RO浄水器の購入&取り付けの実際的な情報をお求めの方は
■逆浸透膜(RO)式浄水器■研究所 情報まとめwiki
の方をご覧ください。
以下は(RO+電子工作)オタクの個人的研究活動の裏側をまとめた「読みもの」で
Howto文書ではございません(笑)
■プロローグ
よってらっしゃい!みてらっしゃい! ちょっと大げさなエントリにしてみました。
「追求してみた」という完了形でない所がミソ。現在進行形です。
電子工作とITとRO浄水器と(ダンス)をクロスオーバさせて
いろんな試行錯誤を繰り返しながら、
全世界の知恵を総結集して、
日本を救うためのRO浄水器を目指していこう!って
言うオタク趣味を、この1つのエントリに、書き足していきます。
エントリの数は基本的に増やさないつもり。このブログはCLUBとHIPHOPのブログですから。ええw。
そんなに高頻度ではないけど、新しくやっていった事を、ちょっとづつ、
エントリのお尻に足していきます。
たまに、気分転換に、エントリ内のコンテンツ順番を入れ替えたりの大改装するかも。
HIPHOPもクロスオーバさせたいなぁ。
じゃ開膜。
目次
第1膜:家庭用アンダーシンク型RO浄水器の水圧を仔細に分析できるようにする>
第2膜:敵は水道 水道圧の1日
第3膜:第2の敵はppm 戦闘準備開始
第4膜:DM-2をハッキング!
第5膜:ロジスティックスを制するものが戦争を制する!
第6膜:ROオタクは電気伝導度の夢をみるか?(前篇)
第7膜:ROオタクは電気伝導度の夢をみるか?(中篇)
続きはこちら
第1膜:日本を救うためのその1.
家庭用アンダーシンク型RO浄水器の水圧を仔細に分析できるようにして、
RO膜(逆浸透膜)の限界性能を引き出そるようにしよう!
RO関係の他エントリを見た方は、オヤジが、水の中のヤバいもんを恐れ、
突如、家庭用RO浄水器を2セットUS西海岸から個人輸入をしかけ、
バージョンアップを繰り返しながら
不純物除去率≒放射能除去率を高めるべく水圧の制御に苦心してきた様をご存知であろう。
こんな事をやってきたオヤジは、
「水圧の状況を手にとるように、詳細に、俺がいない時にも、細かーく、データをとってみたい!」
と熱望するようになった。
データさえ取れれば、日本を救うために、次に何をすればよいかが、分析できるではないか!と。
・・・で、国内のインターネットを漁りまくり、探索範囲を、全世界に広げて、
まる1カ月かけて、ついに見つけ出したのが、家庭用のRO浄水器に取り付けられそうで、
個人の金で購入できる、高精度圧力センサー! アメリカのオハイオ州の企業の製品。
こいつを安く個人輸入するための知恵をネットから漁りまくり、
やっとこさ、個人輸入したのが↓これ。

結構ずっしりと重いステンレス製。
右の大きい方が、精度0.4% 左の小さい方が、精度1.0%。
輸入直後の状態では、家庭用のRO浄水器には、取り付けられない。
家庭用RO浄水器は、直径1/4インチのプラスチックTUBEで組み立てられているから。
太いステンレスのネジをプラスチックTUBEにつなげるため、国内で手に入る継ぎ手をつけてみる。
上のイメージは、この国内継ぎ手を装着した状態。
でも、これだけだと、どこぞのヤバいもんまき散らしてる施設みたいに、水漏れしまくるんですわ。
そこで、2chの「RO浄水器研究所スレ」の、スレ住人の知恵を借りて、
こんな形でTUBEにつなげる!

ちょっとわかりづらいけど日本国内でネット通販でかえる継ぎ手2種類を、
それぞれ、別のネット店舗から購入して、2段継ぎにして、プラスチックTUBEへ接続できるようにした。
センサ頭の電極に電子工作というよりは唯の電気工作でケーブルをとりつける。
さぁ、これで、水圧を電流に変換して測定できる準備が整った!
これさえできれば、中学生のときにはまっていた電子工作ノリを35年ぶりに復活させるだけだ!
アキバかけずり回って電子部品を調達して、
圧力センサが出力する、水圧に比例した4mAから20mAのレンジの電流値を
0.1%の金属皮膜抵抗で電圧値に変換し、
PICマイコンが搭載されたデータロガーという電圧データ収集基盤で、情報収集を図るのだ!
そして、組み上がった、リアルタイム水圧値収集機構が、これ!

そして、こいつらを、

のようにone roomのRO浄水器に、組み付けて、朝方に、データロガーを起動!
帰宅したら、ノートパソコンをデータロガーに接続して、
1秒毎に収集された電圧値を回収!
ここまではくれば、文系サラリーマンでもできるエクセル作業だ!

↑こんなグラフをかいてみて、「タンク内圧はやはり線形には増加していなかった!」と興奮し

↑こんなグラフをかいてみて、
「見える、見えるぞ!、俺の朝の行動が手にとるように、水圧変化から、手にとれるように見えるぞ!」と悦に入り、

↑こんなグラフをかいてみて、
「ほらみろ!まだまだ改善点があるではないか!?」と、
日本を救うためのその2、に闘志を燃やすのであった。(笑)
第2膜:日本を救うためのその2.
~敵は水道 水道圧の1日~
俺はネットの片隅のあるRO関係の掲示板の古老の言葉を思い返していた。
「北から降ってきた悪魔が水道水に潜むようになったのは、
つい最近のことじゃが、遥か昔から、水道水の中には別の「魔物」がおるんじゃ。
この「魔物」は 時と場合によって、味方にもなり敵にもなる。
運が良ければ、悪魔を退治する心強い味方となってくれるが、
運が悪ければ、悪魔と結託してお前さんに悪さをしかけるじゃろう。
お前さんは、この「魔物」を常に味方につけるよう、懐柔せねばならんのじゃ。」
俺は自分のワンルームマンションの水道に潜む「魔物」が、
俺の味方なのか敵なのかを調べることにした。
そのためにRO浄水器の配管を一時的に変更することにした。
取水バルブの後ろにあるソレノイドバルブを撤去し、
排水側のリストラクターにつながる排水TUBEの先にボールバルブを取り付けバルブを閉める。
この上で、加圧ポンプの電源をカットするのだ。
こうすることで「魔物」はそのままの形で、
オハイオから輸入した式神の水圧センサーの所まで、ダイレクトにやってくるはずだ。
RO関係に詳しくない奴には、一体、何を言っているかわからんと思うが、
魔物を召喚する呪文を唱えた、とでも思ってくれれば良い。
「魔物」がどれくらい荒ぶっているかを丸1日24時間見張るすることにした。
聖地アキバから連れてきたもう1つの式神の秋月印のデータロガーに、
「水圧センサの報告を2秒毎に記録するのだ。さすれば貴様は24時間分、魔物の怒り具合を記録できる」
と命じた。
無人のワンルームマンションで、俺の2匹の式神は黙々と息をひそめながら、
魔物の動きを共同して監視しつつづけた。
翌日俺はデータロガーから1日分の膨大なデータを回収しエクセルに取り混んでグラフにしてみた。
データ点数がエクセルの描画可能限界を超え、半日分毎、2枚のグラフとなった。
お昼から真夜中までの約12時間と、真夜中からお昼までの約12時間である。
「魔物」は味方か、敵か、緊張の瞬間である。


