今日が最終日になってしまいましたね。

六本木の国立新美術館とサントリー美術館の同時開催で展開されている「巨匠ピカソ」展
先日行ってきました。
パリのピカソ美術館改装に伴って世界巡回展の一環として実現したものとのことですが、日仏交流150周年の記念イベントという側面も大きいかもしれませんね。

六本木ヒルズの森美術館も含めたいわゆる六本木アートトライアングルの2館で同時に開催されるというのも画期的。
国立の美術館と私立の美術館での展示が共通チケットで観られるというのは面白い試みです。

ピカソは言わずとしれた20世紀最大と言っても過言ではない巨匠ですが、自分はほぼ同時代のダリの方が好きなためこれまであまり作品を観たことはありませんでした。
今回は2館合わせて200点以上の作品が展示されており、ひとりの作家の展覧会としてはものすごい規模でした。
普通、国内で行われるこうした回顧展でも一人の作家の作品だけということは稀で、たいがい関係する他の作家の作品も同時に展示して出展点数を稼いでいるようなケースが多いと思うのですが、今回はピカソだけでお腹いっぱいになれました。

国立新美術館での展示はピカソと彼を取り巻く女性との関係性に焦点を当てて展示したもの。
一方、サントリー美術館では主にポートレートに焦点を当てて展示したもので、飽きずに楽しめる工夫がされていました。
またどちらの美術館でも彼の人生の時間軸に合わせて作品を展示していたので、2館での展示内容をそれぞれ比較しやすい印象でした。

あらためて作品を眺めて気付いたのは、ピカソの実験的・追求的な作品は分析的キュビズムの段階(あるいはそのあとのシュールレアリスムの段階)でほとんど完成していたのかなということ。
それ以降の作品はそれまでの表現スタイルを言語のように扱って彼の心象を表現した絵日記のような作品が多い印象でした。
実際日付入りの作品も多く多作ですしね。

そういうこともあってか、ダリと比べるとずいぶん動的な印象を受けます。
同じようにモチーフを解体して再構成するというような手法を用いていても、ダリの場合は全体的な静的な構成が乱れていない感じがする一方で、ピカソの場合は徹底的にモチーフを解体して、さらに時間軸にも連続的。
こうした中には多重露光やフォトモンタージュなど複数の時間や空間を同一平面上に表現する写真の影響が大きいのだろうなと容易に想像できますよね。

晩年の作品群も彼自身の生命力(精力?)を強く感じさせるエネルギッシュなものばかり。
作品数の多さでちょっと疲れましたが、同時にたくさんのエネルギーももらえた気がします。

お時間のある方は是非!
(今日の夕方までなので、いまさら何をという感じで恐縮ですが・・・^^;)