監督:ライアン・ジョンソン

主演:ダニエル・クレイグ、エドワード・ノートン、デイブ・バウティスタ、ジャネール・モネイ、キャスリン・ハーン、レスリー・オドム・Jr.、ジェシカ・ヘンウィック、マデリン・クライン、ケイト・ハドソン

 

ダニエル・クレイグが主演し、ライアン・ジョンソン監督がオリジナル脚本で描いた人気ミステリー「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」に続くシリーズ第2弾。ダニエル・クレイグ扮する風変わりな名探偵ブノワ・ブランが、周囲を海に囲まれた孤島で起こった殺人事件というミステリーに挑む。
IT企業の大富豪マイルズ・ブロンが、地中海にあるプライベートアイランドに親しい友人たちを招待し、ミステリーゲームの開催を持ちかける。ところが島で実際に殺人事件が発生。遊びだったはずのゲームは一転して恐ろしい事件となり、参加者は容疑者候補になってしまう。名探偵ブノワは友人同士のなかで交錯する思惑や、その裏に隠された真相を明らかにすべく、事件の調査に乗り出す。(映画.com)

 

 

2022年製作/139分/アメリカ
原題:Glass Onion: A Knives Out Mystery
配信:Netflix

 

「何の仕掛けも無いものを、仕掛けがあるように見せるうまさ」

 

 

前作「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」の続編。

というものの、

監督としては本作にナイブズ・アウトというタイトルを入れたくなかったようで、

グラス・オニオンは単体として見て欲しいようだ。

 

 

さて、この作品にトリックというものは存在しない。

 

 

今回の事件の被害者は大男のデューク(島で死亡)、

そしてアンディ(島以前に死亡)の2名。

 

アンディと顔がそっくりな双子の妹ヘレンもマイルズに殺されかける。

(ただし、間一髪で助かる)

 

 

 

話が半分過ぎたところで、

過去にさかのぼり、

姉アンディの死の真相の調査を依頼するヘレン。

 

 

自らアンディに紛して島に乗り込み、

姉を殺した犯人を突き止めようと、

ブランとともに調査をしていく。

 

 

その結果、犯人はマイルズである事が判明。

 

それを擁護していた周りの成功者たちも最後はマイルズを切り捨て、

マイルズは終わるという流れ。

 

 

上手いなぁと思ったのが、

この作品に複雑なトリックはないものの、

それを脚本と、構成と、編集と、豪華な俳優陣とで、

しっかりエンターテインメントとして消化している点だ。

 

 

見終わった後は、とりあえず面白かったという感想が先行した。

 

 

理由は、中盤からのブランとヘレンの関係が明かされ、

一定のワクワク感があったからだろう。

 

 

個人的には大好きなエドワード・ノートンが出っぱなしだったのが良かった。

 

「真実の行方」「ファイト・クラブ」「アメリカン・ヒストリーX」で、

心を鷲掴みにされてから彼のファンなので、

今回の配役は個人的に満足。

 

 

また、今回の映画の最大のピークはモナリザ炎上のシーン。

 

 

さんざん、防弾ガラスを開け閉めしていて、

完全にフリになっていると思ったが、

最後の最後に「あのモナリザ」が燃やされてしまうという事で、

ショッキングな展開を見せる役割と、

マイルズを歴史上の罪人にもつるし上げていくという2つの役割を果たした。

 

 

ダニエル・クレイグも007よりもこっちの方がなんだか楽しそうなので、

今後も監督がやる気さえ出せば引き続きシリーズは続いていくと思う。

 

NETFLIXも大型契約しているようなので、

現時点で第3段までは約束されている。

 

 

さー次はどんな普通の事を、

さも大げさに見せてくれるのだろうか。