グラフを見た俺は息を飲み、そして、頭を抱えた。
その理由は、青いプロットである。
水道圧はメンブレン入口側の赤いプロットであるが、青いプロットは浄水側、圧力タンク側である。
圧力タンク側はプレッシャースイッチにより圧力制御がなされ、
俺のワンルームのRO585システムにおいては、およそ45psiより高い圧力になることはないはずなのだ。
青プロットの圧力が赤プロットの圧力とほぼ同じ値まで上昇していた。
これが意味するところは、式神の水圧センサーが魔物を監視できるようようにと、
付け焼刃の魔物召喚の呪文を構成・発動してしまったために、
清浄なる純水の世界に、悪魔の侵入を許してしまったと言う事だ。
何を電波な事を言ってやがる、と思うだろうRO浄水器に詳しい奴向けに、
言い直せば、給水制御しているソレノイドバルブを撤去し、ポンプを停止し、
排水側TUBEを完全にシャットオフすれば、メンブレン前の水圧センサは、
ダイレクトに静的な水道圧を受けることになるが、それはROメンブレンも同じ。
タンク側の圧力45psiは、水道圧の60psiより小さいため、メンブレン出口側の
逆止弁を通過して、じわじわ、と浄水されない、ヤバいもんが含まれたままの、
素の水道水が圧力タンクの中に流入して、汚染事故が、発生してしまったのだ。
極めつけは、汚染事故が発生している事に気付かず、浄水と思いこんで、
汚染されたタンク内の水を、喜んで飲んでいるのだ。この痴れ者は。
まさに、魔物が悪魔と結託して俺に悪さを仕掛けたと言う状況だ!
顔をドス黒く変化させた俺は、携帯型TDSメータを取り出し、
暗澹たる気持ちで、タンク側の水の悪魔指数を測定した。
84ppm!! 普段は3ppmを超えない清浄なる世界が、惨憺たる有様だ。
「タンク内、全量パージ!!」
俺は、小麦タッパーに取り付けた蛇口を、全開にして、洗濯機に放り込んだ。
悪魔が侵入し堕落した純水は只の水。唯の水には、洗濯用水の地位こそが相応しいのだ!!
第3膜:日本を救うためのその3.
~第2の敵はppm 戦闘準備開始~
悪魔の侵入は許したものの、24時間分の詳細水圧データは手に入れた。
グラフの数値では荒ぶる「魔物」を封印するためのアイテムである「減圧弁」が有効に働いている様だ。
俺は、過去の「魔物」との壮絶な戦いの歴史を思い出し感慨にふける。
最初は「魔物」は大人しく可愛くさえあった。わずか50psi程度。
今にして思えば。この値で満足しておれば良かったのかもしれない。
「悪魔」封印の為の「魔物の」最適値は70~80psiという情報をネットで見かけたのが、
「魔物」との戦いの初まりだったのかも知れない。
このわずか20psi~30psiの差を埋めるべく、USから「加圧電動ポンプ」を、
追加個人輸入、取り付けた所から、泥沼の消耗戦が開始されたのだ。
ポンプのパワーを手に入れ、荒ぶった「魔物」は、
適圧をはるかに超える95~100psiというパワーを持って、
俺のRO浄水器の心臓部である、耐圧80psiのメンブレンに襲いかかった。
メンブレンを守るために、俺は、
・流体力学的な配管術を編み出して「魔物」の悪しきパワーを空回りさせ、
・アキハバラの秋月印の電圧制御基板でもって「魔物」のパワーの源泉となっている「電動ポンプ」の封印を試みた。
これらの方策は一定の効果を収めたものの、味方の顔と敵の顔を、ヤヌスの鏡のように、
行ったり来たりする「魔物」の本質を制御しきる所までには至らなかった。
そして最後に「減圧弁」を導入することで「魔物」を常にメンブレン耐圧以下の値に押さえこむ事に成功したのだ。
単にRO水を手に入れるという事が目的であったなら、俺の戦いは、ここで終わっていたはずだ。
俺の真の最終目標、最終目的は「北から降ってきた悪魔をもRO水の中からいついかなる時でも可能な限り取り除く事」である。
そもそも「悪魔」封印の為の最適圧が70~80psiという情報自体が、伝聞情報でしかないのだ。
「魔物」を正確に測る事
「悪魔の封印度合い」を正確に測る事
この2の課題を成し遂げる事で、
メンブレンの呪力が最も高まる「魔物」の真の「最適圧」を知ることができるのだ。
最終目的の成就はその後だ!!
今、オハイオからの水圧センサによって、1つ目の課題は成し遂げられた。
暫定的とは言え「魔物」は「減圧弁」の効果により敵の顔をみせなくなっている。
それを客観証明する術を手に入れる事ができたのだ!
2番目の課題を成し遂げるための、新たなる戦いを開始する必要がある。
今度の戦いのバトルフィールドは流体世界ではなく、電子の世界。
第2の敵の名前は「悪魔の封印度合い」を示す、悪魔指数ppm。
俺は日本を救う為の第2の作戦計画を練り始めた。
第4膜:日本を救うためのその4.
~DM-2をハッキング!~
作戦計画の第1段階は、敵を知るために、敵の偵察方法を確立することである。
悪魔指数ppmは、こんな機械で測定できる。

これはインラインTDSメータというものでRO浄水器の
任意の2か所の配管途中に、センサープローブを挿入設置することで、
ボタンを押すだけで、その挿入箇所の配管の中の水の不純物濃度をppm表示できる。
不純物の中には、北から降ってきた悪魔も含まれるから、
俺は心の中で悪魔指数と呼んでいる。
センサープローブはこんな感じの2本の電極でしかない。

PPM数値は、水の電気伝導度から算出しており、
電気伝導度は抵抗値の逆数でしかないことを、
ネット情報から知った俺は、
「では、悪魔指数を計るには、このプローブの先端の2本の電極の間の抵抗値を測定すればよいわけだ!」
と短絡的に考えた。
どのようにしてこの電極を使って、どのような方式で抵抗を計るか?
この疑問を解くために、俺はDM-2を解剖してみることにした。
まず、裏ぶたをとってみた。

なんと、電池交換をするためには、ネジを開けて、裏ぶたをとらねばならん作りになっている。
低消費電力であることによほどの自信があるのであろう、と感心した。
裏ぶたをとると基盤が露出し、センサーケーブルのとりつけコネクタがあらわになった。
ん?センサープローブ1本あたりの電線の数が2本ではないようだが・・・・
基盤全体を取り出して確認してみた。

基盤は、当然のようにIC化によって部品点数はさほど多くない。
センサープローブにつながる電線の数は、やはり4本。

プローブ先端の電極は2本しかないのに。
センサープローブ2本で、合計8本の電線がある。
悪魔指数PPMを計れるようになるためには、
この4本×2セットの電線につながるプローブの扱い方を習熟する必要がある、
と悟った俺は、聖地秋葉原へ出向き、大量の電子系部品類を調達し、

まずは、DM-2を改造して、DM-2本体とDM-2プローブをつなぐ間のケーブルを切断し、
DM-2本体とプローブの間を流れる信号をハックすることにした。

まるで、スパゲティを食うために小麦の種をまきはじめるような所業で、
気が遠くなるが、日本を救うためには、避けては通れない道なのだ!!
第5膜:日本を救うためのその5.
~ロジスティックスを制するものが戦争を制する!~
北から降ってきた悪魔との戦争のために、俺は、もう一つの重要テーマの解決に着手した。
DM-2の解析が、戦術面での作戦計画研究だとすれば、このテーマは、戦略面的側面を持つ。
「兵站」つまり、ロジスティックスである。
悪魔と戦う為の主要装備はROシステムであり、これ自体が日本ではこれまで一般的ではなかったのだ。
電子装備に関しては聖地アキバで調達可能であるし、
ソフト装備に関してはネット上の電子世界から転送可能であるが、
ROの関連部材に関しては、海外からの調達を大前提に考えねばならない。
戦争遂行費用にも予算の限りはありこの限られた予算枠の中から、
国内業者の懐を潤すmoneyを供出する気は、戦争当事者の俺には、サラサラなかった。
RO部材、センサー機材を販売してくれる、北米の戦争協力者達と、
日本での戦闘を遂行する俺との間に、国際物流チャンネルを確立する必要がある。
この分野に全く未経験の俺は、当然のように、ネット上の集合知を頼った。
その結果として俺が選んだロジスティックス手段が、MyUS.comである。
ここを採用するまでには、ページを尽くしても語りきれないほどの、
なんやかんやの経緯や試行錯誤が、があったのだが、それは別稿にゆずる。
一言でいえば、RO機材に関して生じている日米価格格差、品質差が、
物流サービスコスト、品質においても発生していた、という事だ。
MyUS.comはIT化が極度に進行したコンシュマー向け物資転送サービスプロバイダである。
IT屋の俺でさえ「脱帽」となるシステムを使ってサービス展開を行っている。
「脱帽」の理由は、AjaxだのJavaだのPHPだの、と言った卑近な話ではない。
サイト自体の派手さは全くない。自らが提供するサービスの品質を上げ、コストを下げ、
それと同時に、海外にいる顧客の満足度を上げるためには、どのようなITが必要であるか、
ということを考えつくしている、と伺える点に「脱帽」である。
本業がIT屋の俺にとっては、この面に関しても何ページあっても語りつくせいない思いがあるのだが、
日本を悪魔から救うための戦争においては、「また別の話」である。
ともかく、装備増強を計るべく国際ロジスティクスを検討し実践したというわけだ。
DM-2の悪魔指数PPMの測定ロジックの解析作業と並行して、
この物流チャネルを通しての、種々の追加の戦闘資材の調達を進めた。
例えば、
■オハイオ製の水圧センサーの追加調達
■水圧センサーを本格戦闘に使うための純正コネクタ
■悪魔指数を多点同時測定するためのDM-2プローブの大量調達、
■悪魔指数をより正確に測定するための上級測定装置
■悪魔除去率がより高いと予想される新型RO膜ユニット
etc,etc・・・
水圧センサは在庫切れとなっており製造完了まで一時の時間ができた。
俺は、その間にDM-2ロジックを解析し、解析結果を参考に、電子装備の自作を進めた。
そうこうしているうちにMyUSから連絡がはいった。
待望の追加水圧センサが到着した、と。物資確認の為にイメージも確認せよ、と。
MyUSは、

