第一夜はfor Yuchunです。
「Santa Claus Is Comin' To Town.」

「ねぇ、ユチョン・・・」
「ん・・・?」
「サンタクロースって、いる?」
そろそろ寝ようとベッドで寝転がりながら
隣でジュンスが言う。
そう・・・明日は聖なる夜、クリスマス。
恋人達が、一年で一番楽しみにしている日。
それでも、忙しい俺達は仕事に追われて、
今はこうして俺の家で一緒にいるのが精一杯。
「サンタクロース・・!?ジュンス、まだ信じてるの?」
僕は思わず身体を起こした。
ジュンスは寝転がったまま、俺を見上げた。
「ユチョン・・・夢がないなぁ~。サンタクロースは、
信じるとか信じないとかじゃないんだよ。
その人にとって、いるか、いないか。それだけだよ。」
・・・???
自信たっぷりにそう言うジュンスの言葉の意味が、
俺には分からなかった。
サンタクロースなんて、中学生になる前に卒業したよ・・・
「じゃあ、俺にはいないなぁ・・・
サンタクロース。」
そう言う俺に、ジュンスがため息をついた。
「かわいそうなユチョン・・・」
「なっ・・!?かわいそう!?俺が!?」
「うん、だって、何の楽しみも無いクリスマスじゃない?」
楽しみ・・・
サンタがいないとそんなに駄目なの?!
俺はそんなこと感じた事も無かったんだけど・・・
気がつくとジュンスは眠ってしまっていて、
俺はジュンスに毛布をかけ直すと、部屋の電気を消した。
「お疲れさまでしたー!!!」
次の日のドラマの撮影が終わったのは、
22時を過ぎてからだった。
携帯を開くと、夕方にジュンスから
『先に帰るね。』
とだけメールが来ていた。
撮影所をでて、タクシーに乗り込む。
タクシーの窓から見える町並みは、赤と緑に彩られて、
キラキラと輝いて、なんだかいつもの街じゃないみたい。
ーサンタクロースって、いる?ー
昨晩のジュンスの言葉が頭に浮かぶ。
クリスマスらしいこと・・・
なんにもしてあげられなかったな・・・
プレゼントは、忙しい俺を気遣ったジュンスが、
今度一緒に選びに行こう!と言ってくれていたので、
まだ何も用意できていなかった。
急に申し訳ない気持ちになって、
俺は手元の携帯を握りしめた。
ケーキくらい用意すれば良かったかも・・・
なんだか重い気持ちでマンションに着くと、
鍵を明けて部屋に入る。
「あれ・・・いないのかな・・・」
家の中は真っ暗で、部屋には誰もいない様子。
先に帰るって、言ってたのに・・・
おかしいな・・・
寝てるような時間でもないし・・・
焦りと不安が募って靴を脱ぐ手が震えた。
俺は、おかえり!と言って飛びついてくる君の笑顔が
好きで好きでたまらないのに。
今日は、それもお預け・・・?
やっぱりサンタは信じた方が良かったかな・・・・?
リビングのドアノブに手をかけると、
なんだかいつもよりひんやりしている気がする。
パン、パンパン!!
「・・・・!!?!??!」
ドアを開けた瞬間、いきなり破裂音がして
思わず身構える。
部屋の明かりが一斉に点灯して、
思わず目がくらむ。
何がなんだか分からずに慌てる俺の目に飛び込んできたのは、
明かりに照らされた、
天井スレスレの大きなクリスマスツリーと
沢山のプレゼント。
そして・・・
「ユチョン、メリークリスマス!!うきゃん!!」
サンタの帽子を被ったジュンス。
「ちょ・・・っ、ジュンス、これ・・」
びっくりして言葉も出ない俺。
「ん~?今日はクリスマス・イヴだよ?
クリスマスを楽しまなきゃ!!」
そう言ってジュンスが指差したのは、
ツリーの下の大量のプレゼント。
「パク・ユチョン君、一年間頑張った君には、
サンタさんからプレゼントがあります!」
「え・・!?・・嘘・・・これ、全部・・・?」
わざと声まで作って嬉しそうに笑う君を見て、
俺も笑ってしまう。
ツリーの下にある包みを俺が一つづつ開ける度に、
ジュンスが我慢出来ず得意げに、これはどこそこで買ったとか、
俺に似合いそうだとか解説する。
随分と現実的な思考のサンタだね?ジュンス。
俺はおかしくてプレゼントを開ける間ずっと笑いが止まらない。
俺がプレゼントを全部開けてから、ジュンスが再び口を開いた。
「ユチョン、昨日僕がサンタはいるか聞いたの覚えてる?」
「うん・・・覚えてる。
信じるかどうかじゃなくて、いるかどうか、でしょ?」
「そう、ユチョンは居ないって言ったけど、
居たね、サンタ。」
「・・・?」
もしかして・・・
「もしかして・・・ジュンスが?」
俺が聞き返すと、
ジュンスが嬉しそうに得意のチョンサポーズを決める
。
「そう!
これからは、毎年僕が
ユチョンのサンタになるから!うはは!!」
ちょっと照れながらそんなかわいい事を言うジュンスを
俺が放っておく訳も無くて・・・
俺はプレゼントの山の中でジュンスを引き寄せて抱きしめる。
「わぁっ・・!!ちょっとユチョン、危ないって!!」
「・・・ジュンス、ごめん。・・・でも・・すっごい嬉しい。」
「・・・喜んでくれた?」
優しいジュンスの声に、黙って頷く。
優しいサンタが俺の家にやってくる。
「じゃあ、僕へのプレゼントも期待してるね?」
なんて事も言う、ちょっぴり小悪魔なサンタ。
俺はサンタにキスをして、歌を口ずさむ。
途中から君がアドリブで入って、綺麗なハーモニーが生まれる。
You better watch out
You better not cry
Better not pout
I'm telling you why
Santa Claus is coming to town
fin.
いかがでしたでしょうか。
かわいいシアサンタを想像していただけたら幸せです^^
メリークリスマス!!!^^
