど、、、
結末が予想できない系を見ようと、
ネトフリで鑑賞。
予想はできなかったけど、
後半は知性のかけらもなく、
もはや何でもあり。
悪くはないけど、
もうちょっとうまくできた気がした。
グッときた点
①前半の大混乱
リジーが体調を崩し、
自ら腕を切り落とすまでは怒涛の展開が進んでいく。
そして、急に巻き戻しになり、
幻覚症状を引き起こす薬をシャーロットがリジーに飲ませていた事がわかる。
「おお!!何!!何!!これは面白くなりそうじゃんか!」
な展開にグッときた。
②後半の巻き戻し
リジーの奇襲を受け、
恩師のアントンに捕まってしまったシャーロット。
リジーとクソジジイ二人に拘束され、
虐待を受けるかと思った次の瞬間。
シャーロットを弄ぼうとしていたクソジジイが二人ともぶっ倒れる。
そして、巻き戻し。
「出た!!前半と同じような流れだ!」
そして、真相が明かされる。
シャーロット、リジーはアントンから性的な虐待を受けており、
それにずっと苦しめられていた。
ここでその負の連鎖を断ち切ろうと、
二人が共闘する。
「なるほど!いい流れじゃん!」
と、ここまでは良かった。
惜しい点
①最後はただの殺し合い
アントンに復讐するため、
共闘した二人は、
武器を持ってアントンと対峙する。
で、そこは本当にただの肉弾戦。
せっかく幻覚剤という良いフリがあったのだから、
まさにここで使ってもらいたかった。
②デュオの意味
シャーロットはアントンにナイフで腕を切り付けられ、
左腕が使えなくなってしまった。
一方、リジーは自ら右腕を落としていて、
最後は二人がそれぞれの動く手を使って演奏する。
その演奏を手足を失って、
パンイチにされたアントンが聞いている。
なんかここはいらなかったなぁ。
「デュオを使って上手いことやったでしょ?」という、
監督のしたり顔が浮かんでしまったが、
ただただ趣味が悪いだけという印象。
もっと知的に終わらせて欲しかった。
感想
エンタメとしてはそれなりに楽しめた。
前半部分が良い流れだったから、
後半もそれが続いてくれればよかったが、
クソジジイ共の悪趣味が露呈してきて毛色が変わった。
特に最後の終わり方は気味が悪く、
スッキリ感や、爽快感も感じない。
アプローチの仕方でもっと面白い方向に行けた気もしたので、
非常に惜しい作品だった。