↑こんなバカでかいBOXで送られてきた水圧センサーなどの小物パーツを、

↑こんな風に、荷をほどいて、他の戦争協力者達からの物資と合わせて、
コンパクトに再パッキングして、悪魔との戦闘を遂行中の俺に、物資送付してくれるのだ。
第6膜:日本を救うためのその6.
~ROおたくは電気伝導度の夢をみるか?(前篇)~
インラインTDSメータのDM-2本体と、DM-2プローブの間で、やりとりされる信号を解析した俺は、
そのシンプルかつ巧妙な設計思想に目を見張った。
中学生レベルの電子工作スキルしかもたない俺には到底、到達不能な技術にも思えた。
だが、しかし・・・
ここで挫けてしまっては日本を悪魔の手から守ることはできない!
と、折れそうになる心に喝を入れネットで回路事例を漁り、平日夜な夜な、あるいは、
週末を電子工作の試作に費やした。各種コンポーネントを、手さぐりの状態で設計し、試作し、実験する。
有望そうなデザインは生き残り、そうでなかったものは廃棄。その繰り返しであった。
震災後3カ月、全活動の70%はこれに費やされていたと言っても過言ではない。
そして、ついに、まがりなりも、各コンポーネントが、
設計ニーズを満たすような動きをみせるようになってきた。
俺は、未完成のまま、全コンポーネントを接続し、強引に「システム」として稼働開始することにした。
対悪魔撃退戦術研究の為の「メンブレン性能測定システム-零号機」のロールアウトである。
この零号機のスペックは非常に限られた物だ。
(1)RO前後の2点のリアルタイム水圧値
(2)RO後1ポイントの電気伝導度らしき値
(3)加圧ポンプ駆動電圧
上記3種類4つのデータを1秒毎に採取しデータロガーに記録する。
零号機の目的は以下の2つ。
(A)システム全体デザインの妥当性検証
(B)自作独自コンポーネント部分の方式設計の妥当性検証
見栄え、実用性、耐久性、は全て二の次だ。検証NGとならば、どうせ、再デザインである。
妥当でない路線に、無駄な労力をかけないために、個々のコンポーネントが100%完成していなくても、
解決課題が残っていても、そこには目をつぶって、とにもかくにもつないで試験稼働させる、
ということを最優先としたモデルが零号機である。
個々のコンポーネントの完成度を高める活動と並行して、
全コンポーネントを結合状態で強引にでも稼働させ、潜在課題を先行して洗い出し、
設計に早期にFEEDBACKしようということだ。
システム全景はこんな感じ。

one roomマンションの洗濯機スペースの上部空間に全てが設置されている。
こんな状態でも洗濯は可能だ。
洗剤のアタックのみが所帯じみてはいるが、およそ、1リーマンの
one roomマンションにおいてあるとは思えない、愉快な絵柄になったと自負している。

DM-2プローブとDM-2本体の間のケーブルをぶった切り、
このようなプローブ測定回路基盤を挿入した。
無謀にも、フルスクラッチ設計の完全自作である。
この基盤はV3.5である。ここに至るまでに、ブレッドボード上で、
何通りの回路が試作・廃棄されたことか・・・
この基盤は、多点自動測定のためのプローブ切りかえ回路を、
ドータボードとして抱えている。
零号機は、最大4ポイントのDM-2プローブ測定機能を
持つように設計され、強引に稼働させた現段階では、
一部は2ポイント分の回路しか実装していなかったりする。
そして、DM-2プローブは、1本のみをDM-2本体から切断したので、
スタート時では、測定ポイントは1か所のみである。
当然、RO膜の出口箇所のみ、の測定となる。
この自前のプローブ測定回路は、電気伝導度を、周波数パルスに変換する。
パルスの数を勘定することで電気伝導度の大小を計ろう、ということである。
プローブ測定回路基盤上には、HEXコードのロータリーSWも搭載し、
パルスカウント数を任意の制度で丸める設定が行えるようにした。
カウントした、この大小を、再度、アナログ電圧値に変換してやれば、
水圧センサ購入時に同時導入した秋月印のデータロガーに
水圧と同期して、電気伝導度の大小を記録できることになる。
秋月印のデータロガーのイメージは以下だ。

秋月データロガーには、システム内の電圧値化された各種測定値を出力する他基盤と接続するためのコネクタを
抱えたドータボードを載せている。
このドータボードは、オハイオ製の水圧センサ電流値を電圧値に変換するミニ基盤や、
電気伝導度の大小を電圧に変換する他基盤に接続されている。
データロガーの左上で光っている8ケタの7セグメントLEDは、
将来の実戦モデルでは、各種測定値をリアルタイム表示するための、表示デバイスとなる予定ではあるが、
この零号機では、プローブ測定回路の基本方式の有効性を確認するための、デバッグ情報表示デバイスの位置づけとなっている。
この様な後付けの表示デバイスを制御する機能を秋月のデータロガーは有していない。
この表示デバイスの制御のみならず、一定時間毎にプローブ測定回路が出力するパルスをカウントし、
そのカウント値を電圧値に変換するデジタル回路主体の機能ブロックが必要となる。
デジタル回路部の全体構成はDM-2挙動解析に目途がついたところで、頭の中に既にできあがっていた。
俺の頭の中のデジタル回路図には、俺が中学の頃に慣れ親しみ35年たった今でも、
型番をソラで思い浮かべる事のできるSN7490,SN7493,SN7447,SN7442,SN7474どの汎用ロジックICの面々が並んでいた。
だが、しかし・・・
悪魔との戦闘において頼もしい戦友として活躍してくれるはずだった、俺のSN74xxのたちは・・・
俺が聖地アキハバラを35年間に長きにわたって留守にしている間に大量虐殺(ジェノサイド)の憂き目にあっていたのだった・・・
現代においては、このような機能ブロックは、普通、DA変換機能をもったマイコン基盤を持ってくるところである。
シコシコとフォン・ノイマン型コンピュータパラダイムで、マシン語ソースをコーディングし機械語に翻訳して、
PICなどのマイコンに焼きこむのが一般的だ。
だが、ある意味、俺のSN74xxたちは、PICなどのマイコンに虐殺された、と言っても過言ではない。
これからの困難な悪魔との戦争において俺の心がおれないように、俺には心の友が必要であり、
この観点ではPICは力不足であった。
そこで、俺は、本業がIT屋ソフト屋である事からすると、相当に斜め上ともいえる奇策を用いることにした。
FPGAの雄、Xilinx社のSPARTAN-3AN評価ボードである。

