監督:スティーブン・スピルバーグ
主演:トム・ハンクス、マーク・ライランス
男の信念のお話。
結果的にはアベル役のマーク・ライランスがアカデミー助演男優賞を受賞する結果となった本作。
スピルバーグの丁寧かつ教科書的な圧倒的安定感の映画作りはさすがでした。
簡単にいえば、米国で捕まえた捕虜と、
ソ連、東ベルリンで捕まった捕虜の交換をする話。
そこに、ドノバン(トム・ハンクス)の仕事の流儀が光るというものだ。
国を巻き込んだ本当に大きな仕事をしながらも、
家族には内緒で単身ドイツに乗り込みミッションを遂行する。
アベル役のマーク・ライランスの演技には引き込まれた。
なんだか飄々としているが、確固たる意志があり、
覚悟を持ってそこに立っている。静かで恐ろしい演技だった。
そんなアベルとドノバンは次第にお互いを気遣うようになる。
ドノバンの熱い気持ちがアベルに届いたのだろう。
橋の上の別れは何ともいえないシーンだった。
ラストで家族がニュースで父親の仕事を知ったシーン。
疲れ果ててベッドに倒れこんだドノバンの安堵と、
家族の驚き、そして父親への敬意は大変なものだったろう。
このシーンはグッと来た。
スピルバーグのファンタジーものも良いが、
こうした骨太な人間ドラマはもっと良い。
まだまだ巨匠は若手を突き放し続けるようだ。
