『出会い』日本に来日③ | My Sweet holiday

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独り言を取りとめもなく書いてます。

ジョンスの部屋のあるフロアーは、他の階とは全く違い
この階が、スイートルーム専用である事が一目で分かる。
カーペットの毛の長さで、足音も消してしまう。調度品も全てが超一流品。
周りを見ながら歩いていると、彼の部屋の前に着いた。
チャイムを鳴らそうかと、躊躇していたら、
「ようこそ来てくれましたね」
後ろから声をかけられた。
ゆっくりと振り向くとジョンスが笑顔で立っていた。

「部屋へ入ろう」
私の手を掴み、ドアを開けて中へ入って行く。
部屋は広く、いくつ部屋があるのだろうか、歩いていくとリビングに着いた。
広いリビングを見ている私に、ジョンスがくすっと笑った。
顔が赤くなっていくのを感じた。
ジョンスがコホンと咳払いをして
「改めまして イ・ジョンスです」
ジョンスは、私の前に手を出した。
「水城 七海です」
お互い笑顔で握手をした。

「座って」
「はい」
向かい合わせに座った。
スタッフの人がアイスコーヒーを出してくれた。

「フロントで一生懸命何を描いていたの?」
「あっ ごめんなさい。早く着いてしまい、時間までと花をスケッチしていました」
「見せてくれる?」
「あまり上手く描けてませんが・・・・」
ジョンスにスケッチブックを渡した。
「すごく上手だね。まだ完成してないんだ。僕が電話をしてしまったから ごめん・・」
ジョンスは、申し訳なさそうに下を向いた。
「いえ、私が絵に夢中になってしまい、約束の時間を忘れてしまって・・・すみません」
私も下を向き、お互いに上目使いに相手の顔をみて、おかしくなってしまいお互いに笑ってしまった。

「あっお土産を・・」
バックからネックレスの入った箱を取り出し、ジョンスに渡した。
「僕に?」
「はい。気に入って貰えると嬉しいのですが」
「開けても良い?」
「どうぞ」
ジョンスはリボンと包装紙を丁寧に取り、箱を開けた。
私は、ジョンスが気に入ってくれるか不安にり
『どうか気に入ってくれますように』と心の中で祈っていた。

「わっ~綺麗!ナナミさん付けてくれる?」
ジョンスはシャッツのボタンを一つ外し、私の手の平にネックレスを乗せた。
ジョンスに付けるの私が?
「早く付けて」
ジョンスは早く早くと催促している。
私はジョンスの首にネックレスを付けた。

「ありがとう。とても気に入ったよ。似合う?」
「とっても似合ってます」
ジョンスはネックレスを触りながら嬉しそうに微笑んだ。
ネクッレスは、18kのシンプルなデザイン。細めの平内で
片方が輪になっていて、その輪にもう一方を通す形になっている。

「ジョンスさんもう一つ受け取って欲しい物があるの」
ジョンスにデッサン画を渡した。
「僕を描いてくれたの?」
「はい。初めてジョンスさんに会った時の優しい笑顔を描きました」
何時も笑顔のジョンスが、絵を見ている顔は別人。真剣な眼差し
「ごめんなさい。もう少し上手に描けていれば・・」
「何を言っているの?僕はすごく嬉しいんだ!」
「えっ?!」
「こんな暖かで、優しい笑顔にしてくれたのはあなただ」
訳が分からず首をかしげた。
「僕は、仕事に追われて、いつも営業スマイルをしていた。
 ナナミさんを見た時、頭の中で何かがはじけたそして目が合った時、恋に落ちた」

『そんな事ってあるの?』と思いながら、ジョンスの話を聞いていた。
「ナナミさんの瞳は澄んでいて、とても綺麗だ。笑顔が優しく惹きつけられる。
 絵を見ても優しさが溢れている。」
ジョンスは、真面目な顔で、まっすぐ私を見ている。
「もし良かったら僕に花の絵を下さい」
「まだ完成していませんが?」
「僕はあと3日間、日本に滞在しています。完成したら頂けますか?」
「はい・・・」
ジョンスの真剣な眼差しに圧倒されて返事をしてしまった。
ジョンスは、ほっとした表情で
「良かった」とつぶやいた。

それから私たちは、いろんな話をした。
彼の生い立ち、韓国での生活の様子、仕事の話など
また、私にいろいろ聞いてきた。
生い立ち、仕事の話、年齢、何処に住んでいるのか
趣味や休日どのように過ごすのか?日本の伝統や文化の話までに及んだ。
話は途切れることなくあっという間に時間が過ぎていく。

ジョンスが時計を見た。
「夕食を一緒にしましょう」
「いえ・・・そんな・・」
「今日来てくれた御礼です」
マネージャーに電話をして30分後にレストランの予約を頼んだ。

「ナナミさんそんなに遠慮しないで」
「はぁ~」
本当に良いのだろうか?うつむき加減にジョンスを見つめていた。
「さあ ナナミさん行きましょう」
「はい・・・」
ジョンスにエスコートされてレストランへと向かった。

レストランに入ると、夜景の綺麗なとてもロマンテックな席に案内された。
席に着いたところで、店員がメニューを持ってきた。
「ナナミさん好き嫌いありますか?」
「いえ ありません」
「ワインは飲めますか?」
「少しなら」

ジョンスはメニューを見ながら注文をした。
ここはイタリアンレストラン
彼が、オーダーしたのはコースでなく、
前菜から2品、メインのお肉とお魚料理を1品ずつ、小さめのピッザ、そして赤ワイン
最後にデザートと盛りだくさん。
どの料理も美味しく、2人で分け合い、ワインを飲んでいる所為か、会話も途切れるなく
楽しく過ごした。

食事も終わり、デザートが運ばれて着た後、
「ナナミさんに会えて本当に嬉しい。こんな気持ちになったのは、何年ぶりかなぁ?
僕のこと、どう思いますか?」


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