今回のパリ旅行で楽しみにしていたものの一つがずらりと並んだこちらの自転車。

日々の戯言


velibというレンタル自転車です。
一昨年の夏ごろにパリ市が始めたサービスで、市内のいたるところ(およそ2000カ所)に写真のようなステーションがあって、24時間どこで借りてもどこで返してもいいことになっています。
利用にはクレジットカードが必要なのですが、基本料金は1日1ユーロ。
プラスして利用時間に応じて追加で課金されるしくみです。
とはいっても30分以内にどこかのステーションに返せば課金はされないので、上手に乗り継ぎながら利用すればたった1ユーロで1日使い放題という優れ物です。

操作端末はフランス語、英語など数ヵ国語対応ですが、残念ながら日本語表示はありませんでした。
でも操作自体は簡単なので、ほとんど問題なく使えると思います。


日々の戯言


端末で借りたい自転車が固定されているポートの番号を選んで、ポートのボタンを押すとロックが外れます。

日々の戯言


自転車自体は重たいママチャリという感じ。
決してカッコ良くはないですが、ちょっとポップな感じで野暮ったくならないところはさすがです。
日々の戯言

壊されやすいところにはカバーがしてあったり、盗みづらいよう重くしたり工夫されています。
内装3段ギヤなので意外とスピードも出るし、坂道も楽々。
ランプは走行中は自動点灯で、信号待ちの時もしばらく点灯しつづけるようになっています。
途中でステーション以外のところに駐輪するためのワイヤーロックもついていました。


乗ってみるとなかなか快適♪
歩道は走行禁止で一方通行の逆走もダメです。
基本的にはクルマと一緒ですが、パリでは近年自転車レーンの整備が進んでいるようで心配したほど危険な目に会うこともなく安心して走れました。
日々の戯言
自転車用のレーンはこのようにバスレーンと共用のところが多いです。

日々の戯言
こんな感じの自転車専用レーンも増えているようです。



信号も自転車専用があったりします。
日々の戯言
光のかたちが自転車のかたちをしています^^


各ステーションの操作端末の裏側には周辺地図と近くのステーションの場所が表示されているので、万が一ステーションが既に満杯で返却できない時などには役立ちます。
日々の戯言
地図上の紫の印のところがステーションン。
ご覧の通り、至る所にある印象です。


このサービスはパリが公共交通の新しいかたちとして始めたものですが、市民の税金は使われていないというのが注目すべきポイントです。
実は、このサービスの運営やメンテナンスをしているのはパリ市ではなくアウトドアメディアに強いJCドゥコーという広告代理店です。
パリ市からvelibのインフラ整備やサービス運営とメンテナンスを受託し、代わりに市内1500カ所以上の広告スペース設置権を10年間に渡って優先的・独占的に得ているようです。
velibの運営費用は、この広告収入から賄われているのでパリ市の負担はゼロ。
サービスの利用料などの事業収益はパリ市の収入になるというビジネスモデルです。
パリ市、JCドゥコー、利用者それぞれにとってメリットがあるというところが面白いですね。
同じようなビジネスモデルではアメリカのClear Channel Outdoor社が展開するスマートバイクというものもあって、スウェーデンのストックホルムなど各都市で展開されています。
コチラもやはり広告収入を核にしたビジネスモデルで、パリ市での導入に当たってもこのJCドゥコーとClear Channel Outdoorの2社での競争入札だったようです。
この2社はほかにもバス停などの公共スペース整備と広告をセットで展開するビジネスをしていて、日本でもいくつかの実績があるようです。
ちなみに日本では、JCドゥコーは三菱商事と合弁でMCドゥコーとして、Clear Channel Outdoor社は三井物産と合弁でそれぞれ事業展開しています。

そんな予備知識は事前に持っていた上で、下の写真のような場面にたまたま遭遇したのでちょっと感心。
ちょうどステーションの不具合調整のメンテナンスをしているところに遭遇しました。
この救急車みたいなサービス車両のフロントガラスの上を見るとJCドゥコーの社名が入っていますね。
日々の戯言



実際に使ってみると、思っていた以上に便利でした。
地下鉄やタクシーを利用するよりもフットワークよく効率的に移動できて観光にも本当に便利だと思います。
パリの街をサイクリングというのもなかなか楽しいですよ♪
ツール・ド・フランスの最終ステージを思い浮かべながらシャンゼリゼを走るといったちょっとマニアックな(?)観光も楽しめます^^
もしパリに行く機会がある方は、是非試してみては。


・・・つづく。