監督:荒井晴彦
主演:柄本佑、滝内公美
直木賞作家・白石一文が男と女の極限の愛を描いた小説「火口のふたり」を、柄本佑と瀧内公美の共演で実写映画化。「幼な子われらに生まれ」「共喰い」などの名脚本家で、本作が監督第3作となる荒井晴彦が監督・脚本を手がける。東日本大震災から7年目の夏。離婚、退職、再就職後も会社が倒産し、全てを失った永原賢治は、旧知の女性・佐藤直子の結婚式に出席するため秋田に帰郷する。久々の再会を果たした賢治と直子は、「今夜だけ、あの頃に戻ってみない?」という直子の言葉をきっかけに、かつてのように身体を重ね合う。1度だけと約束したはずの2人だったが、身体に刻まれた記憶と理性の狭間で翻弄され、抑えきれない衝動の深みにはまっていく。(映画.com)
2019年製作/115分/R18+/日本
配給:ファントム・フィルム
「変態ふたり」
まず、二人の演技がすごく自然で、
ご近所さんの家庭をのぞき込んでいるような感覚にすらなった。
最初に口火を切ったのは直子だったが、
そこからは賢治に火が付きすぎて、
そこからはお互いが体を求めまくる。
SEX描写は生々しく、演出のこだわりを強く感じたが、
中途半端に大きなボカシがはいっていて、
せっかくの演出を台無しにしていた。
映画自体は、深い意味を持たせている雰囲気はあるものの、
ほぼ欲求を抑えられない二人がただただ求め合うだけものなので、
SEXシーン以外には特にしびれるようなポイントはなかった。
冒頭にも書いた通り、二人の会話が本当に自然なので、
それがこの映画の価値を高めている印象を受けた。
結局二人は引き続き不倫関係を続けていくのだが、
だったら婚約者の自衛隊員とは別れてしまえばよいのにと思った。
ラストになって唐突に富士山が噴火する流れになったのだが、
結局物語にはそれほど大きな影響もなく、
もう少し富士の噴火が早くから絡んできて、故に二人の関係がこう影響された。
のような流れがあっても良かったと思った。
まとめると、
人にバレないようにスリルを味わいながらSEXをすることで興奮する、
変態二人の話だった。