Land Of Dreams 収録曲の解説 | 小林美千代 my dear, jazz sax life♪

小林美千代 my dear, jazz sax life♪

ジャズサックス奏者。ライブスケジュールや近況など。2019年11月、サードアルバム「Land Of Dreams」リリース。1999年、土岐英史のレッスンを歴代最速で卒業。2012年より4年名古屋芸術大学でジャズサックス講師。

HP→http://michiyo-jazzsax.music.coocan.jp/index.htm

3rd album「Land Of Dreams」の

作曲の経緯や作曲した時期など

書きましたのでお読み下さい。

ホームページの方にも掲載しました。

合わせてお楽しみ頂けましたら嬉しいです。

 

1. WHERE IS THE LAND OF DREAMS(5:57)/

Michiyo Kobayashi (2016.10作曲) 

夢の国はどこにあるの?

アルバムタイトル曲。作曲の研究のために

Stevie Wonderの曲集をピアノで弾いていて、

いい曲だなと思ったのが「Visions(1973年)」

という曲。


歌詞では、ミルクと蜂蜜のある理想の国を

夢見ているけれど、それは自分が想像してる

ビジョンなだけなの?と

不安な心を語っています。


アメリカでは、奴隷制廃止から100年経った

1965年に黒人がようやく選挙権を認められ、

キング牧師が暗殺されたのが1968年、
まだそれから5年という時期。

 

ジャズという音楽に向き合っていると、

どうしてもアフリカ系アメリカ人の歴史と

対峙することになります。
いい曲なので、この曲をオマージュして

書いた曲です。

コード進行など素材を少しもらいました。

日本の未来も良いものになりますように。

 

曲の最後は、「どーこかしらー?」と

歌詞が聞こえてきますね、と

レコーディングエンジニアが言ってました(笑)。

 

ちなみに、同時期のWhat A Wonderful Worldは

1970年の曲で、ベトナム戦争の長期化を憂いて

書かれた曲だそうで、黒人のルイ・アームストロングが

歌って有名になりました。

歌詞は自然讃歌・人間讃歌、

「美しい地球を壊さないで、こんな素晴らしい世界なんだから。

子ども達は自分が学んだことより
もっと多くのことを学ぶんだろうな。

なんて素晴らしい世界なんだろう」と

未来への希望を歌っています。


2. BIRD'S EYE VIEW(6:01)/

Michiyo Kobayashi(2015.3) 鳥からの視界

鳥が飛んでいて色んな場所でドラマがある

イメージ… 途中、たまには海沿いの崖に

来たようなドラマも… 題名は後付けです。

ちょっとピアニストのLars Janssonっぽい

曲かも。

江藤くんのドラミングが活きる曲として

書いた1曲。


3. MIDNIGHT GARDEN(7:48)/

Michiyo Kobayashi(2015.3) 真夜中の庭

夜中、植物達が暗躍する&膨満するエネルギーを

イメージして後から命名。

曲を作ってから題名を付けましたが、

曲が脳内のビジュアルイメージと重なります。


イメージ上でもっと自由に

植物に動き出してもらってもいいですね。

曲を作った頃はよくお風呂上りに

夜中にベランダの植物達を眺めていて
植物達はむしろ夜中の方が

成長著しく活動しているのでは、

もしかしたら妖精のようなものが

成長を助けているのかも?と思いながら
眺めていました。

 

後から考えると、ちょっとサックス奏者の

Wayne Shorterっぽい曲かも。
そういえば、最初からどこか花のイメージで

書いた曲でした。

 

