
『ムナのふしぎ時間』~名前をさがす冒険~作 井上夕香
絵 エヴァーソン朋子本日、
2015年11月11日に
見本がKADOKAWAより上がってきました。
絵を担当したエヴァーソンさん、
KADOKAWAの担当編集者さんと3人で
著者の井上夕香さんへ届けに行ってまいりました。
一周忌
まさに今日、11月11日は、
童話作家・井上夕香さんが癌のために
亡くなられてちょうど1年。
約束した1冊を届けることができました。
『ムナのふしぎ時間』は、ふしぎな巡り合わせで
出来上がった本でした。
著者の井上夕香さんとは、私が借りた駐車場のオーナーさんという
偶然の出会いから始まりました。
お互い出版関係ということで、よく本の話をするようになり、
彼女のホームページ制作を頼まれたり、
お庭でお茶をご馳走になったり。
そんな折、夕香さんより自身が癌であることを告げられました。
もって3年だろうと……。
それから約3年が経った頃。
「わたし、ファンタジー小説をずっと書きたいと思ってたの。
今書いている物があるから、読んでみてくれない?」そう言って井上さんから原稿を手渡されました。
それが、この『ムナのふしぎ時間』だったのです。
最初のタイトルは
『とおりぬけたらフルドット』(ナジラ・サーラの臨死体験)
すごいタイトル! 内容も本人同様、かなり変わっていますw(夕香さんすみません!)。
とても気に入った私はさっそく井上さんに提案しました。
「すぐに本にできるかどうかわからないけれど、まずはサイトにアップしませんか?」
すぐにOKをいただき、制作をスタート。
できればイメージを膨らませるためにイラストも欲しい。
そこで、友人であるエヴァーソン朋子さんに
もし、読んで気に入ったら描いてもらえないかとお願いしたところ、
彼女も井上さんの原稿を気に入ってくれ、
快くOKしてくれたのです。
原稿は井上さん、挿絵をエヴァーソンさん、
構成とサイト制作をmicro fishで
仕事にはなってないけれど、いつかは1冊に! という思いで、
数ヶ月サイトにアップしていました。
それが、こちらの
『星空をさまよう少女』
(ムナの臨死体験)この頃、井上さん宅でお茶をいただきながら、
ムナの構想を「あれやこれや」と3人で話し合った日が
一番楽しかったように思います。
その後、新たな巡り合わせが、この小説を書籍に導いてくれました。
長い付き合いのKADOKAWAの編集者さんが、
一時、現場を離れていましたが、
児童文学の部署に戻ってきたのです!
さっそく原稿を読んでもらったところ、
あれよあれよという間に書籍化が決まりました。
KADOKAWA編集のOさんのおかげでもありますが、
本当に絶妙なタイミングだったのだと思います。
KADOKAWAの編集さんと私で、決まったこ
とのご報告と
顔合わせのため、井上さん宅へ向かいました。
お体はかなり細くなり、食事もあまり摂られていないとのことでしたが、
その日はとても元気におしゃべりしていました。
「本当に夢が叶って嬉しい」と、何度も言っては微笑まれていました。
私たちもこれからの構成やどのように進めていくかなど、
出版に向けの前向きな話し合いをと考えていたのですが……。
その訪問から1週間後に井上さんは亡くなられました。
原稿は全部で500ページ以上、まだ初稿段階。
これを1冊200ページ以内にまとめなければならず。
途方にくれてしまいました。
しかし、井上さんの夢を、そして出版するという約束を
絶対に叶えなければ! という思いで、担当編集、絵を担当してくれた
エヴァーソンさんと奮闘したのです。
その後、1冊にまとまるまでの経緯は次回、12月の発売前に書ければと思います。
小学生向けのファンタジーですが、
この世とあの世、偶然と必然かなり深いテーマになっていますので、もしご興味ありましたら、
ぜひ、読んでみてくださると幸いです。
井上夕香のホームページ
http://yukainoue.web.fc2.com/index.html