
一年前・・・君を好きだと気がついてから、
僕はクリスマスイヴにサンタに願うんだ。
去年は叶わなかった・・・きっとこれからも叶う事はない、
たった一つの僕の欲しいもの。
ありきたりなプレゼントなんていらないから・・・
彼と・・・
ユチョンと一緒に過ごすクリスマスを僕にください。
一度だけでいい。
それ以上は何も望まないから。
「ジュンス、今年のクリスマスはどうするんですか?」
番組収録の合間にチャンミンが話しかけてくる。
今日はクリスマスイヴ・・・
「どうする、って・・・仕事じゃん」
「ジュンス、ちゃんとカレンダー見ましたか?
今年は25日は日中のイベントに出た後はオフなんですよ?
トップアイドルにはあるまじきスケジュールですね。」
自分でトップアイドルだと平然と言って退けるチャンミンに
驚きながらも、僕はそうだったっけな・・と
頭の中でカレンダーを思い浮かべる。
確かに、明日は夕方くらいから予定が無い事になっていた気がする。
ユチョンは・・・何するんだろう・・・
・・!!!・・駄目駄目!!
ユチョンは絶対女の子と飲みに行くに決まってる。
絶対朝まで帰ってこないし、変な期待はしない方がいい。
そう思って首をブンブンと振ってから、
小さくため息をつく。
今年も・・・僕は一人かな・・・。
分かっているのに、
クリスマスに予定を入れる気になれないのは、
きっとどこかで期待をしているせい。
「ユチョンさん、今年のクリスマスは何をしたいですか?」
インタビュアーの突然の質問に、僕の心臓が跳ね上がる。
「ん~、そうっすねぇ~。メンバーと過ごします。」
そう言ってにっこり微笑んだユチョン。
ユチョン・・・・
それ、毎年言ってるよね?
それで一度も一緒に過ごした事なんかなかったじゃないか!!
僕はあきれてため息をつく。
「そう言ってユチョンは
こっそり出かけて行くんですよ~♩あっは♩」
「ちょ、ちょっとヒョン・・!!」
ジェジュニヒョンがまた爆弾発言をして
スタジオが女の子の悲鳴で一杯になる。
ユチョンはごまかすように笑って、それから隣に座っている僕を見た。
「じゃあ、今年はジュンスと過ごします。」
え・・?え、えええええええええっ!?!
スタジオではますます女の子の悲鳴。
僕はパニック。
「・・・だそうですが、ジュンスさん、どうしますか?」
インタビュアーはきちんと仕事を遂行している。
「え・・・いや、はい。」
僕が本当に焦っているのが分かったジェジュニヒョンが、
手を叩いて爆笑している。
きっと冗談なのに・・・こんなにドキドキしている自分が
なんだか情けない・・・。
25日になっても、ユチョンからクリスマスの話が出る事はなかった。
ほらね・・・?
やっぱり冗談だったでしょ?
ユチョンが僕と過ごすはずなんて無いんだから。
日中のイベントが終わって、
ユノヒョンとジェジュニヒョンがこの後どうするか話している。
「チャンミンは、なにか予定あるの?」
「予定?あるわけないじゃないですか。
クリスマスが何だって言うんですか?
知ってますか?そもそもクリスマスって言うのは・・・」
「あああっ!!!分かった、分かったからチャンミン!」
これ以上聞いたら帰れないかもしれない。
「・・・そうゆうジュンスは何かあるんですか?
そう言えば、ユチョンに誘われてたんじゃなかったでしたっけ?」
「ああ、あんなの冗談でしょ。
僕は家でゆっくりするよ。」
自分で言って胸が痛む。
結局、ユチョンとは普通に
挨拶を交わして帰って来てしまった。
・・・映画でも・・見ようかな・・・
『トップアイドルには、あるまじきスケジュールですね。』
そう言ったチャンミンの言葉が思い出されて悲しくなる。
ユチョンのバカ。
なんであんなこと言ったんだよ。
そう思った僕の携帯が突然けたたましく鳴り始める。
電話じゃない・・・この音は・・・アラーム。
え、なんでこんな時間にアラーム?
・・・セットするはずないのに・・・
止めようとケータイを開いた僕の目が、
アラームの画面に釘付けになる。
『ジュンス!出かけるぞ!迎えに来たから早く! ユチョン』
「はぁああ!?ユチョン・・・いつのまに・・・」
慌ててバルコニーからマンションの下を見下ろすと、
・・・見慣れた赤いフェラーリが、一台・・
うっそ、ほんとに来てる・・・。
あわてて脱ぎかけた服を着直すと、
マンションの下に降りた。
「ジュンス。おっそい!」
車の窓を開けて、ユチョンが笑っている。
信じられない・・・
呆然とする僕をユチョンが不思議そうに眺めた。
「乗らないの?」
そう言われて助手席に乗り込むと、車は滑らかに走り出す。
黙って運転するユチョンと、
何を話し出したらいいか、分からない僕。
「ヒョンが、収録であんなこと言ったから、僕を誘ったの?」
もちろん聞きたくなんかないのに、口は我慢が出来ない。
言葉に猜疑心が出てしまって、自分で自分が嫌になる。
それを聞いて、ユチョンがふふふっと笑った。
「ジュンス、アラームがいつセットされたか見てみな~」
運転しながら僕に言ったユチョンの言葉通り、再びアラーム画面を開く。
アラームがセットされた、その時間は、
一年前のクリスマス・イヴ。
「・・・嘘だ・・・」
サンタは、一年前からちゃんと
僕の願いを聞いていたのかもしれない・・・
「俺は・・・ずっとジュンスと一緒にクリスマスを過ごしたら
楽しいだろうなって、思ってたよ。
去年は仕事だったし先約もあったから無理だったけど。
だから今年は・・・ね?」
そう言って恥ずかしそうに笑うユチョン。
「僕が・・・予定があったらどうするつもりだったの・・・」
「ないよ。ジュンスは。
だって、一年前から俺が予約してるんだから。」
そんなこと・・・よく平気で言えるな・・・
そう思っても、溢れる笑顔を隠せないのは・・・
本当に君が好きだから。
「でもさ~ジュンス、携帯のパスワード、
俺の誕生日はちょっと恥ずかしいかな~♩」
「え?・・・あ・・あ!!ユチョン・・!!
僕の携帯勝手にいじっただろ!!!」
「あったりまえだろ!
じゃなきゃどうやってアラームセットするんだよ!」
今年のクリスマスは、今までで一番騒がしい
暖かいクリスマスになりそう。
そして、サンタさん。
来年のクリスマスには、また別のお願いをしてもいいかな。
ユチョンと、一生一緒にいられますように。
キラキラと輝く街を、僕らは車で走り抜けて行く。
カーステレオのラジオが、クリスマスの歌を流す。
「懐かしいな~この歌。」
そう言ってユチョンは得意の英語で歌い始める。
You better watch out
You better not cry
Better not pout
I'm telling you why
Santa Claus is coming to town

fin.
第二夜、いかがでしたでしょうか^^
最後に、東方神起のころのJYJサンタサジンでおしまいです^^