この曲も、江藤くんのドラミングが活きる曲と

して書いた1曲。
実は、サックス奏者のJoshua Redman的な

曲作りをしました。


4. ROMANCE(6:49)/

Michiyo Kobayashi(2007.12) ロマンス

ロマンスという題名の曲はたくさんありますね。

ぱっと聴き、スタンダードジャズ?って

思ってもらえるように書いた、

ちょっとセロニアス・モンクのイメージの曲。

ピアニストが書いたっぽい曲です。

サビの最後は胸キュンに作りました。


5. FUNKY JUNKIE(6:11)/Michiyo Kobayashi(2015.3) ファンキー・ジャンキー

メロディにブレイクの多い、

ミディアムアップテンポのSwing。

初めてライブで吹いた日、

アルトサックス奏者のCannonball Adderleyが

降りてきたような錯覚が。

そんなファンキーな曲です。

 

この曲も、江藤くんのドラミングが活きる曲と

して書いた1曲。

実はこの曲もサックス奏者のJoshua Redman的な

曲作りをしました。

6. STAR DUST(6:21)/Hoagy Carmichael

(2012.9アレンジ)スター・ダスト


スターアイズで、テナーサックス奏者の

岡淳さんと2管セッションをやらせて頂く時に、

せっかくなのでと思い2管用にアレンジした曲。


リアルタイムでは見ていませんが、

「シャボン玉ホリデー」というテレビ番組の

エンディングテーマ曲として使われたために、

現在のシニア層には
かなり知られたスタンダード曲のひとつです。

 

3拍子と4拍子が交互に出てくる

タイムモジュレーション曲。


7. FASCINATING RHYTHM(4:50)/

George Gershwin(2014.2アレンジ)魅惑のリズム

スターアイズの大坂昌彦さんフィーチャーでの

ライブ用にアレンジしていった

7拍子アレンジの曲。

大坂さんのドラミングをイメージして

アレンジしました。


全体的にはこの曲も、7拍子と4拍子が

交互に出てくるタイムモジュレーション曲。


8. LA FIN ET LE DEPART(5:44)/

Michiyo Kobayashi(2015.5) 終わりと出発

フランス語で「終わりと(再)出発」ですが、

実は作った時に、北欧の白夜をイメージして

いました。

白夜があるというアンバランスな

厳しい環境で生きる…


曲の最初はthe endイメージ。

後半はモヤモヤした白夜の中、

モヤモヤした気持ちを胸に抱きながら生きる人を

応援する気持ちで作った箇所です。
…で、その後、その人にドラマがあって

最後はなんとか無事に光に辿り着きました、

で終わる曲です。何やら複雑。


9. A LITTLE THING(2:43)/

Michiyo Kobayashi(2018.8) 小さなもの

ピアノに向かう度になぜか毎回指に降りてくる

曲だったので、やはり形にすることにしました。

作ってみるとあまり発展しにくかったので、
小品にしました。それで小さな物です。

小さくても何か大事なもの。

 

 

私の場合、共演者にドラマーがいると、

ドラマーが引き立つ曲を書くことを

意識することがあります。

 

他の楽器のために書くということも

なくはないですが、

サックスとドラムの入ったジャズの場合、

ドラマーの演奏スタイルや質感が曲に合うと

演奏の一体感がより増す感覚があるからです。

 

一緒に演奏するなら、出来るだけ

みんなの良さが引き立つ曲を

演奏する方がいいですよね。

それだけ、演奏における

ドラマーの演奏スタイルの影響、

存在感が大きいということなんだと思います。

屋台骨ということでしょうか。

 

「LAND OF DREAMS」CD発売記念ライブ 

小林美千代 Quartet 

後藤浩二(p)徳田智史(b)江藤良人(ds)

 

ぜひ聴きにいらして下さいビックリマーク

皆様、お店でお待ちしております❣️❣️

よろしくお願いします恋の矢(^-^)/

 

3/13(金)名古屋jazz inn LOVELY(栄) pm7:30-

3/26(木)SOMETIME(吉祥寺・東京都) pm7:30-

3/27(金)HERMIT DOLPHIN(浜松市・静岡県)

3/28(土)KEYBOARD(豊田市・愛知県) pm7:30-