velilog言語でデジタル回路仕様を記述し、論理合成TOOLで、デジタル回路を自動合成し、
BITSTREAM化した回路パターンデータに変換してFPGAにDOWNLOADして焼きこんでやる事で、
お好みのデジタル回路ができあがるという代物だ。
キーボードでプログラムみたいな物を打ち込んで、コンパイルみたいな事をして、
マシン語みたいなものに変換して、チップに焼きこみます、なんてあたりは、
PICマイコン的ではあるが、「やわ」な「ソフトウエア」ではないんである。
あくまで、「ロジックICを買ってきて基盤にとりつけ電線を半田づけします」と
同等の「かたい」「ハードウエア」なのである。
俺の心の中では生き続けている戦友、SN74xxたちを、verilogのバーチャルワールドで復活させ、
FPGAを使ってリアルワールドに顕現化させたという事だ。
このボードには、ゲート数換算で70万ゲート、FlipFlop換算で1万1000個超えの、
素体デジタル素子が搭載されたFPGAだけではなく、4chのDAコンバータ、多数のIO出力、
2chのADコンバータ、etc,etcなどがてんこ盛りになっている。評価ボードといわれれる由縁だ。
このボードに、自作したドータボード、Extensionボードを、ヤマアラシのように装着し、
DM-2プローブ測定回路からのパルスをカウントし、7セグメントLEDを表示制御し、
カウント値をDA変換したうえで、秋月印のデータロガーに接続したわけである。
このあたりのクダリ、まったく持って、分かる奴にしか分からず、全ネット人口の、
0.00001%にも理解される事はなかろう、というオタな記述である。
99.99999%向けに言い直せば、悪魔との戦闘に備えて、
「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり」
と呪文を唱えて、もうこの世にはいない戦友たちを黄泉の国から召喚し、
FPGA族という妖精に憑依・顕現化させて、おれの戦闘部隊の一員に加えたと言う事だ。
このFPGAは、俺の新しい強力な戦友となってくれるだろう、との期待も大きい。
35年前の俺の戦友たちは、最低でも1個100円はした。
それと同じものが、70万個である。11000個 over である。
35年前価格でいえば7000万円、110万円相当の価値を持っているのだ。
この零号機での、FPGA上の素子の利用率は、わずか5%。
残り95%もの、戦闘余力を残しているのだ!!
そして、ヤワなPIC族では持ち得ない、特殊戦闘スキルが超並列データ処理能力である。
DM-2プローブ4回路分のアナログ回路を、単純に2セット用意し、
velirog記述をチチンプイプイと数行たしてやるだけで、
一気に同じデジタル電子回路が2倍となり、プローブ8回路分に、能力増強されるのだ。
フォンノイマン型コンピュータ特有の、時分割処理による、処理遅延などと言った弊害は発生しえないのだ!
全試作モジュールを、洗濯機上の空間に組み付けた俺は、
はやる心を抑えながら、慎重に、結線を確認し、
順次、零号機を構成する各基盤の電源を投入していった。
FPGA内に顕現化させたSN7490デシマルカウンター相当の、POWER ONリセットカウンター回路が、
7セグLED上に、システム起動までのカウントダウンを刻みだした。
9,8,・・・・,3,2,1,0
様々な全デジタル回路モジュールが一斉に並列動作を開始し、
FPGAボード上の、ステータスLEDが激しく明滅し、4色の4ケタの7セグLEDが
システム検証用重要パラメータをリアルタイムで16進数で表示を始めた。
第7膜:日本を救うためのその6.
~ROおたくは電気伝導度の夢をみるか?(中篇)~
メンブレン性能測定装置-零号機が表示する各種パラメータと悪魔指数の測定原理を解説しよう。
まず、赤色4ケタのLED表示である。
これは、DM-2プローブを抵抗器とみなした発振回路が発生させたパルスが何発発生したかを示す第1のカウンタである。
16進数表示であり、零号機は、このカウンタ値が0000hから8000hまでに上がる間、
つまりDM-2プローブが発したパルス数が32768個に達するまで待機するのだ。
無論、ただ、待機するのではない。
Spartan-3AN評価ボード上には50MHzの高速基準クロックが搭載されている。
待機中にこの基準クロックパルスが何発発生しているかを、
DM-2プローブ由来のパルスカウンタとは別の第2のカウンタにて勘定を行うのだ。
この第2のカウンタ値が、青色+緑色の8ケタLED表示の、下7ケタに表示される。
デジタル回路やFPGAに詳しくないPCユーザなどは、50MHzのどこが高速なんだww
Intelプロセッサーなどのクロック周波数は3GHz=3000MHzで60倍早いぜwww
などとタワケた事をぬかすもしれないが、フォンノイマン型コンピュータにおけるクロック速度と
超並列マシンである組み合わせ・順序デジタル回路におけるクロック速度の意味合いは大きく異なるのだ。
60倍早くたって、1機械語命令を実行するのに複数クロックサイクルが必要なのが一般的なのだ。
仮に、1クロックで1機械語命令を実行できるとしても、FPGAの50MHzクロックが1カウントされる
間に実行できる機械語はわずか60命令でしかない。60命令の機械語で一体どの程度のことができるというのか。
1命令でCPU上のレジスタを+1することはできるが、CPU外部からパルスを取り込み、
メモリ上からカウンタ値をレジスタに取り込み、レジスタ値を+1し、それをメモリに書き戻す。
なんてやってたら、あっというまに60クロック以上のクロックサイクルを費やしてしまうのだ。
FPGAでのクロック1発を処理するということは、無論、回路設計次第であるが、
FPGA上に100個のカウンタがあろうとも、その1発のクロックのみで、
100個全てのカウンタの値をカウントアップすることができるのだ。
これが俺の言うFPGA族の特殊戦闘能力である超並列データ処理能力の真髄である。
DM-2プローブ利用の発振回路がパルスを32768個発生する間に
50MHz基準クロックパルスが何回発生しているかを勘定し、この「回数」を測定値としている。
パルス周期がゆっくりならば、「回数」は多くなる。
パルス周期が早いなら、「回数」は小さくなる。
DM-2プローブが測定している水の電導度に応じてパルス周期は変動するので、
「回数」の大小が電導度の大小の目安になる。
測定原理はただこれだけ。It's simple.
DM-2由来のパルスを32768個と多く勘定する理由は、
中学生レベル技術のアナログ発振回路ではパルス周期変動が大きくなってしまっているので
大数の法則によりバラツキをキャンセルして測定値変動を小さくしようという小細工である。
青+緑の8ケタLEDの最上位の1ケタは、
DM-2プローブ発振基盤上に、相乗りさせたHEXコードロータリーSWの設定値である。
このロータリSWにて0~15の値を設定できる。
この値のBIT数だけ、測定できた2進数化された「回数」値を、右シフトするのだ。
つまり「回数」の上位桁だけを測定値として採用しようということである。
黄色の4ケタLEDは、この「測定値」として採用された値を表示している。
Spartan-3AN評価ボードに搭載されているDAコンバータは12BITである。
従って、ロータリSWを適当にカチャカチャ回して、黄色のLED表示が
000からFFFの範囲に収まるようにしておく。
黄色4ケタLEDの下3けたが、俺が定義する所の「悪魔指数」として
DA変換されて、秋月印のデータロガー水圧値とともに記録される、というカラクリだ。
俺は、零号機を運転しながら、タンク内の水を全パージして、空の状態にし、
タンクが満水になるまで、零号機を放置した。
そして秋月データロガーから蓄積データを回収し、EXCELにてグラフ化したものが以下である。

