監督:ジュリアス・エイバリー

主演:ラッセル・クロウ、ダニエル・ゾバット、アレックス・エッソー、フランコ・ネロ

 

オスカー俳優ラッセル・クロウがホラー映画初主演を務め、カトリック教会の総本山バチカンのローマ教皇に仕えた実在のエクソシスト、ガブリエーレ・アモルト神父の回顧録「エクソシストは語る」を映画化。

1987年7月、サン・セバスチャン修道院。アモルト神父はローマ教皇から、ある少年の悪魔祓いを依頼される。少年の様子を見て悪魔の仕業だと確信したアモルトは、若き相棒トマース神父とともに本格的な調査を開始。やがて彼らは、中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判の記録と、修道院の地下に眠る邪悪な魂の存在にたどり着く。(映画.com)

 

2023年製作/103分/PG12/アメリカ・イギリス・スペイン合作
原題:The Pope's Exorcist
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2023年7月14日

 

 

残り199体!? 

 

ヴァチクソとして界隈を騒がしていた本作を鑑賞。
ホラーではなく、完全にバトルものだった。
 

 

  グッと来た点

 

①アモルト神父の悪霊マウンティング
 
のっけから悪魔を豚に乗り移らせて銃殺。
ここからアモルト神父の悪魔に対するスタンスを理解。
 
神父は悪魔に対して容赦しない。
 
バッチバチに闘争本能を燃やし、
ガンガン挑んでいく姿勢を見せる。
 
この一歩も引かない姿勢が良かった。
 
 
②ホラーじゃない
 
ちょっとホラーテイストかと思いきや悪魔とのバトルがメイン。
 
なぜこんな悪魔が現れることになったのか、
みたいな謎解き要素もあるのだが、
そんなものはおまけで、
とにかく死闘を繰り広げる。
 
驚くとか、背筋が凍るとかの要素はなく、
勝つか負けるかのガチンコバトル
 
なるほど、これがヴァチクソたる所以かと。
ドラゴンボール、幽遊白書あたりのバトル系漫画を思い描きながら観ていた。
 
 
③敵が強ぇえ
 
冒頭、豚に乗り移って銃殺された小物とは違って、
本筋の敵はアスモデウス。←初耳、誰?
 
で、こいつが強い。
 
神父達もボコボコにされてしまい、
ピンチの連続。
 
やっぱり敵は強い方がよい。
 
 
④やっぱラッセル・クロウ
 
これはラッセル・クロウだから盛り上がった気がする。
それくらいの存在感と茶目っ気があった。
 
本作のキャスティングについてはラッセル一択だと思うので、
ナイスキャスティングだった。
 
 

  惜しい点

 

①スカッと感が弱い
 
敵が強いのは良かったが、
最後にアスモデウスを退治したときのスカッと感は弱かった。
 
最後、アスモデウスは小さな水たまりみたいなところに封印されていくのだけど、
既視感、既視感、既視感、、、、
 
結局悪魔はどっかに封印するのがセオリーなんだろうけど、
ここまでバトル物に振り切ったのだとしたら、
最後は元気玉くらわして爆発で良かった。
 
 
②名前の意味とは
 
「悪魔の名前がわかれば勝てる」
 
なんて神父は言っていたが、
全然そんなことはなかった。
 
むしろ、アスモデウスはそっから大暴れしだして、
手に負えなくなっていく一方。
 
だったらもう少し、
こう来たらコレ!
こう来たらコレ!
と、第2、第3の打ち手が欲しかった
 
最後は力業でねじ伏せたが、
戦略で勝利というより我慢大会だったのが残念。
 
神父のでっかい手持ちのバックに、
もうちょっと便利アイテムが揃っていたら、
戦いのバリエーションあったんじゃないかな。
 

 

  感想

 

後半で、世界には200対の悪魔が存在しているみたいな話が出てくる。
ラストでは新米神父がバディとなって、
 
「残りの悪魔を倒そうぜ!」
みたいな空気を出すのだが、
 
こんな戦いをあと199体やれる!?
 
初手から相手が強すぎて、
僕なら残り199体は放棄したいくらい。
 
今回がたまたま強かったにしても、
たまにくるでろうアスモデウス級の悪魔とやれる自信はないわ。
 
 
と、いうことで、なんだかんだ言いながらも楽しく鑑賞させていただきました。
 
実際の神父の舌を出した写真が映し出されるのだが、
これがなかなかチャーミングだった。
 
ってか、これ、
原作あるって事は実話!?
 
いやいや、
さすがに誇張し過ぎだろ。
だって漫画だもん。