
極彩色の表紙には、一目でそれとわかるイラストが。
実際に本屋さんのBLコーナーや女性向け漫画雑誌コーナーで、目にしたことがある人もいるでしょう。
しかし、あまりに露骨な性的表現のために、成人向けの本…つまり「エロ(BL)本」として認識していた人もいるかもしれません。
Vol.5のテーマは、耽美雑誌【JUNE】の創刊についてです。
⚫︎1978年【Comic JUN】
【風と木の詩】の連載から2年後の1978年10月に創刊されました。

表紙は《竹宮惠子》のイラスト。
半裸の少年がポーズを取り、「今、危険な愛にめざめてーー」のキャッチコピー。
もちろんその「危険な愛」とは、竹宮と増山が「少年愛」と呼んだものです。
タイトルの下には「AESTHETIC MAGAZINE FOR GALS」とあり、直訳すると、
「女の子のための耽美雑誌」となります。
ファッションブランド「JUN」からクレームを受けたため、3号目より、【JUN】から【JUNE】に変更されます。その後、1995年11月まで、20年もの長きにわたって刊行されました。
少女のための男性同士の性愛物語を全面的に扱う最初の商業誌となった【JUNE】の創刊は、事件といってもよい出来事でした。
なぜなら、【JUNE】という全国展開の媒体が出来たことにより、それまで少女マンガや小説、同人誌といったアクセスの限られた領域で培われてきた男性同士の性愛物語は、急速に形が出来上がっていったからです。
【JUNE】は、同じ関心をもつ者が集った、知識を伝達し表現を培う場となり、その行く末には現在の「ボーイズラブ(BL)」ブーム到来があるのです。
【JUNE】の創刊を「事件」とよぶ理由は三つあります。
1. 少女のための「少年愛」マンガを支持する読者を想定していたこと。
2. 作家陣が大変豪華であったこと。
……マンガからは竹宮惠子、小説からは栗本薫/中島梓を迎えたほか、70年代サブカルチャーにおける人気作家が勢ぞろいでした。
3. 少女誌、少女マンガ誌を発行していた大手出版社ではなく、同性愛、異性愛を問わず多様なポルノグラフィを扱う「大衆娯楽雑誌」専門のサン出版であったこと。
です。
これらの理由から、【JUNE】が前代未聞の雑誌であったことがおわかりいただけるでしょう。
長くなるので、Vol.6 に続きます。
Vol.6 では、【JUNE】創刊号に掲げられた「耽美」というキーワードについて、掘り下げていきたいと思います。
それでは今日はこの辺で失礼します。
見た目は乙女中身はおっさんの、ちっさいおっさんでした( ´ ▽ ` )ノ