監督:本木克英
主演:阿部サダヲ、上戸彩、玉森裕太、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、柄本明、橋爪功、佐々木蔵之介
テレビドラマ化もされた池井戸潤の同名ベストセラー小説を、阿部サダヲ主演、池井戸原作の「空飛ぶタイヤ」を手がけた本木克英監督のメガホンで映画化。小説版、ドラマ版にはない独自のキャラクターが登場し、映画版オリジナルストーリーが展開する。
東京第一銀行・長原支店で現金紛失事件が発生した。ベテランお客様係の西木雅博は、同じ支店に勤務する北川愛理、田端洋司とともに、事件の裏側を探っていく。西木たちは事件に隠されたある事実にたどりつくが、それはメガバンクを揺るがす不祥事の始まりにすぎなかった。(映画.com)
2023年製作/122分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2023年2月17日
監督と作品の相性
前々からみたいと思っていたのでアマプラで鑑賞。
思ってたのよりも爽快感がなく、消化不良な結果だった。
グッと来た点
①ラスト20分までは面白い
事件が起こる前、
事件発生、発覚、
さらに深まる謎、
どんどん面白くなっていって、
引き込まれていった。
15億のビルを売却するまではとても面白かった。
②俳優陣の豪華さ
日本俳優陣のラスボス級メンツがゴロゴロ出てくる。
メンバーの年季が入ってるだけあって、
安定感もあり、
このメンツを楽しむだけで面白かった。
ギバちゃんは、
何やっても室井さんでしかないところも僕には良かった。
惜しい点
①ラスト20分の空振り感
せっかく中盤まで盛り上げたのに、
ラストで一気に急降下。
耐震偽装のビルを売ったはいいけど、
悪玉2人はクラブで吠えるくらいのシーンしかなく、
悪をコテンパンにやっつけた感がない。
さらに、やっつけた西木側にしても、
騙されていた滝野が捕まったり、
西木が銀行やめたりで、
いい意味では次の人生に走り出しているのかもしれないが、
どうにもスカッとしない。
観たかったのは完全にこれじゃなかった。
②圧が弱い
中盤まで面白いものの、
なんだか緊張感が薄く、
全体を通じて圧が弱かった。
副支店長が怒鳴りながら行員を詰めるシーンも引きの画だし、
半沢直樹の福澤監督と比べると、
圧倒的に迫り来る感がない。
もっともっとグイグイ来て欲しかった。
感想
正直な所、昨日の井上尚弥VSネリの試合の方が、
比較にならないほど爽快で痛快だった。
途中までが結構面白かったから、
本当に惜しい。
本木監督と池井戸作品は相性が悪いと思う。
過去作の「空飛ぶタイヤ」も僕は辛口。
ちょっと出来のいいドラマ版をみている感じがして、
映画の豪華さを感じず、
本来の作品の良さが引き出せていない気がしてならなかった。
もうちょっと何とかならんかったかなぁ。