監督:サム・メンデス
主演:ダニエル・クレイグ、クリストフ・ワルツ、レア・セドゥー、レイフ・ファインズ
スペクターがしょぼい。
ダニエル・クレイグ版「007」の最新作。
アクション有り、ロマンス有り、サスペンス有りで娯楽映画の醍醐味をたっぷり味あわせてくれた。
冒頭のワンカット映像は、緻密な計算が垣間見えるクールな出来だった。
そのままヘリコプター上の戦いに進み、
ジェームズというアイアンマンはクールにヘリに乗って立ち去る。
2時間半ほどの上映時間の中に、
これだけの要素を詰め込むのは大変だっただろう。
何を取って、何を捨てるか、
まさに経営のような取捨選択があったと思う。
俺は大の007ファンではない。
ただ、ダニエル・クレイグ演じるボンドは好きだ。
とにかくセクシーでカッコいい。
また、メインのボンドガールであるマドレーヌ役のレア・セドゥー。
メインというより脇役感のある顔立ちだったが、
映画が進むに連れて魅力的に見えて仕方なかった。
映画の魔法なのか、前歯のすきっ歯もチャーミングに見えてきた。
あの不思議な魅力ならボンド落ちるわ。
さて、スペクターという組織はファンならお馴染みの秘密結社だそうで、
何かと因縁があるようだが、この程度の扱いでは少々残念な扱いと言うしか無い。
尺が足りなかったのか、予算がなかったのか、
スペクターの組織的な邪悪さが今ひとつ感じられなかった。
組織のボス:オーベルハウザーを演じるクリストフ・ワルツも悪くはない。
ただ、俺の思うワルツはもっと悪に振り切れてて欲しかった。
スペクターの会合シーンは音も無く、緊張感があって良かった。
中盤でボンドを診察台に乗せてチクチクと悪さする怖さもわかるが、
スペクターという組織が凄いのなら、もっともっと圧倒的な悪を感じる演出が欲しかった。
理想を言うとダークナイトのジョーカーレベルの吹っ切れ感があったら「スペクターすげぇ」ってなったと思う。
スペクターの基地を爆破し、「壊滅か」と思いきや、
最後に片目がやられた状態でオーベルハウザーが復活してきた時は「いいぞ、いいぞ」思った。
クライマックスに向かってテンションも上がっていった。
しかし、最後は何ともしょぼい。
普通に正義に屈している。
映画自体は普通に面白い。
しっかり娯楽作品としてのレベルをクリアしている。
ただ、肝心のスペクターのパンチ力が足りなかった。
ここがしっかりしていたら、傑作になったんだと思う。
惜しい!
