監督:バルタザール・コルマウクル

主演:イドリス・エルバ、シャルト・コプリー

 

アフリカの広大なサバンナを舞台に、凶暴なライオンに襲われた一家の父親が娘を守るために戦う姿を描いたサバイバルアクション。「ワイルド・スピード スーパーコンボ」「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」など、数々の大作で活躍する

アフリカの広大なサバンナを舞台に、凶暴なライオンに襲われた一家の父親が娘を守るために戦う姿を描いたサバイバルアクション。「ワイルド・スピード スーパーコンボ」「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」など、数々の大作で活躍するイドリス・エルバが主演を務めた。
妻を亡くして間もない医師のネイト・ダニエルズは、ふたりの娘たちを連れ、妻と出会った思い出の地である南アフリカへ長期旅行へ出かける。現地で狩猟禁止保護区を管理する旧友の生物学者マーティンと再会し、広大なサバンナに出かけたネイトたちだったが、そこには密猟者の魔の手から生き延び、人間に憎悪を抱くようになった凶暴なライオンが潜んでいた。ライオンに遭遇したネイトは、愛する娘たちを守るために牙をむく野獣に立ち向かっていく。
主人公ネイトをエルバが演じ、マーティン役で「第9地区」のシャルト・コプリーが共演。メガホンをとったのは、「エベレスト 3D」「アドリフト 41日間の漂流」などで知られるアイスランド出身のバルタザール・コルマウクル。(映画.com)

 

2022年製作/94分/G/アメリカ
原題:Beast
配給:東宝東和

 

死んじゃう!死んじゃう! 

 

 

ライオンと戦うというシンプルな設定1本で勝負した作品。

 

 

面白かったなぁ。

 

 

 

  グッと来た点

 

①ライオンのリアルさ

 

ライオンの見せ方が半端じゃない。

これ以上ないくらいリアルで、

マーティンが前半でライオンとハグしだしたときは、

 

 

「おい!おい!大丈夫か!!」

 

 

と、俳優さんをガチで心配したくなるほどのリアルさで、

ディアボロ(敵ライオン)が襲い掛かってくるシーンは、

本当にやられているんじゃないかってくらいの迫力だった。

 

 

リアルさだけで言えば、

ちょっと前に見た「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」より、

はるかにリアリティがあったし、

本当に役者さんが殺されるんじゃないかってくらいの迫力があった。

 

 

②ライオンとの闘い1点に的を絞っている事

 

映画では親子の絆の再生も多少描かれるが、

ほとんどがライオンとの闘いに集中して作られている。

 

 

予告や作品紹介を見たときに、

「車に閉じこもってライオンと戦うって、飽きずに見れるもんかなぁ?」

と、半信半疑だったが、

あの手この手でシチュエーションを変えて、

緊迫した戦いを常に繰り広げてくれるので全く飽きない。

 

 

妻の死や、子供との確執も、

全てライオンとの闘いが盛り上がるための設定になっているので、

この選択と集中は素晴らしいと思った。

 

 

③94分という上映時間

 

これがめちゃめちゃちょうど良い!

 

これ以上長いとダレるので、

やたら長くして薄口になるよりも、

しっかり濃い口のまま味わえたのが良かった。

 

 

  感想

 

他のレビューを見てみると、

「娘たちがうざい」とか、

「なぜ車の外にひょいひょい出ていくんだ?」

「銃が全然当たらない」

というレビューが書かれていて割と評価が低い。

 

 

この映画はホラー映画みたいなもんだと思ってみていたので、

ホラー映画で言うところの、

イチャイチャしているカップルが殺されるのと、

これらのレビューで書かれていることは一緒だと思った。

 

 

つまり、「なんで殺人鬼がいるのにイチャイチャしてるんだ?」

に近い感覚。

 

 

むしろ、カップルがイチャイチャしてくれていないと、

ジェイソンも動き出せないのと一緒で、

ひょいひょい車から出てくれないと、

ライオンとの闘いは発生しない。

 

 

娘たちの無謀な動きがないと、

ただ車で夜を明かして、

ちょっと危険度の高いサファリパーク程度に落ち着いてしまう。

 

 

だから、これらのレビューで書かれていること自体、

制作陣はシミュレーション済みで、

もはやそういう意見が出てくるのはわかってやっている気がした。

 

 

 

いずれにしても、

ライオンとの対決のクオリティは驚愕に値するものであったが、

なんと、ライオンはほとんどがCGだっていうじゃないか!



人間とライオンが接触するシーンもある中で、

よくあれほどのものが出来たなと驚きと怖さを嚙み締めた。

 

 

ラストもナイフ1本で1対1でライオンに挑み、

縄張りを利用して、

他のライオンと戦わせるという、

無謀極まりない戦術でライオンを倒すのだが、

これは前半のハグが効いている。

 

 

総評すると、

ライオンとの闘い1点に絞った究極のサバイバル体験を味あわせてくれて、

時間もちょうどよく、

とても面白かった。