奈良市西紀寺町:崇道天皇社

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御霊神社と併せて、南都二大御霊社とも呼ばれます。

 

ご祀神:早良親王(=崇道天皇)。

 

ここでまず、早良親王について簡潔に記してみます。

 

第49代・光仁天皇の二男。第50代・桓武天皇の弟。

 

藤原種継(宮中の官僚)暗殺事件に連座し廃され、淡路島へ配流される途上で没した。


その後、宮中で病死者が続出。

 

都でも疫病が流行し、これは怨霊となった早良親王の祟りだと恐れられた。

 

そして御霊神社に祀り、崇道天皇と追贈(追尊)した。



よって、崇道天皇は正規歴代天皇としてはカウントされていません。

(参拝、合掌)。

 

恐怖、何かを恐れる感情は、人間が自ら作りだしているもの。

例えば、「怖いもの見たさ」。

コワイとわかっているのに、入りたくなる「お化け屋敷」はその好例です。

 

病死者続出も、疫病の流行も、たまたま偶然的に重なっただけでしょう。

ただ、解決のための何か理由づけが必要だった。

 

非業の死を遂げた早良親王を怨霊とし、その怨霊を鎮めるという行為により、

衆目に見えるかたちでひとつの納まりを付けたかったのでしょう。

 

KKは探訪496で、願望の総和、について言及しました。

怨霊という具体的恐怖を必要とし、その解決として御霊の神社をわざわざ造営し鎮めた。

早良親王=御霊神社は「怨霊という恐怖願望の総和と帰結」。

と、KKは解釈いたします。

 

精神的(スピリチュアル)な解釈を施すアプローチもあるでしょう。
事実と検証で科学的に紐解くアプローチもあるでしょう。

 

御朱印は社務所にて。

月替わりや、祭事限定の御朱印も出ているようです。

 

オリジナル御朱印帳もあります。

十六菊紋が燦然と冠されています。

 

御霊神社も併せてどうぞ。

 

崇道天皇社と、御霊神社の多くはご祀神が早良親王。

それだけ各地にも影響を及ぼしていたということじゃな。

 

わが街の鎌倉にある御霊神社は、ご祀神が鎌倉権五郎景正。

御朱印巡りや江ノ電撮り鉄に夢中になるも良いが、そのくらいは知っておいて欲しいのう。

 

わが京の都ではのう、ぜひこの二社を訪れて欲しいものよ。

(初登場:都の案内人就任、一条天皇)

 

上京区:御霊神社(上御霊神社)。

ご祀神:崇道天皇、ほか。

 

中京区:下御霊神社。

ご祀神:崇道天皇、ほか。

 

二社の御朱印。日付の年度ずれは、見開きにするために空けておいたため。