縦軸は、圧力psiであり、ポンプ両端の電圧値vであり、黄色LED表示上の悪魔指数が
この縦軸スケールに収まるように適当にスケール変換された値である。
2chのRO浄水器スレにおいても、度々、話題にのぼる、
「通水停止していたROに通水を開始すると通水開始直後の水は汚れている」
という「ROの漏れ」現象を、克明にとらえることに成功している。
零号機としては上出来である。
その他、「ついでに」にレベルで収集しておいた、加圧ポンプの電源端子両端の電圧値のプロットから
(1)filiterdirect.comの加圧ポンプセット付属の電源アダプタは電圧変動が大きい
(2)ポンプ運転中はさらに電圧変動が大きくなる
という新事実が発見できたことも、思わぬ収穫であった。
零号機においては、単に、稼働中のRO SYSTEMの電気回り配線を変更するのは面倒くさい、
との理由だけで、オハイオ水圧センサの電源として、加圧ポンプ電源とは別の24V電源アダプタを使用していた。
俺は、加圧ポンプも24V電源であるのだから、コンセント口数節約のために、初号機においては、
加圧ポンプ用24V電源とオハイオ水圧センサ電源を共用化しようと目論んでいたのだ。
この路線は修正されねばなるまい。
これらの成果に満足するとともに不満点も見えてきた。
続きはこちら
■逆浸透膜(RO)式浄水器■研究所 情報まとめwiki
の方をご覧ください。
以下は(RO+電子工作)オタクの個人的研究活動の裏側をまとめた「読みもの」で
Howto文書ではございません(笑)
■プロローグ
よってらっしゃい!みてらっしゃい! ちょっと大げさなエントリにしてみました。
「追求してみた」という完了形でない所がミソ。現在進行形です。
電子工作とITとRO浄水器と(ダンス)をクロスオーバさせて
いろんな試行錯誤を繰り返しながら、
全世界の知恵を総結集して、
日本を救うためのRO浄水器を目指していこう!って
言うオタク趣味を、この1つのエントリに、書き足していきます。
エントリの数は基本的に増やさないつもり。このブログはCLUBとHIPHOPのブログですから。ええw。
そんなに高頻度ではないけど、新しくやっていった事を、ちょっとづつ、
エントリのお尻に足していきます。
たまに、気分転換に、エントリ内のコンテンツ順番を入れ替えたりの大改装するかも。
HIPHOPもクロスオーバさせたいなぁ。
じゃ開膜。
目次
第1膜:家庭用アンダーシンク型RO浄水器の水圧を仔細に分析できるようにする>
第2膜:敵は水道 水道圧の1日
第3膜:第2の敵はppm 戦闘準備開始
第4膜:DM-2をハッキング!
第5膜:ロジスティックスを制するものが戦争を制する!
第6膜:ROオタクは電気伝導度の夢をみるか?(前篇)
第7膜:ROオタクは電気伝導度の夢をみるか?(中篇)
続きはこちら
第1膜:日本を救うためのその1.
家庭用アンダーシンク型RO浄水器の水圧を仔細に分析できるようにして、
RO膜(逆浸透膜)の限界性能を引き出そるようにしよう!
RO関係の他エントリを見た方は、オヤジが、水の中のヤバいもんを恐れ、
突如、家庭用RO浄水器を2セットUS西海岸から個人輸入をしかけ、
バージョンアップを繰り返しながら
不純物除去率≒放射能除去率を高めるべく水圧の制御に苦心してきた様をご存知であろう。
こんな事をやってきたオヤジは、
「水圧の状況を手にとるように、詳細に、俺がいない時にも、細かーく、データをとってみたい!」
と熱望するようになった。
データさえ取れれば、日本を救うために、次に何をすればよいかが、分析できるではないか!と。
・・・で、国内のインターネットを漁りまくり、探索範囲を、全世界に広げて、
まる1カ月かけて、ついに見つけ出したのが、家庭用のRO浄水器に取り付けられそうで、
個人の金で購入できる、高精度圧力センサー! アメリカのオハイオ州の企業の製品。
こいつを安く個人輸入するための知恵をネットから漁りまくり、
やっとこさ、個人輸入したのが↓これ。

結構ずっしりと重いステンレス製。
右の大きい方が、精度0.4% 左の小さい方が、精度1.0%。
輸入直後の状態では、家庭用のRO浄水器には、取り付けられない。
家庭用RO浄水器は、直径1/4インチのプラスチックTUBEで組み立てられているから。
太いステンレスのネジをプラスチックTUBEにつなげるため、国内で手に入る継ぎ手をつけてみる。
上のイメージは、この国内継ぎ手を装着した状態。
でも、これだけだと、どこぞのヤバいもんまき散らしてる施設みたいに、水漏れしまくるんですわ。
そこで、2chの「RO浄水器研究所スレ」の、スレ住人の知恵を借りて、
こんな形でTUBEにつなげる!

ちょっとわかりづらいけど日本国内でネット通販でかえる継ぎ手2種類を、
それぞれ、別のネット店舗から購入して、2段継ぎにして、プラスチックTUBEへ接続できるようにした。
センサ頭の電極に電子工作というよりは唯の電気工作でケーブルをとりつける。
さぁ、これで、水圧を電流に変換して測定できる準備が整った!
これさえできれば、中学生のときにはまっていた電子工作ノリを35年ぶりに復活させるだけだ!
アキバかけずり回って電子部品を調達して、
圧力センサが出力する、水圧に比例した4mAから20mAのレンジの電流値を
0.1%の金属皮膜抵抗で電圧値に変換し、
PICマイコンが搭載されたデータロガーという電圧データ収集基盤で、情報収集を図るのだ!
そして、組み上がった、リアルタイム水圧値収集機構が、これ!

そして、こいつらを、

のようにone roomのRO浄水器に、組み付けて、朝方に、データロガーを起動!
帰宅したら、ノートパソコンをデータロガーに接続して、
1秒毎に収集された電圧値を回収!
ここまではくれば、文系サラリーマンでもできるエクセル作業だ!

↑こんなグラフをかいてみて、「タンク内圧はやはり線形には増加していなかった!」と興奮し

↑こんなグラフをかいてみて、
「見える、見えるぞ!、俺の朝の行動が手にとるように、水圧変化から、手にとれるように見えるぞ!」と悦に入り、

↑こんなグラフをかいてみて、
「ほらみろ!まだまだ改善点があるではないか!?」と、
日本を救うためのその2、に闘志を燃やすのであった。(笑)
第2膜:日本を救うためのその2.
~敵は水道 水道圧の1日~
俺はネットの片隅のあるRO関係の掲示板の古老の言葉を思い返していた。
「北から降ってきた悪魔が水道水に潜むようになったのは、
つい最近のことじゃが、遥か昔から、水道水の中には別の「魔物」がおるんじゃ。
この「魔物」は 時と場合によって、味方にもなり敵にもなる。
運が良ければ、悪魔を退治する心強い味方となってくれるが、
運が悪ければ、悪魔と結託してお前さんに悪さをしかけるじゃろう。
お前さんは、この「魔物」を常に味方につけるよう、懐柔せねばならんのじゃ。」
俺は自分のワンルームマンションの水道に潜む「魔物」が、
俺の味方なのか敵なのかを調べることにした。
そのためにRO浄水器の配管を一時的に変更することにした。
取水バルブの後ろにあるソレノイドバルブを撤去し、
排水側のリストラクターにつながる排水TUBEの先にボールバルブを取り付けバルブを閉める。
この上で、加圧ポンプの電源をカットするのだ。
こうすることで「魔物」はそのままの形で、
オハイオから輸入した式神の水圧センサーの所まで、ダイレクトにやってくるはずだ。
RO関係に詳しくない奴には、一体、何を言っているかわからんと思うが、
魔物を召喚する呪文を唱えた、とでも思ってくれれば良い。
「魔物」がどれくらい荒ぶっているかを丸1日24時間見張るすることにした。
聖地アキバから連れてきたもう1つの式神の秋月印のデータロガーに、
「水圧センサの報告を2秒毎に記録するのだ。さすれば貴様は24時間分、魔物の怒り具合を記録できる」
と命じた。
無人のワンルームマンションで、俺の2匹の式神は黙々と息をひそめながら、
魔物の動きを共同して監視しつつづけた。
翌日俺はデータロガーから1日分の膨大なデータを回収しエクセルに取り混んでグラフにしてみた。
データ点数がエクセルの描画可能限界を超え、半日分毎、2枚のグラフとなった。
お昼から真夜中までの約12時間と、真夜中からお昼までの約12時間である。
「魔物」は味方か、敵か、緊張の瞬間である。


