出産のこと。 | 月のおとだよりー漢方アロマセラピスト・グリーフ専門士 miho

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愛知県日進市にある小さなサロン・スクールです。
ここは、植物、香り、音…自然の力でこころとからだをゆるめて満たす,
あなただけの3rd place。

東洋医学とアロマ、日々の食事。心とからだの声を聴いて、自分を大切にすること。
大切なものを見つけにきませんか?


今までお見舞いの来客が1日に何組かずつありましたが、今日は1人だけで静かな午後でした。

病院に駆けつけてまでくれるのはありがたいことですが、さすがに1日に重なるとちょっと疲れますね。。。



授乳まで時間があるので今のうちに出産のことを…


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10月10日(火)   38w3d。



予定帝王切開当日。




この日の3番目の手術予定でした。




主治医の先生の話ではたぶんお昼過ぎから14時くらいになるだろうと。




0時から絶食だったのでお腹は空くし、待つ間に緊張感が




ところが、緊急オペが入ったとのことで遅れ、オペ室へ呼ばれたのは16時ごろでした。



歩いてオペ室へ。
広い病院なのですごく遠かった…どこをどう通ってきたかわかりません。



バースプランに書いたとおり、メガネケースとたいせいのグリーフペンダント、写真を持って入ることができました。

 


腰椎麻酔なので意識はありました。



だんだんと効いてくる麻酔。



お腹を切られて上の方を押されて、開始後約1時間ほどで息子は出てきました。



『おめでとうございます!』




取り出されて産声を上げてくれた瞬間、涙が溢れてきました。




あぁ、本当によかった!



生きてる!




一度も聞くことのできなかったたいせいの声。



だから産声を上げてくれるかどうか、それが本当に怖かったのです。




少しして、助産師さんが横に連れてきてくださって対面することもできました。




生まれたての息子を見て、手術台の上で涙が溢れて止まりませんでした。



よかった、無事生まれてくれて。



ありがとう。




その後、息子は体重測定やらがあるので先に病棟へ。

 


あとは私の処置をして終わり。




案外あっという間だなぁと思っていたら、周りのスタッフの方々が何やら『胎盤が…』『胎盤…』とざわざわし始めました。




カシャカシャとお腹の中の写真を撮っている音が聞こえてきて、いったい何事…?と思っていると、この病院の産婦人科の偉い教授先生まで来られました。




後から聞いたのですが、実は胎盤が子宮の筋肉に入り込んでしまっている『癒着胎盤』という状態で、胎盤が自然には剥がれなかったのです。



そのえらい教授先生に


『もう、子ども作らんよね?』


と唐突に聞かれました。




思いもよらない質問だったので答えることもできず、作れなくなっちゃうような事態なのかなと不安で仕方ありませんでした。



『胚移植した人に起こりやすいんだけどね、胎盤が子宮にくっついてるから』


『子宮もすごく薄くなってる部分があるから、次妊娠すると危険だよ』



出産したばかり、ていうかその真っ最中の今、次の出産のことなんて考えられるわけない、と内心思いましたが、麻酔のせいか少し気分も悪くなってきて吐きそうになり…




『吐きそう…!』と訴えて、吐き気止めの点滴を入れてもらい、そのまま眠ってしまいました。



『終わりましたよ』 


の声で目が覚め、ストレッチャーで病室に運ばれていくと、オットがいました。



『男の子だよ。ちゃんとついてた』



実は、エコーで片方の睾丸が見えないと言われて、その後もはっきり断定してもらえなかったので正直心配だったのです。
  


ちゃんと立派なタマが2つ、ついていたそうで安心しました。




その後、息子が連れて来られ、脇に添い寝させてもらって写真を撮ってもらいました。




主治医の先生からそこで初めて癒着胎盤の詳しい状況を聞いて、危なかったんだなぁと。


大量出血の恐れがあったため子宮収縮剤を通常より多めに投与したので、子宮収縮する痛みが強いと思う。


いちおう見える範囲の胎盤はすべて取り除いたが、もしかすると破片が残ってしまっているかもしれない。

残っていると後々大出血したり、子宮内膜症になったりする可能性もあるので注意が必要。


子宮もかなり薄くてなっているところがあって、次に妊娠した場合、子宮破裂の恐れもあるので慎重に。妊娠まで1年は開けるように。


今日の退院診察でさらに聞いたところ、薄くなった箇所は、糸で縫って補強したそうです。。。



とのことでした。




妊娠中は問題もなく、直前で風邪をひいたくらいで出産まで順調でしたが、最後の最後までわからないものだな…


癒着胎盤自体は稀なケースですが、最悪の場合は死に至る危険もある怖いもので、帝王切開だったからよかったと主治医に言われました。

体外授精していたり、帝王切開歴があったりする人に多いそうです。


また、周産期母子医療センターの大学病院だったから即対応できたのだろうとも思います。


手術中もそれほど緊迫した感じはなかったので、そんなおおごとだと思わなかったのです。




たいせいが守ってくれたのかな、と思いました。



この病院でたいせいが産まれたから、今回もこの病院にしたから。




妊娠はおすすめしないけど、もししたらまたちゃんと診ていきますから、とは言ってくださいました。



いや、今は本当に考えられないし、そんなリスクを知ってしまっては…ね。


授精卵の凍結更新したばかりだけど、お迎えは諦めるしかないかな…



その日の夜は、先生の言葉通り痛みが強くて眠れませんでした。



思わず唸り声が出てしまうほどの痛みが一晩中、母子同室なんてとても無理でした。

 

座薬の痛み止めを入れてもらってようやく眠れました。



陣痛は経験しなかったけど、後陣痛でこんなに痛いなんて…



でも翌日には前回と同じくらいの痛みになり、普通に歩かされました。



痛みは前回の比じゃなかったけど、回復は前回より早かった気がします。


 

たいせいのときとは何もかもが違う出産。



当たり前のようだけど、私には当たり前とは思えません。



何もかもが奇跡で、ありがたい。




生きている我が子が側にいること。




息子の眠った顔が、たいせいにふと似ている瞬間があります。




たいちゃん、ありがとう。



守ってくれてありがとう。