暫く沈黙が続く・・・。
先に沈黙を破ったのはオレ。





『ヌナ・・・、話したくない気持ちも分かるけど、
何に悩んでて、何を考えてるのか話してくれないと、
オレも、どうしてあげる事も出来ないよ・・・。』



横になったままオレの話を静かに聞いてるヌナ。
不安に揺れる瞳が、少し潤んでる・・・。



『ギグ・・・。
なんでもないよ。
何も悩んでなんかない・・・。
それより、お腹空いてない??
何か簡単に作るよ。』



ベッドから起き上がろうとするヌナを抱き締める・・・。



『ウソ。
何かオレに隠してるでしょ??
どんな事でもオレ、ちゃんと受け止めるから・・・。
お願いだから話してよ・・・。』



感情が昂って、ヌナを抱き締める腕に力が入る・・。



『ごめんね、ギグ・・・。』



『なんで謝るの??
オレに謝らなきゃいけない事、何もしてないでしょ??』



『でも・・・。』



『ヌナは、アイドルの・・・BEASTのイ・ギグァンが好き??
それとも・・・・・』



ベッドの上。
身体を離して、ヌナの瞳を真っ直ぐ見つめて聞く。



『ギグァンが好き。
ただの・・・一人の男としての、ギグァンが好き・・・。』



ヌナの瞳から大粒の涙が零れた・・・。
ぽろぽろと、零れる涙を拭う事もせず、
ヌナはただひたすらに、オレが好きだと呟き続ける・・・。



『オレの為に我慢しないで・・・。
もっとオレに甘えて、わがまま言ってよ・・・。』



そっとヌナの涙を指の腹で拭うと、
オレの手の上にそっと自分の手を重ねる・・・。
涙に濡れた瞳でオレを見つめると、おずおずと口を開いた・・・。



『ギグ・・・、こんな事聞いて、私の事嫌いにならないでね・・・。』



『どんな話しを聞いても、オレがヌナの事嫌いになるわけないよ・・・。
だから、安心して・・・。
ゆっくりで良い、オレに話してみて・・・。』



ヌナの頬を撫でて、優しく囁きながら唇に触れるだけの口づけを落とす。



『あの、ね・・・。
生理が来ないの・・・。』





・・・・・・・・・・。
整理??
生理??
・・・・・せ、せいりが来ないっ!?
せいりが来ない。って、普通はあっちの“せいり”だよね??
“せいり”が来ないって事は・・・
えっ!?
妊娠したって事っ!?



頭の中が混乱する。
オレとヌナの間に子供が出来たって事??





『ヌナ・・・。』



『こんな事、いきなり聞かされても困るよね・・・。
迷惑掛けたくないから、ギグには言わないでおこうと思ってたんだけ・・・』



『ヌナっ!?
オレには言わないでって・・・、
ひょっとして、迷惑掛かるからオレの前から居なくなろうとしてたんじゃないよね??』





オレには言わないでおこうって、何だよそれ・・・。
これはヌナだけの問題じゃない。
いや、オレに責任がある事なのに、ヌナは一人で・・・。
こんな大事な事をオレに一言も相談もせずに・・・。
そんなにオレが信用できないの??
一人悩んで・・・こんなに・・倒れるまで悩んで・・・。





長い睫を震わせて、声も出さずに泣いているヌナ・・・。



『逃げるつもりだったの??』



『えっ??』



頬に添えたオレの手を、ヌナの涙が濡らす・・・。



『現実からも、オレからも逃げるつもりだったの??』



『違う、逃げるんじゃない・・・。
ギグの為に、ギグの将来の為に・・・』



『オレはヌナのいない将来なんていらない。
ヌナがオレの傍で笑っててくれなきゃ・・・
そんなの、死んでるのと同じだよ・・・。』





ヌナを強く抱き締める・・・。
オレの前から居なくなるなんて許さない。
絶対に許さない・・・。
オレはヌナの背中を優しく撫でながら、心の中で何度も呟いた・・・・・。











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ギグたんっ!!やっぱりヌナの心を溶かすのはあんたしかいないよっ!!
ヌナの事、その優しさで包み込んであげてね・・・。
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