大前研一のアタッカーズ・ビジネススクール

末吉孝生さんの『個性を最大限に生かす起業の進め方』
~心理学的手法で自分、パートナーを知り起業の成功確度を高める
セミナーに参加しました。

■末吉 孝生(すえよし たかお)氏のプロフィール

◇経歴
 ・1960年 大分県生まれ
 ・神戸大学大学院経営学研究科(経営心理専攻)終了MBA(経営学修士)取得
 ・マーケティング、人材開発を中心にコンサルティング、経営代行に従事
 ・株式会社インタービジョン取締役パートナー
 ・NPOヒューマンサイエンス研究所主任研究員
 ・中小企業大学校関西校、東京校等講師(組織行動論、顧客心理行動論)


◇主な論文、著作
 ・『プロジェクトマネージャーのためのチームマネジメント』(共著、PHP出版)
 ・『入門セルフ・コーチング』(共著、PHP出版、02年5月)
 ・「シャープのヒット商品開発の組織論的研究」(神戸大学ワーキングペーパー)
 ・「異質人材チームの知的生産性」(神戸大学ワーキングペーパー)

FFS(Five Factors & Stress)とは

FFS理論では、5つの因子とストレスの強弱で個々人が固有に持つ個別的特性を数値化します。
5つの因子とは、「凝縮性」、「受容性」、「弁別性」、「拡散性」、「保全性」です。
ここで因子と名付けたものは、個性を決定する源泉で、普通本人が意識することはありません。


5つの因子(Five Factors)は、強弱の差こそあれ、どんな人にも普遍的に存在し、単独で、あるいはいくつか組み合わされて性格を形成し(エレメント化)、さらに「いくつもの性格の集合として個性」を決定しているのです。そして、その中で「最も強力な因子」が、その人の最も特徴的な性格を形成し、表出されることになるのです。

人材の4タイプ分類
偵察・先導に向くTG(タグボート)型人材
変革・拡大を得意とするLM(リーダーシップ)型人材
管理・調整を得意とするML(マネジメント)型人材
堅守・徹底を得意とするAN(アンカー)型人材

まず事業として成長可能性が大きい新規事業の芽を嗅ぎつけ、
アイデアベースのものを具現化することを得意とする人材がタグボート型です。
偵察に向くタイプです。ただし飽きっぽい傾向があり、成功がある程度見えたところで次のアイデアに興味を持ちだすという側面があります。

そこでタグボート型が見つけた新規事業の芽を、
リスクに対してチャレンジしながらグイグイと引っ張っていく人材がリーダーシップ型です。
市場拡大、変革に強いタイプです。
次に市場拡大し奪ったシェアを管理・調整しながらコストイノベーションを起こして利益を最大にしていくことが得意な人材がマネジメント型です。

そして最後に、すでに獲得したシェアを徹底的に死守する、
あるいは万難を排して徹底するなど守りの要としての活躍が期待されるのがアンカー型です。
動いてはいけない環境や業務があり、その部分を死守することが得意なタイプです。

このように事業がおかれている環境により、求められるタイプ、活躍できるタイプが異なります。
すなわち、この4タイプを考慮して、組織のミッションに合致するタイプを配置していくことが事業の成功をもたらす可能性を高めていくのです。

起業家のアイデンティティ

1.1つの起業家像を描くのではなく、私固有の起業家像を描く

2.コンプレックスを個性にする カラーにする

3.自分を叱り、ほめる (可能性と限界を冷静に知る)

4.パートナーとセットで起業家像を描く
小林 惠智, 末吉 孝生, 古野 俊幸
組織を変える!社員を変える!会社が変わる!―300日でV字回復をやり遂げるコンビネーション・マネジメント
末吉 孝生
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