世間という言葉は、老若男女、日本ではとてもよく使われている。

(例を挙げると)

世間をお騒がせして申し訳ありません
渡る世間に鬼はなし
世間という悪魔に惑わされないで
世間知らず
世間は狭い

「世間」という言葉は、「社会」という言葉に置き換え可能な意味で用いられることもあるが、そうでない事もある。


上述した例では、「社会」という言葉に置き換えると違和感がある。

とてもザックリかつ強引に言ってしまうと、
あれ?これってどうも日本人独特の文化的特徴が隠れていそうだぞ、という問題意識を抱かれ、ご専門のヨーロッパ史の考察も交えて鋭い考察をなさったのが、故 阿部謹也先生。

30代の頃、私は仕事で日本とアメリカの間の橋渡し役をして給与を稼ぐ中、強い興味を抱いていろいろ匿名ブログに書きたくなった事が、今の私のニックネーム(世間研究家)になった経緯。

久しぶりに《世間》について調べていたら、「世間ずれ」のgoo辞書の記載が面白かった。

https://dictionary.goo.ne.jp/jn/123956/meaning/m0u/

世間ずれ(goo国語辞典)

世間ずれ(世間擦れ)の元々の意味は、「世間を知りすぎてしまって老獪な事」だが、今の日本人は「一般常識からズレている」という真逆の意味と理解している人の方が多いらしい。

時代とともに言葉の意味が変わっていくのは世の常だが、ここまで正反対に変わるのも、珍しいと思う。まさにその事が、「世間」を象徴しているようにも思う。

さて、15年以上世間を研究してきた私は、「世間ずれ」しているんだろうか?