グラフを見た俺は息を飲み、そして、頭を抱えた。
その理由は、青いプロットである。
水道圧はメンブレン入口側の赤いプロットであるが、青いプロットは浄水側、圧力タンク側である。
圧力タンク側はプレッシャースイッチにより圧力制御がなされ、
俺のワンルームのRO585システムにおいては、およそ45psiより高い圧力になることはないはずなのだ。
青プロットの圧力が赤プロットの圧力とほぼ同じ値まで上昇していた。
これが意味するところは、式神の水圧センサーが魔物を監視できるようようにと、
付け焼刃の魔物召喚の呪文を構成・発動してしまったために、
清浄なる純水の世界に、悪魔の侵入を許してしまったと言う事だ。
何を電波な事を言ってやがる、と思うだろうRO浄水器に詳しい奴向けに、
言い直せば、給水制御しているソレノイドバルブを撤去し、ポンプを停止し、
排水側TUBEを完全にシャットオフすれば、メンブレン前の水圧センサは、
ダイレクトに静的な水道圧を受けることになるが、それはROメンブレンも同じ。
タンク側の圧力45psiは、水道圧の60psiより小さいため、メンブレン出口側の
逆止弁を通過して、じわじわ、と浄水されない、ヤバいもんが含まれたままの、
素の水道水が圧力タンクの中に流入して、汚染事故が、発生してしまったのだ。
極めつけは、汚染事故が発生している事に気付かず、浄水と思いこんで、
汚染されたタンク内の水を、喜んで飲んでいるのだ。この痴れ者は。
まさに、魔物が悪魔と結託して俺に悪さを仕掛けたと言う状況だ!
顔をドス黒く変化させた俺は、携帯型TDSメータを取り出し、
暗澹たる気持ちで、タンク側の水の悪魔指数を測定した。
84ppm!! 普段は3ppmを超えない清浄なる世界が、惨憺たる有様だ。
「タンク内、全量パージ!!」
俺は、小麦タッパーに取り付けた蛇口を、全開にして、洗濯機に放り込んだ。
悪魔が侵入し堕落した純水は只の水。唯の水には、洗濯用水の地位こそが相応しいのだ!!
第3膜:日本を救うためのその3.
~第2の敵はppm 戦闘準備開始~
悪魔の侵入は許したものの、24時間分の詳細水圧データは手に入れた。
グラフの数値では荒ぶる「魔物」を封印するためのアイテムである「減圧弁」が有効に働いている様だ。
俺は、過去の「魔物」との壮絶な戦いの歴史を思い出し感慨にふける。
最初は「魔物」は大人しく可愛くさえあった。わずか50psi程度。
今にして思えば。この値で満足しておれば良かったのかもしれない。
「悪魔」封印の為の「魔物の」最適値は70~80psiという情報をネットで見かけたのが、
「魔物」との戦いの初まりだったのかも知れない。
このわずか20psi~30psiの差を埋めるべく、USから「加圧電動ポンプ」を、
追加個人輸入、取り付けた所から、泥沼の消耗戦が開始されたのだ。
ポンプのパワーを手に入れ、荒ぶった「魔物」は、
適圧をはるかに超える95~100psiというパワーを持って、
俺のRO浄水器の心臓部である、耐圧80psiのメンブレンに襲いかかった。
メンブレンを守るために、俺は、
・流体力学的な配管術を編み出して「魔物」の悪しきパワーを空回りさせ、
・アキハバラの秋月印の電圧制御基板でもって「魔物」のパワーの源泉となっている「電動ポンプ」の封印を試みた。
これらの方策は一定の効果を収めたものの、味方の顔と敵の顔を、ヤヌスの鏡のように、
行ったり来たりする「魔物」の本質を制御しきる所までには至らなかった。
そして最後に「減圧弁」を導入することで「魔物」を常にメンブレン耐圧以下の値に押さえこむ事に成功したのだ。
単にRO水を手に入れるという事が目的であったなら、俺の戦いは、ここで終わっていたはずだ。
俺の真の最終目標、最終目的は「北から降ってきた悪魔をもRO水の中からいついかなる時でも可能な限り取り除く事」である。
そもそも「悪魔」封印の為の最適圧が70~80psiという情報自体が、伝聞情報でしかないのだ。
「魔物」を正確に測る事
「悪魔の封印度合い」を正確に測る事
この2の課題を成し遂げる事で、
メンブレンの呪力が最も高まる「魔物」の真の「最適圧」を知ることができるのだ。
最終目的の成就はその後だ!!
今、オハイオからの水圧センサによって、1つ目の課題は成し遂げられた。
暫定的とは言え「魔物」は「減圧弁」の効果により敵の顔をみせなくなっている。
それを客観証明する術を手に入れる事ができたのだ!
2番目の課題を成し遂げるための、新たなる戦いを開始する必要がある。
今度の戦いのバトルフィールドは流体世界ではなく、電子の世界。
第2の敵の名前は「悪魔の封印度合い」を示す、悪魔指数ppm。
俺は日本を救う為の第2の作戦計画を練り始めた。
第4膜:日本を救うためのその4.
~DM-2をハッキング!~
作戦計画の第1段階は、敵を知るために、敵の偵察方法を確立することである。
悪魔指数ppmは、こんな機械で測定できる。

これはインラインTDSメータというものでRO浄水器の
任意の2か所の配管途中に、センサープローブを挿入設置することで、
ボタンを押すだけで、その挿入箇所の配管の中の水の不純物濃度をppm表示できる。
不純物の中には、北から降ってきた悪魔も含まれるから、
俺は心の中で悪魔指数と呼んでいる。
センサープローブはこんな感じの2本の電極でしかない。

PPM数値は、水の電気伝導度から算出しており、
電気伝導度は抵抗値の逆数でしかないことを、
ネット情報から知った俺は、
「では、悪魔指数を計るには、このプローブの先端の2本の電極の間の抵抗値を測定すればよいわけだ!」
と短絡的に考えた。
どのようにしてこの電極を使って、どのような方式で抵抗を計るか?
この疑問を解くために、俺はDM-2を解剖してみることにした。
まず、裏ぶたをとってみた。

なんと、電池交換をするためには、ネジを開けて、裏ぶたをとらねばならん作りになっている。
低消費電力であることによほどの自信があるのであろう、と感心した。
裏ぶたをとると基盤が露出し、センサーケーブルのとりつけコネクタがあらわになった。
ん?センサープローブ1本あたりの電線の数が2本ではないようだが・・・・
基盤全体を取り出して確認してみた。

基盤は、当然のようにIC化によって部品点数はさほど多くない。
センサープローブにつながる電線の数は、やはり4本。

プローブ先端の電極は2本しかないのに。
センサープローブ2本で、合計8本の電線がある。
悪魔指数PPMを計れるようになるためには、
この4本×2セットの電線につながるプローブの扱い方を習熟する必要がある、
と悟った俺は、聖地秋葉原へ出向き、大量の電子系部品類を調達し、

まずは、DM-2を改造して、DM-2本体とDM-2プローブをつなぐ間のケーブルを切断し、
DM-2本体とプローブの間を流れる信号をハックすることにした。

まるで、スパゲティを食うために小麦の種をまきはじめるような所業で、
気が遠くなるが、日本を救うためには、避けては通れない道なのだ!!
第5膜:日本を救うためのその5.
~ロジスティックスを制するものが戦争を制する!~
北から降ってきた悪魔との戦争のために、俺は、もう一つの重要テーマの解決に着手した。
DM-2の解析が、戦術面での作戦計画研究だとすれば、このテーマは、戦略面的側面を持つ。
「兵站」つまり、ロジスティックスである。
悪魔と戦う為の主要装備はROシステムであり、これ自体が日本ではこれまで一般的ではなかったのだ。
電子装備に関しては聖地アキバで調達可能であるし、
ソフト装備に関してはネット上の電子世界から転送可能であるが、
ROの関連部材に関しては、海外からの調達を大前提に考えねばならない。
戦争遂行費用にも予算の限りはありこの限られた予算枠の中から、
国内業者の懐を潤すmoneyを供出する気は、戦争当事者の俺には、サラサラなかった。
RO部材、センサー機材を販売してくれる、北米の戦争協力者達と、
日本での戦闘を遂行する俺との間に、国際物流チャンネルを確立する必要がある。
この分野に全く未経験の俺は、当然のように、ネット上の集合知を頼った。
その結果として俺が選んだロジスティックス手段が、MyUS.comである。
ここを採用するまでには、ページを尽くしても語りきれないほどの、
なんやかんやの経緯や試行錯誤が、があったのだが、それは別稿にゆずる。
一言でいえば、RO機材に関して生じている日米価格格差、品質差が、
物流サービスコスト、品質においても発生していた、という事だ。
MyUS.comはIT化が極度に進行したコンシュマー向け物資転送サービスプロバイダである。
IT屋の俺でさえ「脱帽」となるシステムを使ってサービス展開を行っている。
「脱帽」の理由は、AjaxだのJavaだのPHPだの、と言った卑近な話ではない。
サイト自体の派手さは全くない。自らが提供するサービスの品質を上げ、コストを下げ、
それと同時に、海外にいる顧客の満足度を上げるためには、どのようなITが必要であるか、
ということを考えつくしている、と伺える点に「脱帽」である。
本業がIT屋の俺にとっては、この面に関しても何ページあっても語りつくせいない思いがあるのだが、
日本を悪魔から救うための戦争においては、「また別の話」である。
ともかく、装備増強を計るべく国際ロジスティクスを検討し実践したというわけだ。
DM-2の悪魔指数PPMの測定ロジックの解析作業と並行して、
この物流チャネルを通しての、種々の追加の戦闘資材の調達を進めた。
例えば、
■オハイオ製の水圧センサーの追加調達
■水圧センサーを本格戦闘に使うための純正コネクタ
■悪魔指数を多点同時測定するためのDM-2プローブの大量調達、
■悪魔指数をより正確に測定するための上級測定装置
■悪魔除去率がより高いと予想される新型RO膜ユニット
etc,etc・・・
水圧センサは在庫切れとなっており製造完了まで一時の時間ができた。
俺は、その間にDM-2ロジックを解析し、解析結果を参考に、電子装備の自作を進めた。
そうこうしているうちにMyUSから連絡がはいった。
待望の追加水圧センサが到着した、と。物資確認の為にイメージも確認せよ、と。
MyUSは、

