【10m21d】『うまれる』を観て。 | 月のおとだよりー漢方アロマセラピスト・グリーフ専門士 miho

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先週の振り返り②。



8月の終わりに、映画『うまれる』を観ました。


※少しだけネタバレも含みます。




両親の不仲や虐待の経験から、親になることに戸惑う夫婦。
 


多くの子供が1歳以内でなくなる18トリソミーの子どもを育てる夫婦。



出産予定日に子宮内胎児死亡を告げられた夫婦。



産婦人科医であり、ご自身も不妊治療の末授からない人生を受け入れた夫婦。




4組の夫婦の、妊娠、出産、子育て、そして生と死、人生に向き合う姿を追ったドキュメンタリー映画です。




虐待を受けていた方のお話がメインで進んでいく構成でしたが、それ以外の3組の方とは私の実体験との共通項も多く、言葉や思いなど共感する部分もたくさんあってやはり涙なしには見られませんでした。






おそらく、観る人の状況や心の状態によってこの映画から受け取るメッセージはさまざまだと思います。



同じ人でも、観る時期によって感じ方も考え方も変わる映画だろうなと思いました。




私ももう少し前に観ていたら…たとえばたいせいを亡くしたばかりの頃だったり、次男を出産する前に観ていたら、また違った思いを抱いたかもしれません。





映画に出てくる、池川明先生の『胎内記憶』に関する本や鮫島浩二先生の『わたしがあなたを選びました』も当時読んではいましたが、今から思うと心の底から信じられたわけではなく、そう思った方が救われるんじゃないかという思いもあって思い込もうとしていた。。。




でも今回この映画を観たら、なぜだかすんなりと受け入れられたんです。




たいせいは全てをわかっていて、それでも私たちのところにやってきた。




あぁ、そうだったんだなぁ。




そう心から思えたことに、自分でも驚きました。





私の心が自然と受け入れられるまでになっていたんだなと。




誰かに言われたとか本で読んで印象に残ったとか感銘を受けたとかではなくて、自分の内から納得できたと感じたとき、初めて『受け入れられた』、腑に落ちたのだと思います。





この作中の4組の夫婦も、自分の人生を受け入れて生きていく、という思いが感じられましたが、特に不妊治療の末子どもを持つことを諦めた女性のその思いは痛烈に感じました。



受け入れるには強さが必要で、受け入れるたびに人は強くなるんだろうな。



その女性は凛としていてとても美しいと感じました。

  



そこに至るまでには沢山の時間が必要だったと思いますが…






私自身、この映画の存在を知ったのは2年前の6月、たいせいをお空に還したばかりの絶望の真っ只中でした。

(知ったのはゆっきさんのブログで、その時の記事でもご紹介頂きました)



もう絶望感しかなく、どうしていいのかわからず毎日を過ごしていて、この映画から何かメッセージを貰えるんじゃないかと思い観たくて仕方なかったけど近くで上映会の予定もなくて、ゆっきさんにも『タイミングがあるから無理しないで』、というようなことを言われたのを覚えています。



それから2年。




元助産師のいとこから、助産師仲間が上映会をするからどう?と声をかけてもらって、ようやく観ることができました。



でもこの時間があったからこそ、『いま』の私だからこそ、得るものがあったんじゃないかなと思います。




今このタイミングで観られたのは必然だった。




タイミングはいつも必然、とはこういうことか。




そして、実は声をかけてもらったのが満月の日。
   
 


願ったことは満月に叶うそうなので…




月に導かれたかな?




それとも引き寄せた?

最近、引き寄せた!と感じることが多くて、自分でも鳥肌が立つくらいのことがあります。。。





家に帰って久しぶりに、映画にも出てきた鮫島浩二先生の『天国郵便局より』を読み返してみました。



これもまた、当時読んでいた時とは違う感情が湧き上がってきました。
 

 
心の底からたいせいに『ありがとう』という感謝の気持ち。




正直、この映画を観たら穏やかになってきた気持ちがまた揺さぶられてしまうんじゃないか、また会いたい気持ちが強くなり、会えない悲しみの渦に引き戻されてしまうんじゃないか…という不安もありました。



だけど、そんなことはなくて。



会いたい気持ちはありますが(それはきっと一生)悲嘆に戻ることはなく、2年の月日は私の心を確実にケアしてくれていたんだなと気づかされました。



何年後かに観たらその時はどう感じるのかな…また観てみたいです。