** リ ラ 冷 え ** | Michonのしんぐるぽんぐる ♬






5月後半から 6月にかけての 北海道は
初夏を思わせる陽気になります。

草木が色鮮やかになり
この時期 、緑や花の香りが
爽やかな風に乗って
運ばれてきます。 🍃 🌺 🍀

この風を 《 薫風 / くんぷう 》と言い
また
青々した草木や野原の上を
吹き渡っていく やや強い風を
《 青嵐 / あおあらし ・ せいらん 》
と 言います。

そして
一時的に気温が下がり北東の風が吹く
この時期の寒の戻りを
北海道では 《 リ ラ 冷 え 》 🌿
と 呼んでいます。


リラ冷えと言う言葉は
北海道滝川出身の俳人
榛谷(はんがい)美枝子さん(1916~2013)が
詠んだ句に使われた言葉であり
その言葉に心惹かれた
上砂川出身の札幌医大整形外科医(1969年退職)であり作家の渡辺淳一さん(1933~2014)の
小説のタイトル 【 リラ冷えの街 】と なり
☆ 1971年出版 札幌を舞台にした恋愛小説 ☆

北海道新聞の小説欄に掲載されたことで
広まり 定着した言葉で
今では 俳句の季語になっています。





※ 画像 お借りしました。



1968年 8月 1日 発行の
雪礫( ゆきつぶて)の俳句集で
初めて《 リラ冷え 》を使った句です。


リラ冷えや
すぐに甘えて この仔犬
( 1960年作 )


その後

リラ冷えや
睡眠剤は まだ 効いて
( 1962年作 )


リラ冷えや
十字架の墓 ひとところ
( 1966年作 )


花冷えに
つづくリラ冷え ただ悲し
( 1967年作 )


自費出版した 俳句集には
リラ冷えの季語を使った句が
20句ほど 載せてあるようで
リラの花が
とても好きだったようです (=^ェ^=)