著者:パティ・マッコード

 

元、NETFLIX最高人事責任者の著者が同社の人事戦略を記した本。

 

将来の業務において必要な能力を持っている人材に対しては最高の給与を支払い、

Aランクの社員で構成される最高のチームを作ること。

それが会社の成長スピードを加速させる。

 

一方、会社の成長に対して能力が足りない社員は、

過去の貢献があったとしても解雇するという鉄の意思を持って挑んでいる事がわかる興味深い内容だった。

 

NETFLIXのような会社だからこういう事が出来るという声もあるが、

つまり、覚悟の問題だと思う。

 

他の業種でも、同じような手法をとった場合に、

何かしら大きなイノベーションを生み出す可能性はあると思った。

 

解雇を推進するというのは、衝撃だったが、

それだけ、会社を存続するということは命がけなんだと思った。

 

【気づき】

・個人に多くの裁量(勤務時間、経費の使い方)を与えても、

 それまでと比較してムダは発生しない。

 

・正直であることで会社全体に好業績を生み出す。

 率直なフィードバックを積極的に促している企業は、そうでない企業と比べ、

 株主総利益率が2.7倍高かった。

 

・将来のビジョンを明確にして、チームを作るのが良い。

 将来こうあってほしいと思う人材を今から採用する。

 

・新しい人材を150人雇うより、

 2倍の経験を積んだハイパフォーマーを2倍の給与で雇ったほうが良い?

 

・会社は家族ではなく、スポーツチームだ。

 優れたスポーツチームが常に最高の選手をスカウトし、

 そうでない選手をラインナップから外すようなもの。

 

・NETFLIXではキャリアマネジメントの会社ではない。

 従業員のキャリア開発をすることはないとはっきりと伝える。

 

・パフォーマンスの高い企業は、スター人材とそうでない人材とで意図的に不平等主義を取っている。

 会社の重要な業務にスター人材を集結させ高い業績を出している会社。

 スター人材を全部門に均等に配置していた会社。

 結果、前者の業績が向上している。

 

・給与水準を把握するため、従業員に積極的に他者の面接に行くように進め、

 そのフィードバックを得て給与水準の参考にしてる。

 

・人事考課制度は時間と労力のムダである。