監督:アントワン・フークア

主演:デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング

 

名優デンゼル・ワシントンが世の悪を完全抹消する闇の仕事請負人を演じる人気アクション「イコライザー」のシリーズ最終章となる第3作。アントワン・フークア監督が前2作に続いてメガホンをとり、イタリアを舞台に主人公ロバート・マッコールが最後にして最大の戦いに挑む姿を描く。

シチリアでの事件で負傷し心身ともに限界を迎えたマッコールは、アマルフィ海岸沿いの静かな田舎町にたどり着く。身内のように温かく接してくれる人々の存在に救われた彼は、この町を安住の地にすることを心に誓い、イコライザーのスイッチともいうべき腕時計を外すことを決意する。しかしその町にも魔の手が迫り、マッコールは大切な人々を守るため再びイコライザーの仕事を開始。やがて事態はイタリア全土を巻き込む爆破テロ事件へと拡大していく。

マッコールの過去に深く関わる謎のCIAエージェントをダコタ・ファニングが演じ、「マイ・ボディガード」以来18年ぶりにワシントンと共演した。(映画.com)

 

2023年製作/109分/R15+/アメリカ
原題:The Equalizer 3
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2023年10月6日

 

 

イタリアに来た必殺仕事人 

 

前2作は未鑑賞だったのだが、

なぜスルーしていたのかを後悔するほど痛快な内容だった。

 

68歳のデンゼル・ワシントンの瞬殺が実に鮮やかだった。

 

 

  グッときた点

 

①冒頭9秒

 

ここで一気に胸ぐらをつかまれた。

 

9秒で何を見せるかと思ったら、

ガッツリ魅せてくれた。

 

マッコールここにありという冒頭に初手から痺れた。

 

 

②悪がしっかり悪い

 

町の住民を強引に追い出そうとする凶行、

空港爆破、警察車両テロ、

もはや何も言い訳が出来ないくらいの悪の限りを尽くすマフィア。

 

マッコールの倍返しへの期待が、

凶行を重ねるにつれてグングン高まっていった。

 

この悪っぷりは後半の展開にしっかりフリが効いていた。

 

 

③1000倍返し

 

マッコールに弟を殺され、

兄でマフィアのボスであるヴィンセントが、

復讐のために町に乗り込んできたところで、

マッコールと対峙。

 

が、気まずくなったので一時退散し、

翌日、マッコールへのリベンジを企てたその夜。

 

マッコールの倍返しが始まる。

 

次々に仲間が闇に飲まれるかのように殺されていき、

最後は、ヴィンセントがマッコールの毒牙に落ちる。

 

自ら売買していた覚せい剤を多量接種させられ、

苦しみながら地べたを這う。

 

苦しむヴィンセントの横をゆっくりと歩くマッコール。

 

勧善懲悪ここに極まりな展開にグッときた。

 

 

  惜しい点

 

①もうちょっとアクションも観たかった

 

68歳の御大の体を気遣うと仕方がなかったかもしれないが、

最強のアサシンの最強の立ち回りをもう少し見ていたかった。

 

決して派手ではなくとも、

あと10分くらい必殺仕事人の仕事が見たかった。

 

 

  感想

 

考えてみると、

最初の致命傷を負わされた子供からの一撃以外、

マッコールは敵の攻撃を喰らっていない。

 

大概のアクション映画では、

殴り殴られ、撃ち撃たれで、

それなりに傷を負うのだが、

マッコールは無傷。

 

この徹底的なアサシンぶりがまた痺れた。

 

デンゼル・ワシントンの年齢的にもこれでラストなのは仕方がないが、

このシリーズ自体はいい形で継承されていって欲しい。

 

早速、過去作を漁らなくては。

このままではマッコールに正中神経を攻められてしまう。