↑こんなバカでかいBOXで送られてきた水圧センサーなどの小物パーツを、

↑こんな風に、荷をほどいて、他の戦争協力者達からの物資と合わせて、
コンパクトに再パッキングして、悪魔との戦闘を遂行中の俺に、物資送付してくれるのだ。
第6膜:日本を救うためのその6.
~ROおたくは電気伝導度の夢をみるか?(前篇)~
インラインTDSメータのDM-2本体と、DM-2プローブの間で、やりとりされる信号を解析した俺は、
そのシンプルかつ巧妙な設計思想に目を見張った。
中学生レベルの電子工作スキルしかもたない俺には到底、到達不能な技術にも思えた。
だが、しかし・・・
ここで挫けてしまっては日本を悪魔の手から守ることはできない!
と、折れそうになる心に喝を入れネットで回路事例を漁り、平日夜な夜な、あるいは、
週末を電子工作の試作に費やした。各種コンポーネントを、手さぐりの状態で設計し、試作し、実験する。
有望そうなデザインは生き残り、そうでなかったものは廃棄。その繰り返しであった。
震災後3カ月、全活動の70%はこれに費やされていたと言っても過言ではない。
そして、ついに、まがりなりも、各コンポーネントが、
設計ニーズを満たすような動きをみせるようになってきた。
俺は、未完成のまま、全コンポーネントを接続し、強引に「システム」として稼働開始することにした。
対悪魔撃退戦術研究の為の「メンブレン性能測定システム-零号機」のロールアウトである。
この零号機のスペックは非常に限られた物だ。
(1)RO前後の2点のリアルタイム水圧値
(2)RO後1ポイントの電気伝導度らしき値
(3)加圧ポンプ駆動電圧
上記3種類4つのデータを1秒毎に採取しデータロガーに記録する。
零号機の目的は以下の2つ。
(A)システム全体デザインの妥当性検証
(B)自作独自コンポーネント部分の方式設計の妥当性検証
見栄え、実用性、耐久性、は全て二の次だ。検証NGとならば、どうせ、再デザインである。
妥当でない路線に、無駄な労力をかけないために、個々のコンポーネントが100%完成していなくても、
解決課題が残っていても、そこには目をつぶって、とにもかくにもつないで試験稼働させる、
ということを最優先としたモデルが零号機である。
個々のコンポーネントの完成度を高める活動と並行して、
全コンポーネントを結合状態で強引にでも稼働させ、潜在課題を先行して洗い出し、
設計に早期にFEEDBACKしようということだ。
システム全景はこんな感じ。

one roomマンションの洗濯機スペースの上部空間に全てが設置されている。
こんな状態でも洗濯は可能だ。
洗剤のアタックのみが所帯じみてはいるが、およそ、1リーマンの
one roomマンションにおいてあるとは思えない、愉快な絵柄になったと自負している。

DM-2プローブとDM-2本体の間のケーブルをぶった切り、
このようなプローブ測定回路基盤を挿入した。
無謀にも、フルスクラッチ設計の完全自作である。
この基盤はV3.5である。ここに至るまでに、ブレッドボード上で、
何通りの回路が試作・廃棄されたことか・・・
この基盤は、多点自動測定のためのプローブ切りかえ回路を、
ドータボードとして抱えている。
零号機は、最大4ポイントのDM-2プローブ測定機能を
持つように設計され、強引に稼働させた現段階では、
一部は2ポイント分の回路しか実装していなかったりする。
そして、DM-2プローブは、1本のみをDM-2本体から切断したので、
スタート時では、測定ポイントは1か所のみである。
当然、RO膜の出口箇所のみ、の測定となる。
この自前のプローブ測定回路は、電気伝導度を、周波数パルスに変換する。
パルスの数を勘定することで電気伝導度の大小を計ろう、ということである。
プローブ測定回路基盤上には、HEXコードのロータリーSWも搭載し、
パルスカウント数を任意の制度で丸める設定が行えるようにした。
カウントした、この大小を、再度、アナログ電圧値に変換してやれば、
水圧センサ購入時に同時導入した秋月印のデータロガーに
水圧と同期して、電気伝導度の大小を記録できることになる。
秋月印のデータロガーのイメージは以下だ。

秋月データロガーには、システム内の電圧値化された各種測定値を出力する他基盤と接続するためのコネクタを
抱えたドータボードを載せている。
このドータボードは、オハイオ製の水圧センサ電流値を電圧値に変換するミニ基盤や、
電気伝導度の大小を電圧に変換する他基盤に接続されている。
データロガーの左上で光っている8ケタの7セグメントLEDは、
将来の実戦モデルでは、各種測定値をリアルタイム表示するための、表示デバイスとなる予定ではあるが、
この零号機では、プローブ測定回路の基本方式の有効性を確認するための、デバッグ情報表示デバイスの位置づけとなっている。
この様な後付けの表示デバイスを制御する機能を秋月のデータロガーは有していない。
この表示デバイスの制御のみならず、一定時間毎にプローブ測定回路が出力するパルスをカウントし、
そのカウント値を電圧値に変換するデジタル回路主体の機能ブロックが必要となる。
デジタル回路部の全体構成はDM-2挙動解析に目途がついたところで、頭の中に既にできあがっていた。
俺の頭の中のデジタル回路図には、俺が中学の頃に慣れ親しみ35年たった今でも、
型番をソラで思い浮かべる事のできるSN7490,SN7493,SN7447,SN7442,SN7474どの汎用ロジックICの面々が並んでいた。
だが、しかし・・・
悪魔との戦闘において頼もしい戦友として活躍してくれるはずだった、俺のSN74xxのたちは・・・
俺が聖地アキハバラを35年間に長きにわたって留守にしている間に大量虐殺(ジェノサイド)の憂き目にあっていたのだった・・・
現代においては、このような機能ブロックは、普通、DA変換機能をもったマイコン基盤を持ってくるところである。
シコシコとフォン・ノイマン型コンピュータパラダイムで、マシン語ソースをコーディングし機械語に翻訳して、
PICなどのマイコンに焼きこむのが一般的だ。
だが、ある意味、俺のSN74xxたちは、PICなどのマイコンに虐殺された、と言っても過言ではない。
これからの困難な悪魔との戦争において俺の心がおれないように、俺には心の友が必要であり、
この観点ではPICは力不足であった。
そこで、俺は、本業がIT屋ソフト屋である事からすると、相当に斜め上ともいえる奇策を用いることにした。
FPGAの雄、Xilinx社のSPARTAN-3AN評価ボードである。

