『Family』母親と弟5 | My Sweet holiday

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独り言を取りとめもなく書いてます。

私は、ふーっとため息をついた。
「ナナミ無理はしないで」
「うん」
聴取を受けて、ナナミがあの悲惨な事故を思いだして、辛い思いをするのではないかと
心配になった。
「ジョンス、そろそろ着替えないと」
時計を見ると、もうすぐ1時になる。
「私、廊下に出てますから、終わったら声をかけて下さいね」
おば様は気を利かせてくれて、廊下へと出て行った。
ジョンスは、髭をそり、背広に着替え、私がプレゼントした、ネクタイを締めた。
「ナナミどう?似合う?」
「うん 凄く似合ってるよ」
「ジョンス、会見の帰りにマンションに寄って、お揃いのワンピース持ってきて」
「何するの?」
「HPに写真載せるんでしょ?その時に着ようかと思って」
「いいねぇ。取ってくるよ」
「それと、時間がなかったのと、片手で作ったからうまくできなかったけど」
「お守り?」
「そう ポケットに入れておいて」
「中、見てもいい?」
中から紙を取り出し、折りたたんである紙を開けると「ジョンスの隣には私がいるよ」と書いて
2人で手をつないでいる絵が描いてあった。
「ナナミ、ありがとう。大切なお守りだよ」
ジョンスは大切に、内ポケットにしまった。
おば様に声をかけて病室に入って貰った。
ジョンスの背広姿を見て「まぁ~なんてすてきなんでしょう。スーツとネクタイのコーディネートが
すごくいいわ」
「ありがとうございます。このネクタイ、ナナミが作ったんです」
「ナナミさん洋裁もできるの?」
「趣味程度です」
「今度私にも素敵なドレス作って下さる?」
「手が治ったら是非」
「嬉しいわ、楽しみにしているわね」
「ナナミ良かったね、やることがたくさんあって」
「うん ねぇジョンス、明日熱が下がったら、小児病棟に行ってもいい?」
「何しに行くの?」
「子供たちと絵を描いて遊ぶの」
「良いけど無理はしないで、帰ってきたら、院長に話してみるよ」
「ありがとう」
「ジョンさんは、ナナミさんの事が、本当に好きなのね」
「はい。ナナミが傍に居ないと、生きていけません」
愛おしい人を見る目で、私を見つめている。
「それは、それはごちそうさま。今の気持ちを会見で話しなさい。そうすれば、ファンの人達は
 応援してくれるわよ」
「はい ありがとうございます」
ノックの音とともにドアが開き、リュさんが入ってきた。
「ナナミさん・・・この度は何と言ったらいいのか・・・」
「私は大丈夫です。リュさんジョンスをお願いします」
「はい。解りました」
リュさんは、頭を下げた。
「じゃナナミ行ってくるよ」
「うん 頑張って!」
「おばさん よろしくお願いします」
「ナナミさんの事は、心配しないで、しっかりね」
「はい」
ジョンスは私を抱きしめて「これで頑張れる。行ってくるね」
ジョンスとリュさんは、病室を出て会見場に向かって行った。