金戒光明寺
「どちらまで?」
「キンカイコウミョウジ」
「は?」
「あっ、違った。コンカイコウミョウジ」
「はて…」
「黒谷さん!」
「合点!」
知恩院前で客待ちタクシーがいた。これは僥倖だった。
(八坂神社でタクシーと目論んでいたが、大通りのため停車がしづらいのだろう。客待ちはいなかったのだ)
この「新撰組ゆかり巡り」の移動における難所がこの金戒光明寺だった。
旅程ルートの一番遠いところでもあり、交通の便が良くないところでもあった。
タクシーを拾って金戒光明寺に辿り着くのはいいが、その帰りはどうするか?
「黒谷さんで、お参りしている間待っていてもらっていいですか?」
「ええですよ。そのあとはどこに行きましょう?」
「敵は本能寺にあり」
「了解です」
新撰組発祥の地。幕末期、京都守護職会津藩一千名の本陣のあった場所。
この巡り旅には絶対にはずせない要害の地だ。
山門。大きすぎてフレームに収まらない。
タクシーは本堂前まで車を乗り付けた。門などを辿るために、かなり下る必要があった。
なるほど、参道すらも急峻さを利用した城の造り。
京都守護となった会津藩は最後まで幕家として忠義を貫いた。
ここでも手厚く遇されているのであろう。
途上で見かける。江さまの墓所。
こうなるとお参りせずにはいられない。
三重の塔を目指す。たしかに遥か遠くまで見渡せる。
新撰組やお江に気を取られているが、じつはこの圓光大師の御廟所が本分なのだった。
タクシーを待たせている(時間経過も料金派生する)ため、気があせる。
ようやく本堂へ。
本堂内右手に授与品販売所がありご朱印もそこでいただける。
(堂内正面撮影禁止)
しかし、誰もいない
12:20
ちょうどお昼時、ご朱印めぐりのデッドゾーンだった
幸いにも数分で作務衣の僧侶さまが現れて対応してくれた。
(限定書き置きの黒本尊は徳川家康ゆかりということで、鳳来山東照宮のご朱印帳に貼付した)
そういえば、話題のアフロさまは?
完全に見逃していた