velilog言語でデジタル回路仕様を記述し、論理合成TOOLで、デジタル回路を自動合成し、
BITSTREAM化した回路パターンデータに変換してFPGAにDOWNLOADして焼きこんでやる事で、
お好みのデジタル回路ができあがるという代物だ。
キーボードでプログラムみたいな物を打ち込んで、コンパイルみたいな事をして、
マシン語みたいなものに変換して、チップに焼きこみます、なんてあたりは、
PICマイコン的ではあるが、「やわ」な「ソフトウエア」ではないんである。
あくまで、「ロジックICを買ってきて基盤にとりつけ電線を半田づけします」と
同等の「かたい」「ハードウエア」なのである。
俺の心の中では生き続けている戦友、SN74xxたちを、verilogのバーチャルワールドで復活させ、
FPGAを使ってリアルワールドに顕現化させたという事だ。
このボードには、ゲート数換算で70万ゲート、FlipFlop換算で1万1000個超えの、
素体デジタル素子が搭載されたFPGAだけではなく、4chのDAコンバータ、多数のIO出力、
2chのADコンバータ、etc,etcなどがてんこ盛りになっている。評価ボードといわれれる由縁だ。
このボードに、自作したドータボード、Extensionボードを、ヤマアラシのように装着し、
DM-2プローブ測定回路からのパルスをカウントし、7セグメントLEDを表示制御し、
カウント値をDA変換したうえで、秋月印のデータロガーに接続したわけである。
このあたりのクダリ、まったく持って、分かる奴にしか分からず、全ネット人口の、
0.00001%にも理解される事はなかろう、というオタな記述である。
99.99999%向けに言い直せば、悪魔との戦闘に備えて、
「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり」
と呪文を唱えて、もうこの世にはいない戦友たちを黄泉の国から召喚し、
FPGA族という妖精に憑依・顕現化させて、おれの戦闘部隊の一員に加えたと言う事だ。
このFPGAは、俺の新しい強力な戦友となってくれるだろう、との期待も大きい。
35年前の俺の戦友たちは、最低でも1個100円はした。
それと同じものが、70万個である。11000個 over である。
35年前価格でいえば7000万円、110万円相当の価値を持っているのだ。
この零号機での、FPGA上の素子の利用率は、わずか5%。
残り95%もの、戦闘余力を残しているのだ!!
そして、ヤワなPIC族では持ち得ない、特殊戦闘スキルが超並列データ処理能力である。
DM-2プローブ4回路分のアナログ回路を、単純に2セット用意し、
velirog記述をチチンプイプイと数行たしてやるだけで、
一気に同じデジタル電子回路が2倍となり、プローブ8回路分に、能力増強されるのだ。
フォンノイマン型コンピュータ特有の、時分割処理による、処理遅延などと言った弊害は発生しえないのだ!
全試作モジュールを、洗濯機上の空間に組み付けた俺は、
はやる心を抑えながら、慎重に、結線を確認し、
順次、零号機を構成する各基盤の電源を投入していった。
FPGA内に顕現化させたSN7490デシマルカウンター相当の、POWER ONリセットカウンター回路が、
7セグLED上に、システム起動までのカウントダウンを刻みだした。
9,8,・・・・,3,2,1,0
様々な全デジタル回路モジュールが一斉に並列動作を開始し、
FPGAボード上の、ステータスLEDが激しく明滅し、4色の4ケタの7セグLEDが
システム検証用重要パラメータをリアルタイムで16進数で表示を始めた。
第7膜:日本を救うためのその6.
~ROおたくは電気伝導度の夢をみるか?(中篇)~
メンブレン性能測定装置-零号機が表示する各種パラメータと悪魔指数の測定原理を解説しよう。
まず、赤色4ケタのLED表示である。
これは、DM-2プローブを抵抗器とみなした発振回路が発生させたパルスが何発発生したかを示す第1のカウンタである。
16進数表示であり、零号機は、このカウンタ値が0000hから8000hまでに上がる間、
つまりDM-2プローブが発したパルス数が32768個に達するまで待機するのだ。
無論、ただ、待機するのではない。
Spartan-3AN評価ボード上には50MHzの高速基準クロックが搭載されている。
待機中にこの基準クロックパルスが何発発生しているかを、
DM-2プローブ由来のパルスカウンタとは別の第2のカウンタにて勘定を行うのだ。
この第2のカウンタ値が、青色+緑色の8ケタLED表示の、下7ケタに表示される。
デジタル回路やFPGAに詳しくないPCユーザなどは、50MHzのどこが高速なんだww
Intelプロセッサーなどのクロック周波数は3GHz=3000MHzで60倍早いぜwww
などとタワケた事をぬかすもしれないが、フォンノイマン型コンピュータにおけるクロック速度と
超並列マシンである組み合わせ・順序デジタル回路におけるクロック速度の意味合いは大きく異なるのだ。
60倍早くたって、1機械語命令を実行するのに複数クロックサイクルが必要なのが一般的なのだ。
仮に、1クロックで1機械語命令を実行できるとしても、FPGAの50MHzクロックが1カウントされる
間に実行できる機械語はわずか60命令でしかない。60命令の機械語で一体どの程度のことができるというのか。
1命令でCPU上のレジスタを+1することはできるが、CPU外部からパルスを取り込み、
メモリ上からカウンタ値をレジスタに取り込み、レジスタ値を+1し、それをメモリに書き戻す。
なんてやってたら、あっというまに60クロック以上のクロックサイクルを費やしてしまうのだ。
FPGAでのクロック1発を処理するということは、無論、回路設計次第であるが、
FPGA上に100個のカウンタがあろうとも、その1発のクロックのみで、
100個全てのカウンタの値をカウントアップすることができるのだ。
これが俺の言うFPGA族の特殊戦闘能力である超並列データ処理能力の真髄である。
DM-2プローブ利用の発振回路がパルスを32768個発生する間に
50MHz基準クロックパルスが何回発生しているかを勘定し、この「回数」を測定値としている。
パルス周期がゆっくりならば、「回数」は多くなる。
パルス周期が早いなら、「回数」は小さくなる。
DM-2プローブが測定している水の電導度に応じてパルス周期は変動するので、
「回数」の大小が電導度の大小の目安になる。
測定原理はただこれだけ。It's simple.
DM-2由来のパルスを32768個と多く勘定する理由は、
中学生レベル技術のアナログ発振回路ではパルス周期変動が大きくなってしまっているので
大数の法則によりバラツキをキャンセルして測定値変動を小さくしようという小細工である。
青+緑の8ケタLEDの最上位の1ケタは、
DM-2プローブ発振基盤上に、相乗りさせたHEXコードロータリーSWの設定値である。
このロータリSWにて0~15の値を設定できる。
この値のBIT数だけ、測定できた2進数化された「回数」値を、右シフトするのだ。
つまり「回数」の上位桁だけを測定値として採用しようということである。
黄色の4ケタLEDは、この「測定値」として採用された値を表示している。
Spartan-3AN評価ボードに搭載されているDAコンバータは12BITである。
従って、ロータリSWを適当にカチャカチャ回して、黄色のLED表示が
000からFFFの範囲に収まるようにしておく。
黄色4ケタLEDの下3けたが、俺が定義する所の「悪魔指数」として
DA変換されて、秋月印のデータロガー水圧値とともに記録される、というカラクリだ。
俺は、零号機を運転しながら、タンク内の水を全パージして、空の状態にし、
タンクが満水になるまで、零号機を放置した。
そして秋月データロガーから蓄積データを回収し、EXCELにてグラフ化したものが以下である。

縦軸は、圧力psiであり、ポンプ両端の電圧値vであり、黄色LED表示上の悪魔指数が
この縦軸スケールに収まるように適当にスケール変換された値である。
2chのRO浄水器スレにおいても、度々、話題にのぼる、
「通水停止していたROに通水を開始すると通水開始直後の水は汚れている」
という「ROの漏れ」現象を、克明にとらえることに成功している。
零号機としては上出来である。
その他、「ついでに」にレベルで収集しておいた、加圧ポンプの電源端子両端の電圧値のプロットから
(1)filiterdirect.comの加圧ポンプセット付属の電源アダプタは電圧変動が大きい
(2)ポンプ運転中はさらに電圧変動が大きくなる
という新事実が発見できたことも、思わぬ収穫であった。
零号機においては、単に、稼働中のRO SYSTEMの電気回り配線を変更するのは面倒くさい、
との理由だけで、オハイオ水圧センサの電源として、加圧ポンプ電源とは別の24V電源アダプタを使用していた。
俺は、加圧ポンプも24V電源であるのだから、コンセント口数節約のために、初号機においては、
加圧ポンプ用24V電源とオハイオ水圧センサ電源を共用化しようと目論んでいたのだ。
この路線は修正されねばなるまい。
これらの成果に満足するとともに不満点も見えてきた。
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